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もくじ

ー 高い人気を誇った猛牛
ー アウディの信頼性とランボルギーニのDNA
ー ランボルギーニ・ガヤルドの中古車 購入時の注意点
ー 専門家の意見を聞いてみる
ー 知っておくべきこと
ー いくら払うべき?
ー 掘り出し物を発見

高い人気を誇った猛牛

もし、ランボルギーニ・ガヤルドがクレイジーなクルマだと思っているなら、どんなひとがオーナーなのか、気になるはず。クルマがクルマだけに、様々な性格を持ったオーナーがいると思うが、恐らく引っ込み思案なひとはいないはず。

ガヤルドは2003年の発売当初から高い人気を誇った。このクルマは、ブレーキを赤く焼くサーキット走行から、目立ちたがり屋のファッション・アイテムにまで、幅広くカバーできる素質がある。それが、ガヤルドの中古車を購入の際に注意しなければならない理由。特に、猛牛のロゴが視界に入れば、理性よりも本能の方が、先走りしてしまいそうなクルマなのだから。

しっかりした思慮を持つひとなら、ポルシェのショールームに行って、最も合理的なスーパーカー、911を選ぶだろう。2013年式のSで、PDK仕様、走行距離1.6万kmのクルマが7万5000ポンド(1140万円)で手に入る。

しかし、実は同じ金額で、希少で人気も高いマニュアル仕様のガヤルド・クーペを購入することもできるのだ。先述のポルシェよりも9年近くも古く、5.1万kmも走っている初期型とはなるが、5.0ℓのV10は、500psものパワーを発生する。もの足りなければ、2008年に置換えられた後期型のV10なら、560psを発生する。

同じような金額で、多く流通していて安価なスパイダーのオートマティック仕様も手に入るだろう。2006年式で走行距離は4.3万km、エンジンは2005年から搭載された、520ps仕様の5.0ℓ V10となる。

古く走行距離も多いガヤルドなら、911と並ぶ価格で手に入るわけだが、一方でポルシェはランボルギーニのように、強烈なイメージ性は持っていない。これがガヤルドの持つ最大の魅力といえるだろう。

アウディの信頼性とランボルギーニのDNA

見事なエクステリア・デザイン、圧倒的なパフォーマンス、アウディA3並みの確かな品質と信頼性を兼ね備えたガヤルド。目を引くボディ・ラインに覆われた内側には、アウディの血が流れているのにもかかわらず、間違いなくランボルギーニのDNAを持っている。

アルミニウム・スペースフレームのシャシーに、アルミニウム製のボディパネルで構成された車体は、軽量で高剛性。5.0ℓのV10エンジンにオンデマンド式の四輪駆動システムを搭載し、6速マニュアルか6速のE-ギアと呼ばれるATが選択できた。

2005年にエンジンはアップデートされ、ギアレシオもショート化されるとともに、サスペンションもスポーティさが高められた。

2007年には軽量化とともに、最高出力が530psに強化された「スーパーレジェーラ」が登場する。素晴らしいクルマだったが、フェラーリF430の方がレスポンスは優れていたのも事実。

2008年にはさらに改良が加えられた、ガヤルドLP560-4が登場。5.0ℓV10の最高出力は前述の560psにまで高められ、ボディも軽量化。サスペンションにも改良が施され、ガヤルドにとっては大きなリフレッシュとなったが、グループ内のアウディR8 V10と競合してしまうこととなった。因みに、10万kmのアウディR8 V10なら5万ポンド(760万円)ほどで探せる。

さらにランボルギーニ社の伝説的なテスト・ドライバーの名前を冠した、LP550-2バルボーニも発表。後輪駆動で、543psを発生させた。続く2010年には、562psのスーパーレジェーラが再登場している。

その後、さらに数種類の特別仕様のガヤルドをリリースし、ランボルギーニのベストセラーとして、余裕を持って2013年に幕を閉じた。

散見される劣悪なクルマを避け、注意して良好なコンディションのクルマを選びたいところだ。

ランボルギーニ・ガヤルドの中古車 購入時の注意点

エンジン

初期モデルの5.0ℓエンジンはオイルポンプが故障しやすいので、動作状況と油圧を確認する。オーナーの中には、ドライサンプエンジンにも関わらず、エンジンオイルを注入しすぎていることがあるようだ。

また、エグゾーストのノイズ・リダクション・バルブを外すと、エンジン警告ランプの中のオーバーヒートが点灯することがある。

走行距離が短いクルマは、スロットルボディが固着することがあり、その場合はエンジン回転に頭打ちが見られる。

トランスミッション

E-ギアの場合は、わずかな引っかかりやクラッチの滑りに注意を払う。フライホイールを含む、新しいクラッチへの交換費用は3000ポンド(46万円)。ダイアグノーシスに接続して確認すれば、ミッション周りのアップデート状も分かるはず。希少なマニュアル車の場合、シフトケーブルが伸びる場合があるが、不具合はその程度。

サスペンションとブレーキ

フロントのブレーキパッドとディスク、ボールジョイント、アンチロールバーのブッシュ、トラックロッド・エンドなどからの異音に注意する。2005年以降のクルマの場合、フロントの車高調整システムが機能するかも確認する。また、ハンドブレーキも動かしてみる。

ボディ

アルミニウムのボディは修復が難しいので、凹みは極力避けたい。サイドオイルクーラー・ベントの継ぎ目の腐食に注意。フロントノーズに飛び石キズがない場合は、フィルムラッピングされていたか、再塗装された証拠。再塗装されている場合は、その範囲を確認する。

サイドベンドも飛び石キズが付きやすい。フロントフードが開かない場合、ソレノイドの不具合の場合がある。

インテリア

ほとんどの操作系はアウディ譲りなので、トラブルは少ない。インテリアのトリム周りは頑丈なものの、アルカンターラ製のステアリングホイールは痛みやすく、運転席側のサイトサポートも傷付きやすい。

専門家の意見を聞いてみる

マーク・ローズ
HRオーエン社

「ガヤルドの価格はピンきりです。他のモデルよりも、はるかに価格設定は複雑だと思います。われわれはあまり古いクルマは扱っていませんが、サーキット走行による、ボロボロになったタイヤや摩耗したブレーキ、ボディパネルなどに詰まったグラベルの砂や小石などには気をつけたいところです」

「ガヤルドの多くは、ボディにフィルムラッピングをしているので、フィルムを剥がした状態でボディの傷を確認します。クルマの数自体は豊富なので、ステアリングホイールが劣化していたり、運転席のサイドサポートが破れていたり、あるいは極端に走行距離が短いクルマは、避けたほうが良いでしょう」

「販売業者がしっかりクルマのことを把握しているかも重要です。整備記録も、どこで整備されたかまで確認した方が良いです。2013年式のスーパーレジェーラLP570-4を約11万5000ポンド(1745万円)で仕入れました。これは14万ポンド(2125万円)で販売予定です」

知っておくべきこと

丁寧に施工された、ノーズ周りやリアの冷却ダクト周りのペイント保護フィルムは、殆ど目立たない。塗装する前に剥がす必要があるので、エッジ部分のカットマークの有無で、フィルムの状態が確認できるはず。

いくら払うべき?

5万ポンド〜6万9995ポンド(759万円〜1062万円)

2005年からのクーペで、9.6万kmくらいまでの車両。マニュアルは高値になる。7.4万kmの2007年モデルのスパイダーが6万6000ポンド(1001万円)だった。

7万ポンド〜7万9995ポンド(1063万円〜1214万円)

初期型のクーペで、5.6万kmくらいまでの車両。2009年モデルで6万kmのスパイダーのオートマティック車を7万3000ポンド(1108万円)で見つけた。

8万ポンド〜9万4500ポンド(1215万円〜1442万円)

初期モデルのクーペでマニュアル車。2007年から2008年のスパイダーで、オートマティック車、4万km前後の車なら豊富にある。

9万5000ポンド〜10万9950ポンド(1443万円〜1670万円)

2010年式までのスパイダーか、走行距離が短いクーペ。2007年のスーパーレジェーラで4.5万kmのクルマが10万(1518万円)で見つかった。

11万ポンド〜11万4500ポンド(1681万円〜1745万円)

2013年式までのスパイダーのオートマティック車。2010年のクーペ、3.8万kmのマニュアル車が、11万3000ポンド(1715万円)だった。

11万5000ポンド以上(1746万円以上)

2012年式以降の状態の良いクルマ。

掘り出し物を発見

ランボルギーニ・ガヤルド 5.2ℓ クーペ オートマティック 登録2009年 走行1.5万km 価格10万4500ポンド(1586万円)

個人売買のワンオーナー車。HRオーエン社から新車で購入し、整備記録も全て揃っていて、サーキット走行はしていないようだ。因みに、HRオーエン社では、2010年式の3.8万kmのクルマが、1年の保証がついて11万3000ポンド(1715万円)となっている。