4位に終わった福岡第一【写真:平野貴也】

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3位決定戦で帝京長岡に敗れて4位…響いた準決勝・福岡大大濠戦の敗北

 連覇を目指した福岡第一は、3位決定戦で力なく敗れた。今年は、メダルを手にすることができなかった。ウインターカップ2017第70回全国高校バスケットボール選手権大会は29日に最終日を迎え、男子の3位決定戦は帝京長岡(新潟)が前回王者の福岡第一(福岡)を69-58で破って銅メダルを獲得した。

 敗れた福岡第一は、チームにエネルギーが残されていなかった。大きな影響を与えたのが、福岡大大濠との「福岡ダービー」となった準決勝の敗戦だ。井手口孝ヘッドコーチは「僕自身がダメだった。モチベーションを上げられなかった」と肩を落とした。

 同じ県に全国トップレベルの強豪が2校。県大会、九州大会、そして全国大会……どこに行ってもいるライバルだ。インターハイは出場枠が2つあり、両校が占める。ウインターカップは出場枠が1つしかないが、どちらかがインターハイで決勝に残れば、推薦枠で出場権を獲得できるため、2校とも出場することが可能だ。

 福岡第一の井手口ヘッドコーチが、今夏のインターハイ準決勝第1試合で敗れた後に「この後は(準決勝第2試合に臨む)全力で福岡大大濠を応援します」と話したのは、そのためだった。

 福岡大大濠がインターハイで準優勝し、今大会は両校が出場。そして、2005年のインターハイ以来となる全国大会での対決が実現した。結果は、58-61の敗戦。わずかに及ばなかった。互いの特長をよく知り、常にライバル関係にある相手に、決定的な場面で敗れるショックは大きい。井手口コーチは「福岡ダービー」敗戦の影響を次のように話した。

ライバル対決の重みは「バスケで負けるというだけではない、違う戦いがある」

「福岡同士の対決で負けるのは、他の試合を負けるのとは違う。選手にしても、僕にしても、尊厳がなくなってしまうような負け。同県勢対決は、どちらかがそうなる、残酷な勝負。決勝戦であれば、余計にそうだと思います。バスケットで負けるというだけではない、違う戦いがあるから。

 うちにいる選手の中には、大濠さんに行きたかったけど行けなかったという選手もたぶんいる。それで、3年間、負けるものかと頑張ってきて、一番大きな舞台で負けるのは……。僕自身も留学生を入れながら、大濠という高い壁に挑み続けて、ときどき勝っているけど、超えたようで超えられていない。切磋琢磨することは良いけど、こういう舞台でやられると、平気な顔はしているけど、相当にヘコんでいるのは間違いないです」

 ただし、同じ県から日本一を目指す以上、避けては通れない。県大会で全国屈指の強豪と対戦する環境で力を伸ばすだけでなく、今後は全国大会で日本一を争うライバルという立場も受け入れなければならない。

 井手口コーチは「今後もあり得るのかなという気はしています。(福岡県や九州ではなく)この舞台で戦うのが(真の)僕らの試合だという認識になってくれば、互いのレベルも上がるでしょう」と全国大会でのダービーマッチを日常の光景にしていく覚悟をのぞかせた。

 決勝戦では、残念ながら福岡大大濠が明成(インターハイ準優勝=宮城)に敗れて準優勝。最終日は、ともに敗戦となり、悔しさを福岡に持ち帰ることになった。次は、我らが日本一。ともに頂点を目指す両チームは福岡に帰り、再び全国の優勝争いを目指す。(平野貴也 / Takaya Hirano)