後輪駆動でヘミヘッド・エンジンを搭載していた1982年型トヨタ「カローラ」を廃車置場で発見

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トヨタ「カローラ」で1980年代の後輪駆動モデルと言えば、我々の多くは伝説的なAE86型カローラを思い浮かべるだろう。しかし、4代目カローラはセダンも後輪駆動で、しかも米国で多くの台数が販売されたTE72型は半球形型燃焼室、つまり"ヘミヘッド"エンジンを搭載していた。

とはいえ、この小型通勤用クルマは、ノーマルでは(当時の基準で大目に見たとしても)全く速いとは言えなかった。それでも信頼性の高さが評価されたことで、数十年の間リセールバリューを維持し続けて来た。筆者は先日、年齢にすれば35歳になる1台をカリフォルニアで発見した。

走行距離計の15万3,540マイル(約24万7,100km)という数字は、35年間で走って来た総走行距離ではない。このクルマは2012年に登録手続きが行われているため、過去5年間に走った距離だと思われる。


搭載された贅沢なAM/FMラジオは、当時ではおそらく現在の貨幣価値にすると500ドル(約6万円)ほどの値段だったはずだ。1982年にカローラを購入する人の多くは、ラジオを装備しないか、あるいはもっと安価なAMのみのモノラル・ラジオをオプションで装着していた。この時代のオーディオ機器は音質が酷い上に非常に高価だったのだ。この頃、カローラで通勤途中に「アイ・オブ・ザ・タイガー」を高音質で聞きたければ、かなりの金額を投資する必要があった。


日本のTE70型カローラに積まれていた「13T-U」型エンジンとは異なり、米国仕様のTE72カローラには、今でも根強く愛されている「3T-C」型直列4気筒エンジンが搭載されていた。このプッシュロッド(OHV)・エンジンは排気量1,770ccから最高出力70hpを発揮したが、チューニングすれば途轍もないパワーを引き出せることで有名だ。


この個体はオートマチック・トランスミッションだった。つまり、マニュアル・トランスミッションに比べると、加速は非常に緩やかで燃費も著しく悪い。今もカリフォルニアの高速道路は渋滞が多く、通勤者は2ペダルのクルマを好む。1980年代からトランスミッションやエンジンの性能は大幅に進化したが、交通環境の酷さは変わっていない。


筆者も公正な審査官として参加しているオンボロ車の盛大なるイベント、レモン(LeMons)24時間レースには、このカローラが何台も参戦している。今回の廃車を見ると、ナイン・フィンガー・ドリフターズ・チームのウインカー・レンズが外れたTE72ワゴン「ハイ・プレーン・ドリフト」の勇姿を思い出す。


このクルマは完璧な状態とは言えないが、オンボロ・レースカーには役立つパーツが十分に残っている。


カローラの母国では、テレビCMに『不思議の国のアリス』を取り入れていた。


一方、米国向けのCMはエンターテインメント性に欠ける。

By MURILEE MARTIN
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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