個性的な顔は嫌われる!? 新型のデザインが不評を買いマイナーチェンジで顔が変わったクルマ(後編)
1998年型フィアット「ムルティプラ」

このヘンテコな外観を見てくれ。上下左右に離れたギョロっとした目玉。膨らんだガラス張りのキャビンを車体の下側に無理矢理取り付けたようなデザインは、ローマ教皇が乗るポープモービルに見えないこともない。側面のガラスはひたすら垂直だ。ムルティプラは6人乗りの小型ミニバンで、間違いなく風変わりなクルマだった。しかし、このクルマに盛り込まれた心憎いほど実用的な要素が、当時は多くの称賛を集めた。だが諸君、水を差すようで申し訳ないが、もう一度このクルマの外観を見てほしい。


2004年型フィアット「ムルティプラ」

斬新なデザインをトーンダウンさせると魅力は失せる、ということが分かってきた。視覚的な挑戦は、没個性よりマシという訳だ。


2012年型ホンダ「シビック」

今から7年前、ヒュンダイがスタイリッシュな新型「エラントラ」を、フォードがダイナミックな新型「フォーカス」を発表する一方で、ホンダは昔のシビックとそっくりだがインテリアが最悪の全く新しい9代目「シビック」を発表した。まるでホンダは挑戦することを止めたかのように思われた。しかし幸いなことに、このつまらないクルマに対する圧倒的な批判に、ホンダは気付いた。


2013年型ホンダ「シビック」

それからわずか1年後、ホンダはシビックに大幅な改良を加えた。最初からあるべきだった姿に近付けるためだ。これが失敗したモデルチェンジを修正するために行われたマイナーチェンジの最速記録であることは明らかだろう。ライバルたちと同等に高級感のある外観となり、インテリアもアップグレードされた。衝突保護性能を高めるために車体構造まで一部変更されている(それまで問題があったわけではない)。ルックスが向上し、ホンダの評判も上がった。この出来事はホンダにとって明らかに、現在我々が目にするような優れた新製品を作り続けることに向かわせる警鐘となった。ホンダはまた挑戦を始めている。


2002年型BMW「7シリーズ」

見よ、これがバングルのお尻だ。当時、BMWのチーフデザイナーだったクリス・バングル氏が手掛けた急進的な「7シリーズ」の奇妙に離れたトランクリッドは、多くの自動車メディアから失笑を買った。フロントはもっとひどいと主張する人もいたが、人々を心底ウンザリさせたのはこのお尻だった。


2006年型BMW「7シリーズ」

4代目BMW 7シリーズは、その物議を醸すスタイリングを4年も保ち続けた。しかし2006年モデルで特異なタッチは薄れ、少しだけ伝統的なデザインに改められた。トランクリッドに付けられていた奇妙な横長のリフレクターは除去され、よりBMWらしいL型のテールランプが採用された。しかしながら、"バングルのお尻"は残り、これは他のバングル氏の作品と同様、後に自動車業界のデザイナー達に広く影響を与えることになる。

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By Autoblog Staff

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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