松本潤、オリジナリティ溢れる役者への成長 『99.9-刑事専門弁護士-』シーズン2への期待

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 2018年1月14日から、『99.9-刑事専門弁護士- SEASON II』(TBS系)の放送がスタートする。

参考:嵐・松本潤、『99.9』から『ナラタージュ』へ ヒット作を生み出す役者としての姿勢

 SEASON Iは、2016年4月クールのテレビドラマとして放送され、最終回の視聴率は19.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。視聴率が伸び悩んでいる作品が多い中でも、かなり好調なまま幕を閉じた。SEASON Iは、松本潤演じる弁護士・深山大翔を中心に、個性的な弁護士たちが刑事事件に挑んでいく様子が描かれてきた。ちなみに、「99.9」とは、日本の刑事事件における裁判有罪率。それほど逆転無罪を勝ち取るのは難しいということである。弁護士たちは最後まで諦めずに真実を追い求め、痛快に逆転を勝ち取っていく。

 『99.9-刑事専門弁護士-』の面白いところは、それだけではないところだ。個性派俳優たちのコミカルな演技だったり、所々に“小ネタ”が散りばめられていたり。また、赤井英和、風間俊介、板尾創路、高嶋政伸、夏菜、国仲涼子、中丸雄一、平泉成など、各話ごとのゲストも豪華で飽きない。最終回では、深山が検察の冤罪体質を暴き、死去した父親が冤罪で逮捕された事件との繋がりを残したまま終わった。父の冤罪事件という物語の軸に関わる伏線を全て回収しきっていなかったため、SEASON IIを予想していた視聴者も多かったのではないだろうか。

 『99.9-刑事専門弁護士』は、物語の面白さも然ることながら主演・松本潤の演技も好評だった。松本がこれまで演じてきたのは、わかりやすい役が多かった印象だ。たとえば、『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)の金田一一役、『きみはペット』(TBS系)の合田武志役、『花より男子』(TBS系)の道明寺司役、『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系)の小動爽太役…。特徴があり、原作モノも多い故、キャラクター付けや演技もしやすかったのではないだろうか。だが視聴者側にもある程度役の枠組みが見えていたため、想像の域を出なかったようにも思える。

 しかし、『99.9-刑事専門弁護士-』の深山は、ヒーローであることには変わらないが、飄々としていて日常の中にもいそうな普通の弁護士。しかも原作モノでなく、演者自らがキャラクター付けをしていく必要がある。松本発案による“耳を触る癖”や、深山の飄々とした性格を味付けするための“アドリブ”などは話題になっていた。過剰な味付けは、時に視聴者をおいてけぼりにしてしまうことがあるが、松本の深山はすんなり受け入れられていることを見ると絶妙なバランスが成り立っているということだろう。松本の役者としての力量を実感せざるを得ない。

 2017年、松本は約4年ぶりに映画の主演を務めた。『ナラタージュ』の葉山貴司役だ。葉山は優柔不断で心が弱い教師。微妙な心理描写のシーンが多く、ある意味わかりづらい役である。しかしその難しい役も、松本は難なくこなしていた。観客をイラつかせたと思ったら、今度は愛おしい気持ちにさせる。尚且つ、かっこよさも出してくるのだから、心を掴まれないはずがないのだ。葉山という複雑な役を経たことで、『99.9-刑事専門弁護士-SEASON II』の深山の演技にも新しい味付けが加わるのではないだろうか。それはヒーロー感か、儚さか、妖艶さか。1月14日の放送が今から楽しみで仕方がない。(文=高橋梓)