他人の感情をコピーして表情を作ってみることは、微表情理解に役立つ

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 こんにちは。微表情研究者の清水建二です。

 今回は、微表情を読みとる能力を向上させる方法を紹介したいと思います。

 微表情検知力を高める方法は色々あります。メール・ラインをしている人の表情を観てどんな感情か推測する、ニュースの音を消した状態でキャスターの表情を観て次の話題が良い話題か悪い話題か推測する、専用の微表情検知ソフトを用いてトレーニングする、などなど色々とあります。

 しかし、最も重要で欠かせないトレーニングがあります。それはズバリ、自分で表情をつくることです。

 微表情検知力向上にどのように・なぜ表情づくりが重要なのでしょうか?

◆表情フィードバック効果で感情の器をつくり、他者の想いをフォローする

 それは、私たちは、楽しいから笑う、悲しいから悲しい表情をする、不機嫌になるから怒り表情になるという「感情の後に表情が生じる」機能だけでなく、逆の機能、笑うから楽しくなる、悲しい表情をするから悲しくなる、怒り表情になるから不機嫌になるという「表情の後に感情が生じる」機能を身体に宿しているからです。

 試しに眉間に力を入れて、眉を引き下げてみて下さい。しばらくその表情をキープして下さい。

 不快な感じが込み上がってきませんか?

 次にE(イー)と数秒、発音してみて下さい。発音しなくても、その口の動きを数秒間キープするだけでも結構です。

 何となく心地よさが感じられてきませんか?

 このように表情をつくることで感情が生じる現象を表情フィードバックといいます。顔の動き、表情をつくることで感情が入る器を用意することができるのです。

 この機能を表情分析のときに利用します。

 ある人の表情を観察・分析する際、その人と同じ表情をしてみることで「ある状況におけるその人と同じ感情状態」をシュミレートすることができます。シュミレートすることで、その人の抑制された感情や思考過程、言葉にならない想い、その人でさへ気付いていない気持ちなど、あらゆるホンネを推測しやすくなるのです。

◆2つのステップで表情のつくり方をマスターしよう

 それでは実践的な表情をつくるトレーニングについて紹介したいと思います。次の2つのステップを踏むことで表情を正確につくることができるようになります。

ステップヾ蕎陝ι従陲鯊腓泙にイメージする
ステップ顔面筋を一つずつ正確に動かす

 恐怖と嫌悪を具体例に説明します。

 最初に恐怖感情・表情とはどんなものかイメージして頂きます。恐怖感情・表情のイメージは、「冬に薄着で外に出る」です。

 「ざむい!」

 となります。寒さは死と関連しますからね、死は全ての生物にとって恐怖です。とても寒いところに薄着でいるイメージ、もしくは実際にそのように行動すれば、勝手に恐怖感情・表情が生じます。

 イメージできたら、ステップ顔面筋を一つずつ正確に動かす、に進みます。

 恐怖表情は、「眉を引き上げる+眉を中央に引き寄せる+目を見開く+下まぶたに力を入れる+口を水平に開く」という動きから構成されます。

 鏡を見ながら正確に表情がつくれているか確認してみて下さい。

 次に嫌悪感情・表情です。イメージは、「暖房ガンガンの部屋で厚着でシャドーボクシング1分」です。

「あ”つい!」

 となります。体温を一定に保とうとする恒常性機能により、余分な熱を体内から排出すべく嫌悪(=不快なモノの排除という働きを持つ)が生じます。イメージできたら、ステップ△某覆澆泙后

 嫌悪表情は、「鼻のまわりにしわを寄せる+上唇を引き上げる」という動きから構成されます。イメージが出来上がっていれば、嫌悪表情を正確につくることは簡単です。