日本人の2人に1人がアレルギー疾患を抱える現状!医師とのコミュニケーションが、アトピー性皮膚炎の辛さを軽減する

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2017年11月30日に、サノフィ株式会社による「アトピー性皮膚炎の“Disease Burden”(疾病負荷)を考える」セミナーが開催されました。

厚生労働省によると、日本人の2人に1人が、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症、食物アレルギーなど、なんらかのアレルギー疾患を有するそうです。※厚生科学審議会疾病対策部会「リウマチ・アレルギー対策委員会報告書」(2011.8)より

アレルギー疾患を抱える人は、身体の症状だけでなく、学業や仕事、結婚、出産など、女性にとっての日々の生活やイベントなど日常生活における精神的なストレスも大きく、「生活の質(QOL:Quality of Life)の維持向上」に向けた取り組みが始まっています。

アトピー性皮膚炎は痒みによる仕事・学業・家事における集中力の低下、入眠障害や中途覚醒による日中の眠気・疲労感など、日常生活障害や、見た目の恥ずかしさ、気分の落ち込みや恋愛、結婚、 就職、出産などに対する将来不安など精神的な負担があります。

病院での限られた診察時間内で、 疾患に対して自分が悩んでいることや困っていることを医師に伝え 、より有意義な診察にすることでより効果的に治療を進行することにもなり、生活の質向上につながります。すぐできるテクニックとしては事前に聞きたいことを箇条書きにしたメモを持って行くなどの準備も大切であるようです。

アトピー性皮膚炎の“疾病負荷”とは?

アトピー性皮膚炎の症状とそれに伴う日常生活障害や精神的な負担をアトピー性皮膚炎の “Disease Burden”(疾病負荷)といい、 痒みだけではないアトピー性皮膚炎における新たな課題として近年注目されています。

主な疾病負荷としては、下のようなものがあげられます。

日常生活障害:

入眠障害や中途覚醒による日中の眠気・疲労感、痒みによる仕事・学業・家事における集中力の低下など

精神的な負担:

見た目の恥ずかしさ、気分の落ち込みや恋愛、結婚、就職、出産などに対する将来不安など

アトピー性皮膚炎の疾病負荷は、生活の質(QOL)や精神面に与える影響は、下のグラフを見ると、非常に大きいものだとわかります。

出典:
サノフィ株式会社セミナー「アトピー性皮膚炎の“Disease Burden”(疾病負荷)を考える〜医師と患者、それぞれの立場から〜」
中原剛士氏(九州大学大学院医学研究院 体表感知学講座 准教授)セミナー資料

疾病負荷を軽減するためには、まずは医師とのコミュニケーションが重要だそう。

・説明してくれるのを待つだけでなく、患者自ら皮膚を診せて薬の塗る場所・塗る期間・塗る量を確認する。
・医師の説明を受け、納得して治療を受けることで治療効果が向上する。
・医師との信頼関係ができれば様々な情報に流されることなく治療を継続することができる。

症状軽減のために患者ができることとして、診察前に、正しい知識を身につけ、セルフコントロールすること、短い診療時間を有効に使うため患者自身が様々な工夫をすることも大切。
(メモを用意、服装に注意、知識を身に付ける)。

自分の状態をよく知り、医師とコミュニケーションをとるための「そらいろレタープロジェクト」

http://www.allergy-i.jp/kayumi/letterproject/

認定NPO法人 日本アレルギー友の会の調べによると、アレルギー疾患の症状により、肌が荒れるとメイクができず恥ずかしくて外出できない、腕や足の皮剥けが気になり肌を露出する服が着られないなど、女性にとっての自信や日常の楽しみが失われてしまうことにつながってしまうこともあるそうです。こういった悩みは、恥ずかしい、見られたくないといった理由で人に相談しづらく思うことにもつながります。

診察中は納得した適切な治療を受けるために、医師とのコミュニケーションをこころがける(・自分の状態を伝える。かゆみ日誌、かゆメモリーの活用。・治療のゴールの共有。そらいろレターの活用 ※ゴール例:夏に半袖を着たい!温泉に入りたい!ぐっすり寝たい!)。
などがあります。

医師に話しにくい悩みや相談事でも、シンプルなチェック項目から選んだり、簡単な文章で伝えることができる、「そらいろレタープロジェクト」などのツールも上手に活用してみては。

http://www.allergy-i.jp/kayumi/letterproject/

【参考】

日本アレルギー友の会 http://www.allergy.gr.jp/

そらいろレタープロジェクト http://www.allergy-i.jp/

日本人の2人に1人がアレルギー疾患を抱える現状!医師とのコミュニケーションが、アトピー性皮膚炎の辛さを軽減するはWoman Wellness Onlineで公開された投稿です。

【筆者略歴】

WWO編集部

専門家が美容・健康に関する情報を発信する20〜30代後半女性向け情報メディア。自分が「心地よいと感じられる美しさ」を手に入れたいと願う大人の女性に寄り添う情報が満載です。