「遊びたいから子供作らないのね」夫の女性親族たちに責められ…正月あるある

写真拡大

 年末年始は親戚一同が久しぶりに集まる機会も多い時期です。しかしながら、そのことで思わぬトラブルが発生することも。女性ならではのトラブルを経験者に語ってもらいました。

 元旦に夫の本家に集まった夫の親族たち。親族女性14人のお茶会で、香川裕美子さん(仮名・技術職・39歳)は7年前に、全員からつるし上げをくらったそうです。一体何が起こったのでしょう。

◆14人の女が揃う夫の実家のお正月

「年末年始は夫の実家がある山梨に帰省します。31日から年明けの2日の朝まで滞在して、それから神奈川の私の実家に移動して3日まで過ごすことになっていました。

 夫の実家の本家には、元旦の朝から親戚たちが集まり、お正月料理を食べて、お酒を飲んだりと、にぎやかでした。午後から男性たちがゴルフに行くと、残った女性たちは居間でお茶会をするのが常でしたね」

 居間には5人掛けのソファー2つと、ゲスト用の大きな椅子が4つあり、お義母さん、お義父さんの姉3人が大きな椅子に、そしてお義母さんのお姉さんと妹、夫の従妹2人、従妹の娘、従妹の息子の嫁、はとこ2人、お義父さんの兄の嫁が2つのソファーに座っていました。

 自然に年功序列の順で座り、香川さん合わせて14人の女性たちが集うお正月恒例の光景は、インパクトのある眺めだったそうです。

◆親戚一同で続々とイヤミを…!

「夫の従妹の息子の20代のお嫁さんが妊娠報告をしたときでした。みんなからお祝いの言葉が次々と出てくると、姑が『裕美子さんも、そろそろね』と言い出したのです。びっくりしました。普段は子供のことを口にしないお義母さんですから。

 するとお義父さんのお姉さんが『好んで子供を作らないんじゃないの』と言い出すと、間髪入れず『もっと遊びたいから、作らないのよね』と、今度はお義父さんの別のお姉さんが。助けを求めてあたりを見渡しますが、眉目に皺を寄せたり、冷ややかな目で見たりと、誰も私をかばってくれる人がいません」

 そのうち「年に2度海外旅行なんて旅行のし過ぎなんじゃないの」とお義母さんのお姉さんがチクリと一言。

「そのお義母さんの言葉をいいことに、従妹の娘まで『外車に乗って派手に遊んでいるよね』と皮肉交じりに言ってきたのです。しまいにはお義母さんのお姉さんも、また『遊びたいから子供を作らないんじゃないの。いつまでも独身気取りね』と、非難のオンパレードになったのです」

◆「子作りパワハラ」に反論しなかったのは…

 まさかの親戚一同による「子作りパワハラ」でしたが、香川さんにははっきりと反論できないある理由がありました。

「実は私、親戚には黙っていたのですが、不妊治療をしていたんです。それなのに、私と妊婦以外の12人が一堂に『子供はいいわよ』と子供を持つ幸せを語り始めて……。

 耐え切れなくなった私は『私も欲しいんです。だから不妊治療しています』という言葉が、のどから出かかってきましたが、また集中非難されるのではと怖くなってやめました」

 妊活アピールのチャンスを、なぜ香川さんは逃してしまったのでしょう。

「山梨は田舎で、しかも7年前はまだ不妊治療が今ほど世間に浸透していなかった頃でした。あまりにツラくて、帰りの車の中で泣いてしまいました」

◆不妊治療の末、3年前ついに…

 それでも「なんとかする」という夫の励ましで、やっと元気になった香川さん。

「それから半年後に夫婦揃って帰省すると、夫が母親と従妹に不妊治療を打ち明けました。2人とも『ごめんなさい』と謝ってくれて。翌年の元旦のお茶会では、全員が『反省しています』と謝罪。ほっとしました」

 その後も香川さんは夫婦で不妊治療に励むものの、5年経っても子供に恵まれなかったため、夫婦二人だけの人生を考え始めた時に、自然に妊娠して、3年前に長男を出産したそうです。

「夫の親族の中で、一番小さい子供を可愛がってくれています」

 でもあの年のお茶会のトラウマのせいか、元旦の夜から自分の実家でゆっくりと過ごすようになったそうです。

―クリスマス・年末年始の忘れたい記憶 vol.11―

<TEXT/夏目かをる イラスト/ただりえこ>

【夏目かをる】
コラムニスト、小説家、ルポライター。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆〜恋、のような気分で♪」更新中