いきなり!ステーキ渋谷青山通り店で12月20日に行われたタイアップセレモニーには水木一郎氏(右から2人目)と創業者の一瀬邦夫氏(左から2人目)が登場(筆者撮影)

カウンターで立ったままステーキをほおばるという、ユニークな立ち食いスタイルで強烈な印象をふりまいた「いきなり!ステーキ」。国内187店舗を展開する現在では、テーブル席のある店やフードコート内店舗の整備、コンビニ弁当やスナック菓子とのコラボレーション、映画などとのタイアップなどで、より穏和かつ広範なイメージへ転換を図る。

そして今回は、1972〜1974年にテレビ放映されたロボットアニメ『マジンガーZ』の45年ぶりの復活・劇場公開を記念したタイアップイベントを開催。 2017年12月20日〜2018年1月31日までの期間、 “『マジンガーZ/INFINITY』ジャック”として、渋谷青山通り店の店内を劇場公開用ポスターなどで装飾するほか、来店スタンプをためるとグッズがもらえるプレゼントキャンペーンを行っている。

水木一郎氏も「いきなり!ステーキ」ファン


『マジンガーZ/INFINITY』のポスターが張られた渋谷青山通り店の店内(筆者撮影)

イベント開催に先立って行われたテープカットセレモニーでは、「いきなり!ステーキ」を展開するペッパーフードサービスの一瀬邦夫社長とともに、テレビ放映時と今回の劇場版で主題歌を熱唱している歌手の水木一郎氏が登場した。

セレモニーで一瀬社長は「開店間もない青山通り店だが、今回は『マジンガーZ』ジャック、ということで、たいへんうれしく感じています。若い人からお年寄りまで幅広く利用できる。昔、大ファンだった人、新しくファンになる人それぞれにとって、すばらしい体験になると思う」(一瀬社長)と、イベントに対する思いを語った。

また、歌手の水木氏は、「私自身、肉好きで、いきなり!ステーキにもよく行きます。(1号店が登場した)4年前なら、イスがなくても大丈夫だったのですが、今はちょっとつらい。その点、青山のこのお店はイスがたくさんあるからいいですね」(水木氏)と、自らの“いきなり!ステーキ体験"を披露した。

『マジンガーZ』は、永井豪氏原作・東映アニメーションによるロボットアニメ。1970年代に子どもだった人ならば、“マジンガ〜、ゼーット!”という主題歌のワンフレーズが耳に残っているのではないだろうか。日本でも大人気だったが、後に世界中で放映されるなどして注目が高まり、日本のアニメ文化を代表する作品となった。

そして今回、テレビ放映から45年を経ての劇場映画化。『マジンガーZ/INFINITY』として、2018年1月13日に公開される。

兜甲児は成長して科学者に

舞台は、アニメ放映時の戦いから10年後。当時高校生だった兜甲児は成長して科学者となり、富士山中で巨大遺跡インフィニティと、謎の生命体リサに遭遇する。かつて世界征服をたくらみ、兜とその仲間たちによって倒されたドクターヘルも復活し、再び野望を遂げようとする……というあらすじだ。

2017年で55周年を迎えたタツノコプロでも、1960〜1970年代のアニメのリニューアル放映、劇場映画化などの動きが活発になっている。昔と今の大きな違いが、今やアニメは“子どもが見るもの”ではなくなっていること。当時の子どもたちが親世代となり、今の子どもといっしょにアニメを楽しんでいる。


人気のリブロースステーキ。300グラム、税抜き2070円(筆者撮影)

水木氏、そして作曲家の渡辺宙明氏など、アニメ放映時のスタッフ陣が劇場映画化にあたり活躍していることも、往年のファンにとっては魅力だろう。アニメのキャラクターは、老若男女、幅広い世代にアピールする最強のコンテンツなのだ。「いきなり!ステーキ」では8月に、3年連続となった赤坂サカスでの「TBSデリシャカス」で、コミックを原作とする劇場映画『ジョジョの奇妙な冒険』とのコラボを果たして以来、アニメやキャラクターのパワーを活用して、幅広い世代への浸透を図っている。

余談だが、作曲家の渡辺氏は92歳。水木氏によると「非常に元気で、やはり肉が好き。元気の秘訣は肉です」とのことだ。

「いきなり!ステーキ」は5月29日に出店した北関東初の高崎店が、開店2時間前から行列が並ぶなどの大成功を収めた。ほぼ同時に群馬県太田、埼玉県八潮など「ロードサイド店舗」攻勢を加速させ、約半年で新店舗を約60店舗を立ち上げた。

「出店のスピードは明らかに増してきています。2018年はさらにプラスして200店舗を出店する予定で、6月までに17店舗まで決まっています」(ペッパーフードサービス営業企画本部の川野秀樹本部長)

2018年1月には米国3店目が開店


米国で2店目となるニューヨークチェルシー7th ave店(写真:ペッパーフードサービス)

2017年12月16日には、米国で2店目となるニューヨークチェルシー7th ave店をオープン。さらに2018年1月にはタイムズスクエアにも開店の予定だ。

「今年(2017年)は東南アジアからのオファーもいくつかあった。やるときは一気にやりたいと思っています」(一瀬社長)

ペッパーフードサービスは2017年8月15日には東証第2部から第1部に指定替え。第3四半期の売上高は同社全体で250億5800万円、「いきなり!ステーキ」事業単体では182億400万円となっている。

今回の『マジンガーZ/INFINITY』とのタイアップが象徴するように、まさに“インフィニティ(無限)”ともいえるような勢いをみせる「いきなり!ステーキ」の快進撃。2018年はどのような作戦を繰り出してくるのだろうか。