2018年の日本株には、期待が持てそうだ(写真:Anesthesia / PIXTA)

新年あけましておめでとうございます。読者の皆様が良い1年を過ごされることを、心より祈念いたします。

2018年前半は中小型株がさらに走りそうだ

さて、2018年が始まりましたが、年間予定表を眺めると、「相場に影響を与える3人」に関するスケジュールが目に留まります。

そのスケジュールとは何か。4月8日の日銀総裁の任期満了日、9月の自民党総裁選、11月6日の米国中間選挙です。言わずもがな、黒田東彦日銀総裁、安倍晋三首相、ドナルド・トランプ米国大統領の去就に関わる予定日です。もし波乱があるとすれば、「黒田退任」(任期満了)、「自民党総裁選で安倍敗北、1強体制崩壊」、「米中間選挙で共和党大敗」だと単純に考えられます。

2017年は日経平均株価でみると、約19%の上昇とまずまずの年でしたが、北朝鮮、欧州政局、トランプ政策などに対してかなりのリスクがありました。その結果、それらのリスクに比較的遠い、マザーズ指数が30%、東証2部指数が39%、ジャスダック指数が44%と、日経平均を圧倒するパフォーマンスになっています。

しかも2017年は、時価総額の少ない中小型株の増益率は大型株を下回っていたにもかかわらず、資金は大型株より中小型株に向かいました。2018年もなお多くのリスクが存在するため、2017年同様、中小型株が優勢の相場になると思います。

これまで2014、2015、2016、2017年と4年連続で中小型株が大型株をアウトパフォーム(上昇率では上回った)しましたが、2018年は、大型株の増益率8%に対して、中小型株は11%の予想(野村証券予想)となっており、小型株を買う理由がますますはっきりしてきます。

さらに、ジャスダック指数の過去28年間の1月の勝敗表は20勝8敗と、月別では1位の強さを誇ります。2018年前半は、かなりの確率で中小型株が突っ走ると思います。「乗り遅れ」や「はや売り」に気を付けて、投資家の皆様が利益を十分に取ることができれば、筆者にとってもうれしい限りです。

日本の企業全体でみても、「新しい時代」を迎えています。

2003年以降の法人企業統計を見てみましょう。銀行への公的資金投入で底を打った企業業績は、2003年に売上高1335兆円(前期比0.6%増)、経常利益36兆円(同16.8%増)の増収増益となりました。この増収増益傾向は2006年まで続き、同年の売上高は1566兆円、経常利益54兆円となりました。

しかし、2007年の売上高は、円安傾向に皆が「浮かれて」1580兆円に伸びましたが、経常利益が53兆円と若干の減益になりました。今考えれば、直後の2008年9月に起きたリーマンショックの危険シグナルが微妙に出ていた感じです。企業単位では増収減益はよくあることですが、日本全体の企業で「増収減益」になると言うのはやはり異常をきたしていたということです。

2018年は「増配ラッシュ」の年になる?

大きく落ち込んだ企業業績は、2013年のアベノミクス登場で、売上高1409兆円(前期比2.5%増)、経常利益60兆円(同23.1%増)と回復し、2014年も連続増収増益となりました。しかし、2015年は売上高が1.1%減と変調を来たし、結果的に株価は2015年高値となりしばらくそれを抜けなかったのはご承知の通りです。

それでも2016年は売上高1456兆円(前期比1.7%増)、経常利益75兆円(同9.9%増)と増収増益体勢が戻り、2017年も売上高1497兆円(同2.7%増)、経常利益76兆円(同6.6%増)と連続増収増益になりました。経常利益の76兆円は過去最高です。そして2018年も増収増益予想で、3期連続となるのはほぼ確実です。

このように見ると、企業業績も本格的な安定期に入ってきたことを実感するでしょう。しかも、企業は膨大な内部留保を積み上げ、ガバナンス面からも今その資金を使わなければならない時に来ています。ここ数年、新規投資先が見つからない企業は「自己株買い」で企業価値を高めて来ました。しかし2017年後半のように株価が急騰すると自己株買いの効率が悪くなる企業も出て来ます。

つまり、自己株買いよりも新規投資で企業価値を高める方が良いということです。AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、EV(電気自動車)など、新規投資のすそ野は膨大ですが、それでも慎重な企業は、ガバナンスにのっとり総配当性向(株主還元率)は維持しなければなりません。自己株買いによる株主還元が難しくなってきたら、もう1つの株主還元「配当増」によって企業価値を高めることになります。その意味で、2018年は増配ラッシュの年になるかも知れません。株式投資にとって妙味のある2018年が始まりました。