「蝦夷麦酒」の看板が目印

写真拡大

札幌市内に点在する「M’S」と名のつくビル。この「M’S」系ビルの原点とも言えるのが、1995年オープンの「M’S SPACE」です。狸小路商店街のアーケードを西へ進み、商店街7丁目のすぐそば。ビール瓶が3つ並んだ看板が目印です。2017年12月現在、1Fと2F合わせ計13店舗が入っています。

2017年11月リニューアルし内装が一新した同店

■ 「M’S」系最古のテナントビル「M’S SPACE」

オープン当初から続く家庭料理店「たぱす」を始め、2017年オープンのイタリアンレストラン「La Cena」などの店舗が入居。2017年12月現在、1Fと2F合わせ計13店舗が入っています。20年以上、狸小路7丁目エリアを明るく照らしているのです。

■ 2017年11月リニューアル! 札幌の定番エスニック料理店「屋台料理 CAMCAM」

「M’S SPACE」でハズせないお店がここ、どこか怪しげな雰囲気を持つエスニック料理店の「屋台料理CAMCAM」。オープンは1989年で、2000年に「M’S SPACE」へ移転。道路側に面した窓から無国籍感漂う店内のようすがよく見え、M’S SPACEというとここがぱっと思い浮かぶ人も多いのでは?

一番人気は、「ベトナム風生春巻き」(1本324円)。なんと、1日300本以上注文されることもあるそう。プリプリのエビと、シャキシャキの人参や水菜などの野菜は相性抜群。気がつけば無くなってしまうほど、パクパク食べられます。ちなみにこの生春巻き、香草(パクチー)が苦手と言う人にも配慮されていて、なかに巻かずに、外側に添えられているだけ。これなら苦手な人でも安心して楽しめますね。

付け合せのソースは、ほのかな辛さが心地よいスイートチリソースと、控えめな塩分と魚醤の香り豊かなニョクマムソース。二通りの味が楽しめます。

「空芯菜のタイ味噌炒め」(972円)は、高温で炒めたことにより生まれる香ばしさと、空芯菜の柔らかくもしっかりと芯がある食感が特徴。調味料として使われる「タイ味噌」とは、タオチオという大豆を原料とした調味料で、醤油に近い味わい。とろりとした液状なので、空芯菜にもしっかり絡み、ビールが進むこと間違いなし!

もともと1階から3階までの3フロアでしたが、リニューアルを経て現在は1階・2階の2フロアに。独特の雰囲気をかもし出しているインテリアは、店長の加藤さんが選んだもの。特に天井からぶら下がる電飾がお気に入りなんだとか。2017年12月末頃には2階もオープン予定なので、新しく生まれ変わった同店をチェックしてみては?

■ クマ肉・シカ肉が食べられる「tabibitoキッチン」

狭い階段を上がって2階にあるのが「tabibitoキッチン」。2013年オープンのわりと新しめなお店。ジビエ料理がメインで、エゾシカやヒグマ、また道産野菜を使用した料理が楽しめます。

店名に「旅人」とつくのは、店長の川合将太さんの趣味が旅行だったから。全国各地を回ったなかでも、北海道の食材はおいしかったようで、そんな道産食材を美味しく食べてもらいたいという思いでジビエ料理を始めたんだそう。

ちなみに、どうして「M’S SPACE」でお店をオープンしたのか、川合さんに聞いてみると、「当時賑わいはじめた狸小路7丁目付近でお店を持ちたいと考えていたんです。そんななか、M'Sスペースに空きが出て。もともと、M’S系ビルの持つ個性的な雰囲気が大好きだったので、ここに決めました」との答えが。もともと「M’S」のファンだったんですね。

こちらのクマ肉とシカ肉は、知床のハンターと契約し仕入れているそう。札幌のお店でもなかなか食べられない珍しいクマ肉が食べられるとあって、わざわざ調べて訪れる方も多いんだとか。味付けはシンプルに塩コショウと秘伝の特製ソースのみ。シンプルな味付けにする理由は、食材の味を生かすため。筋肉質で歯ごたえ抜群の「クマ肉のステーキ」(80g・1780円)は、臭みがまったくなく、食べやすさにびっくりです。「エゾ鹿もも肉のステーキ」(130g・1180円)はクマ肉よりもしっとりと柔らかく、肉のジューシーさが感じられる一品。ぜひ食べ比べて、味の違いを確かめてください。

その他にもイタリアンや焼き鳥バーなどの店が入居する「M’S SPACE」。狭い通路を抜けた先にはあなたのお気に入りになるお店が待っているかも? 札幌で過ごす夜、まずは「M'S SPACE」に足を運んでみませんか?

屋台料理 CAMCAM ■住所:札幌市中央区南2西7 M’S SPACE 1F ■電話:011・271・4449 ■時間:17:30〜翌2:00、金・土曜は〜翌3:00、日・祝日は〜24:00(LO各1時間前) ■休み:不定 ■席数:72席(喫煙可)

tabibitoキッチン ■住所:札幌市中央区南2西7 M’S SPACE 2F ■電話:011・206・9946 ■時間:18:00〜翌3:00(LO翌2:00)、金・土曜は〜翌5:00(LO翌4:00) ■休み:不定 ■席数:30席(喫煙可)(北海道ウォーカー)