北海道が生んだショットメーカー・菊地絵理香(撮影:米山聡明)

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今季活躍した注目選手のスイングから強さの要因を探る“Playback LPGATour2017”。第43回は「Tポイントレディス」でツアー通算3勝目を挙げた菊地絵理香。韓国勢に負けないショット力を武器に安定感のある成績を残し続ける道産子ショットメーカーを、上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が解説する。
【連続写真】腰の動きが理想の体重移動を作る!菊地絵理香のスイング連続写真
「Tポイントレディス」で優勝し、3年連続ツアー優勝を飾った菊地絵理香さん。彼女のよさは、フィニッシュを見てもわかるように、腰の回転が最後まで止まらないことです。通常、腰の回転が止まると、その時点でクラブと体がバラバラの動きをするため、どうしても曲ります。回転が止まる原因は、インパクトでボールにクラブヘッドを合わせにいく動きですが、菊地さんは合わせにいったスイングではなく、内回転で右サイドをフルリリースしていきます。正しい腰の入れ方、回転の仕方を知っているのでしょう。
菊地さんのフィニッシュは、左腰よりも右腰のほうが前に出ていることにも注目です。まるで右足を半歩前に出そうかという雰囲気です。左足に体重が乗ったことで、右足が軽くなっているからだと思います。腰を回し切れるのは、ダウンスイングの切り返しでもすでに右足の上で捻り戻す感覚がありますが、右足の上で上体を捻り戻すことができるからです。上体を捻り戻してクラブが体の近くにきたときに手元と腰がそろい、この状態から一気にクラブが首の後ろにくるまで、右腰がターゲットを指すまで腰から下が回転していきます。その後を上体が腰を追いかけるよう回っていきます。
ダウンスイングでは右足を軸にしてクラブを体に引きつけ、手元が体に近くなったら、一気に左足への体重移動で自分の重みを乗せながら腰を回転していきます。ヘッドスピード+腰の回転力と体の重みをボールにぶつけていくタイミングがいいですね。その結果、打球に重みが生まれます。足、腰の使い方を覚え、下半身の動きでクラブが体の近くを通ってくるポイントをつかんだと思われます。
体の右サイドが回れば、左足に体重は乗ります。歩くときと同じです。右足を前に出したら、左足へ勝手に体重は移動します。スイング中、左足に体重が乗らない人は歩きながら素振りをしたり、打ったら歩くの動作を繰り返してみてはいかがでしょうか。右サイドがしっかり回らないと、理想の体重移動はできません。移動と回転は別々に行うものではありません。体重移動をしてから腰を回すのではなく、同時に行うんだと理解しましょう。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。上田の出場試合に帯同、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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