女子1500メートルで1位となり、表彰台に上がる高木美帆(中央)左は2位の小平奈緒、右は3位の菊池彩花

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 「スピードスケート・平昌五輪日本代表選考会」(29日、エムウエーブ)

 女子1500メートルは、国内外で今季無敗の高木美帆(23)=日体大助手=が、従来の記録を0秒62更新する1分54秒82の国内最高で制した。今大会2冠の小平奈緒(31)=相沢病院=は1分56秒60で2位となり、500メートル、1000メートルに続く代表権を確実にした。男子1500メートルは小田卓朗(25)=開発計画研究所=が1分45秒91の国内最高で1位となり、初の五輪出場を確実にした。男子8人、女子10人が上限の代表は30日に正式発表される。

 築き上げてきた自信をリンクに刻んだ。最も得意とする1500メートルで、今季国内外全勝の高木美が、国内最高記録を更新する圧巻の滑りを披露。「頭が真っ白で、気持ちで滑った。もう少し遅いと思っていたので、タイムを見た瞬間はビックリした」と本人も驚くほどの力を発揮した。

 8年前、シニア大会で初めて制したのが五輪代表選考会の1500メートル。複数種目でバンクーバー五輪代表入りを決めて“シンデレラガール”となり「人生が変わった」と、あどけない笑顔を振りまいた。「あのときは実感がなかった」と言う。5位に終わった4年前はソチ五輪出場を逃し「これが実力」と淡々と受け止めた。

 この日のリンクには、日本女子中距離界のエースとなった高木美がいた。「大会に対する気持ちが違う。自信を持って挑めた。それだけのことをこの4年で積み上げてこられた」。4年前とも、8年前とも全く違う。「勝てないイメージはなかった」という言葉が虚勢に聞こえないほど、高木美の強さは圧倒的だ。1000メートルでは屈した小平にも大差をつけて勝利した。

 「今回は、自分でつかみたいと思って取れた」という価値ある1勝。表彰台のてっぺんからの景色は同じはずだが、どこか違って見えたに違いない。