箱根駅伝で20年ぶりの総合優勝を狙う神奈川大のエース鈴木健吾(前列中央)と大後栄治監督(後列中央)

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 古豪の完全復活はなるか。来年の箱根駅伝(1月2、3日)で20年ぶり3度目の優勝を狙う神奈川大。11月の全日本大学駅伝を制し、復活を高らかにアピールした「プラウドブルー」軍団は、箱根駅伝では4連覇を狙う青学大、出雲駅伝を制した東海大とともに“3強”と目されている。

 1997、98年を総合連覇し、一時は箱根路を席巻した実力校だが、その後は長く低迷。優勝から遠ざかり、2010年大会では18年ぶりの予選落ちも経験。それでも前回大会で12年ぶりのシード権となる5位に入り、復活の機運を高めた。12月中旬に行われた公開練習には、約100人の報道陣が詰めかけ、大後栄治監督(53)は「毎年の5倍ぐらいになってる。ビックリしてます。97年の時もこんなに取材してくれる人の数はいなかった。選手もキョトンとしてるけど、多くの期待を感じてる」と笑顔。「希望は総合優勝だけど、客観的に見て、まず総合3位以内を確実に獲りにいきたい」と、目標を掲げた。

 胸を張るのは“エース力”だ。「東海、青学の選手層はとんでもない。私たちのチームが3チームぐらいできる」と、ライバルの層の厚さを認めつつ「恥ずかしくないエースの育成ができている。まず往路優勝を狙っていく」と、期待を込めた。そのエースとは、前回歴代8位の好タイムで区間賞を獲得した鈴木健吾(4年)だ。

 学生長距離界のエースに成長し、来年2月の東京マラソンでの初マラソンも見据える鈴木。鈴木が入学して以降、神奈川大は17位、13位、5位と順位を上げてきた。入学当初から同級生たちと「俺たちが4年になった時に優勝しよう」と話してきた。「あの時は夢物語だったけど、今は現実的な目標になった」と、積み上げてきたチーム力に胸を張る。「2区しか考えていない。万全の状態でスタートにつければ、結果はついてくる」。

 前回までの青学1強ムードから、戦国時代への突入を予感させる今回の箱根路。他校にはいない絶対的な大黒柱を持つ古豪の復活が、新時代の幕開けを告げる。(デイリースポーツ・大上謙吾)