毎年、メディアとマーケティングの世界では多くの物事が消えていく。年末恒例の来年の予想だが、今回は趣向を変えて、業界人たちに来年何が終わりそうかを聞いた。自由に意見を述べてもらうため、回答は匿名とした。結果は以下の通り。

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参照トラフィック:「短期的には、Facebookとのパートナーシップは悪化するが、その後、改善に向かうだろう。彼らはいま、混乱している。今年は彼らにとって最悪の1年だった。混乱し、恐れているときには、安全地帯に撤退するものだ。P2Pは彼らにとっての安全地帯だ。Facebookは『ニュースってやつは思ったより大変だ』と思い知っただろう。だが結局、プレミアムコンテンツがなければ、Facebookはずっとつまらない場所になる」(デジタルパブリッシャー)

30秒デジタル動画広告:「短尺動画の視聴者の需要を満たすため、動画広告は短くなるだろう。来年末には、6〜15秒の動画広告が主流になっているはずだ」(動画プラットフォームベンダー)

Facebook Watch:「FacebookはWatchの戦略を放棄して、また新たなデジタルプロダクトを送り出すだろう。彼らはこの3年間、打ち出したすべての動画戦略を捨て去ってきた。Watchの番組に採算が取れているものはひとつもない。Watch用のコンテンツ制作を依頼されても、十分な利益投資率は見込めない。ミッドロール広告にエンゲージするユーザーなどいないのだから、この実験は大失敗に終わる運命だ。人々に動画を見てもらうのはたやすい。だが、動画にミッドロール広告を挿入しても、人々が離れていかないようにするのは難しい」(デジタルパブリッシャー幹部)

フェイクインフルエンサー:「目立ちたがり屋のクズどもは、金で買ったり釣ったりしてフォロワーをかき集め、インフルエンサーキャンペーンを利用してブランドから金をむしり取ったあげく、なんの成果も出さなかった。ブランドも知恵をつけてきたので、もうこんな詐欺は通用しないだろう」(インフルエンサーマーケター)

BuzzFeedのニュース重視:「BuzzFeedは事業の一部をレガシーメディア企業に売却するだろう。対象となるのは、おそらくBuzzFeed Newsだ。報道機関の運営には金がかかるし、ほかの軽いコンテンツに比べて、BuzzFeedはニュース部門の収益化にずっと苦戦してきた。最近のレイオフは、同社がテイスティ(Tasty)のような小回りの利く効率的なビジネスに方針転換したことの表れだ。一方、レガシーメディアにとって、BuzzFeed Newsは若いオーディエンスにジャーナリズムに親しんでもらう絶好の足掛かりになる。買い手の最有力候補は既存の提携関係があるNBCUだが、FOXを買収したディズニー(Disney)や、同じくいずれ(タイム・ワーナーと)統合するだろうAT&Tの可能性もある」(パブリッシャーの売上責任者)

独立メディア企業:「続けるのは不可能だ。皆が誰かと提携して、この苦難の時期を乗り越えようとしている。そうしなければ、より大きな会社にひねりつぶされてしまうのだ。ナウディス(NowThis)はマイク(Mic)と組むかもしれない。こうしたデジタルメディア企業は莫大な資金を調達していて、そのコスト構造には驚かされる。ベンチャーキャピタルや一時解雇された人たちにとっては迷惑な話だが、市場の活況を保つためには必要なことだ」(デジタルメディア経営者)

FacebookとGoogleの冷戦:「FacebookがYouTubeを追随する一方、YouTubeも親会社のGoogleとともに反撃し、よりよいプロダクトや、パブリッシャーにより有利な収益化システムを提供するだろう。パブリッシャーの参照トラフィックのうち、45%はFacebook経由、34%はGoogle経由だったが、いまや逆転した。Googleはパブリッシャーの味方となり、FBへの攻撃の手を緩めるつもりはなさそうだ。ザック(FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグ氏)は困難な闘いに直面している」(プラットフォーム提携責任者)

Lucia Moses(原文 / 訳:ガリレオ)