日中関係について、中国国営メディアは「改善するかは安倍首相の行動次第」と報道。同時に日本の防衛費が18年度予算案で過去最高になる見通しとして、「軍事大国化への警戒を怠るな」とも強調している。写真は天安門広場。

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2017年12月29日、日本と中国の関係について、中国国営メディアは「改善するかは安倍晋三首相の行動次第」と、くぎを刺している。同時に日本の防衛費が18年度予算案で過去最高になる見通しとして、「軍事大国化への警戒を怠るな」とも強調。引き続き日本を厳しい目で見ていることをうかがわせている。

今後の日中関係について、中国国営新華社通信の電子版は26日に北京で開かれた国際問題シンポジウムに出席した新華社世界問題研究センターの張煥利研究員の見方を紹介。この中で張氏は「最近、安倍首相がしばしば中国に友好的な態度を示している」と述べ、「18年以降、中日関係はある程度改善される見込みだが、安倍首相による実際の行動次第だ」と注視している。

安倍首相が友好的な態度を示している要因としては、米中関係や欧州の複雑な情勢を指摘。「トランプ米政権の誕生後、トランプ氏のやり方は過去の米国大統領とは大きく異なるため、日本に不安を生じさせた」「英国、フランス、ドイツなどヨーロッパの大国はさまざまな問題に直面しており、日本は対応に窮する場面も多かった」と分析している。

こうした中、「まさにその時、中国が新たな時代に突入した。特に(今年10月の)中国共産党第19回全国代表大会以降、中国経済はしっかりとした足取りで発展し、改革開放も穏やかに推し進められている」と誇示。「安倍氏がこれを機に中国との関係改善に努めるのは中国の勢いを借り、日本国内の発展を促進させたいという意図が見て取れる」としている。

一方で張氏は「安倍氏の発言は信じたいと思う一面、疑惑と警戒心を抱かせる」と言及。「安倍氏は政権発足から5年、日本の首相では海外公式訪問を行った回数が最も多い一人として、公式訪問のたびに中国を狙いとした発言を行ってきた。その安倍首相による中日関係を改善しようという主張に疑いを隠しえない」との見解も示している。

6年連続で増加し、3年連続で5兆円を超える日本の防衛費に関して、張氏は新華社の別のインタビューで「日本の防衛費は再び過去最高を更新した」と警戒。「安倍政権は世間の目を欺き、実質的な防衛費増額を実現した。日本はこれまで防衛費を国内総生産(GDP)比1%以内に抑えるという不文律があったが、安倍政権の発足早々ほごにされた」と問題視している。

その上で「日本は18年度に(米国製の)F35A戦闘機6機を購入し、戦闘機から発射する長距離巡航ミサイル等の装備を導入するほか、新型潜水艦1隻と新型駆逐艦2隻を建造する予定だ」と説明。「安倍政権はいまだに侵略戦争を発動した罪に対する真摯(しんし)な謝罪をしていない。かつて日本に侵略された国は日本が年々軍事費を増加させ、軍事大国化をもくろむ野心に対し、警戒を怠ってはならない」と注意を喚起している。(編集/日向)