【試乗記】トヨタ「カムリ」ドライビングに忠実、18インチ・タイヤも完璧に履きこなしている:木下隆之

【ギャラリー】TOYOTA CAMRY34


数々の魅力的モデルがリリースされる2017年にあって、目玉モデルの一つがトヨタの新型「カムリ」だと思う。今年初頭の全米ローンチされた時の熱狂は刺激的だったし、国内でも話題の中心である。

発表会でスポットライトを浴びるカムリは驚くほどスタイリッシュに見えたし、美しく感じた。僕の中でカムリは、どちらかといえば「世界の正統派セダン」という印象が強くて、色気だとかオシャレだとかは無縁だったから、その衝撃は強かった。


クルマとしてはどこにも非がなく整っている、完璧な乗用車として際立っているだけで、それ以上ではなかったのに、新型は美しく艶やかである。ハッと人の目を惹く。威風堂々として体躯は低く広く構えており、デザイン的に破綻がないばかりか、艶やかなのである。僕の気持ちの中に一気に、「気になるモデル」に割り込んできたのだ。


さらに言えば実は、発表会場で見た好感触を上回って存在感が浸透したのは、実際に走らせた時である。
2.5リッター直列4気筒ガソリンエンジンは、最高出力211psを発揮。120psのモーターと合体される。バッテリーは最新のリチウムイオンだ。全グレードがハイブリッドで展開するという環境車に衣替えした事で、動力性能は滑らかであり、洗練されている。カムリに相応しいパワーユニットであることを確信した。


さらに感動したのはその走り味だ。定評のあるTNGAプラットフォームが効いているのは明らかで、低重心でかつ前後重量配分に優れている。だから、走りが素直だ。

ステアリングを切り込んだら、切り込んだだけ反応する。それ以上でもそれ以下でもない。ドライビングに忠実なのだ。実はこの当たり前のことがなかなか実現できないものなのに、カムリはその領域をものにしていると思えた。

感心したのは、18インチタイヤを完璧に履きこなしていることだ。17インチと大径18インチが選択できる。ルックスでいえば18インチが理想的だ。だが、時として大径タイヤはバネ下のゴツゴツ感を残すことがある。だというのに不快感がないのである。

もともと新型カムリの走行フィールは、しっとりとした上質なものだ。路面とのあたりが優しく、独特の湿度感を伴って走る。それから18インチでも薄れていないのだから驚きである。


ちなみに、高速走行を含む遠距離ドライブをした印象がまた素晴らしかった。片道約500kmのロングドライブを1週間に2度もこなしたのだが、疲労の少なさにも腰を抜かしかけた。

実は2度目は新幹線移動を考えたのだが、1度目の印象がとても良かったことを理由に、カムリ移動を敢行。それが正解。疲労がなかったばかりか、心地よい空間を独占できたことが嬉しかった。

今、僕の中に、カムリという存在が一気に侵食している。

By Takayuki Kinoshita

【ギャラリー】TOYOTA CAMRY34



■関連記事
・トヨタ、新型「カムリ」でセダンの復権を目指す
・トヨタ、100カ国以上で販売「世界のミッドサイズセダン」新型「カムリ」登場:木下隆之
・【SEMA2017】トヨタ、NASCARドライバーがカスタムした多彩な「カムリ」を出展!

■関連動画