果たして、日本はワールドカップで強敵を打ち破れるのか。写真:Getty Images

写真拡大 (全2枚)

 2017年12月1日にロシアの首都モスクワでワールドカップの組分け抽選会が行なわれ、日本はグループHでポーランド、セネガル、コロンビアと同居した。ワールドカップの優勝国と同居せず、幸運な側面はある。ドイツ、メキシコ、スウェーデンとグループリーグで戦う韓国に比べれば、明るい展望が開けるかもしれない。

 しかし、最悪のグループに組み込まれたのはむしろ日本という見方もできる。その根拠のひとつがコロンビアの存在だ。日本は過去のワールドカップで南米勢に一度も勝ったことがない。98年大会はアルゼンチン、06年大会はブラジル、10年大会はパラグアイ、14年大会はコロンビアの軍門に降っているのだ。

 しかも、日本がグループリーグで南米勢と顔を合わせた大会はいずれも決勝トーナメントを前に敗退。南米勢はいわゆる鬼門になっている。

 前回大会を思い出してほしい。グループリーグ第3戦で戦ったコロンビアは控え主体(第2戦からスタメンを8人も入れ替え)だった。にもかかわらず、日本は1点を奪うのが精いっぱい。エースのハメス・ロドリゲスが投入された後半は見るも無残な出来で、最終スコアは1-4だった。そういう相手と、今度はグループリーグの初戦で戦わなければいけないのだ。

 初戦の重要性は説明するまでもない。その初戦を落とした98年、06年、14年大会がいずれもグループリーグ敗退だったのに対し、引き分け、または白星スタートだった02年、10年大会は決勝トーナメントに進出。過去の実績からも今回コロンビアに敗れれば、どんな結末を迎えるかは容易に想像がつくだろう。

 たとえコロンビアに負けても、あと2戦あるじゃないかという考え方はナンセンス。黒星発進からの巻き返しは強国だからこそできる芸当(例えば2010年大会のスペイン)で、日本のようなアウトサイダーがそれを実践するのは極めて困難だ。ワールドカップでかつてサプライズを提供したチーム、例えば14年大会のコスタリカ、02年大会のセネガル、90年大会のカメルーンは初戦で勝点3を獲得して勢いに乗った。贔屓目ではなく、10年大会の日本もそうだった。

 当時の日本は大会前、チームとしてなかなか機能せず、南アフリカの地で惨敗するだろうと思われていた。ところが、初戦でカメルーンを破ると、見違えるほど逞しくなった。日本は結局ベスト16でパラグアイにPK戦の末に敗れたが、グループリーグ第2戦でのちに決勝まで進むオランダとほぼ五分に渡り合った戦いぶりは弱小国のそれではなかった。

 そのオランダ戦に代表されるように、ワールドカップ本選での欧州勢との相性は悪くない。前回大会まで8戦して2勝3分3敗とほぼ互角。敗れた3試合(98年大会のクロアチア戦、02年大会のトルコ戦、10年大会のオランダ)も、惨敗というより惜敗だった。

 そうした事例を踏まえれば、ポーランド戦には期待が持てるかもしれない。もちろん真っ向勝負を挑んで勝てる相手ではないだろうが、日本がポーランドと戦うのはグループリーグの最終戦。そのポーランドにセネガル、コロンビアを叩いてもらい、余裕のスタンスで日本戦を迎えてもらえれば、彼らは決勝トーナメントに向けてメンバーを落としてくるはずだ。そうなると、チャンスである。
 もっとも、グループリーグ突破を果たすには、初戦で少なくとも勝点1を獲得する必要がある。決勝トーナメントへの現実的なシナリオはコロンビアに引き分け、セネガルに勝って、ポーランドから勝点1を奪うというものだろうか。アフリカ勢との過去の対戦成績は2勝1敗だけに、コロンビアから勝点を拾えれば、セネガルとの2戦目は自信を持って臨めるはずだ。

 だが、“相性最悪”な南米勢のコロンビアから勝点を獲得できるイメージが現時点では湧かない。J・ロドリゲスに加え、輝きを取り戻したFWのラダメル・ファルカオ、圧倒的なスピードでサイドを切り裂くファン・ギジェルモ・クアドラードらタレント揃いで圧倒されそうだ。