2018年、立憲民主党は「第1野党」としていっそう党勢を拡大することになりそうだ(写真:ロイター/アフロ)

圧倒的多数の与党に対峙するために、旧民進党をルーツとする3党の統一会派結成を目指す民進党と希望の党。そして希望の党の参加を頑なに拒む立憲民主党。2017年の仕事納めの日である12月28日も、この3党の動きは慌ただしげだった。

仕事納めの日も慌ただしい動き

希望の党は午後1時から臨時役員会を開き、民進党が26日に申し入れた3党の統一会派結成案について審議した。

「民進党からの申し出に、協議のテーブルに付くことを決定した」

臨時役員会の後のブリーフィングで役員室長の岸本周平衆院議員は、年明けから両党の幹事長・国対委員長間で協議を行い、党内でも議論を開始することを表明した。

「お願いされて門前払いをするのは失礼。応じるのが人の道だ」

こう述べた岸本氏の言葉は、希望の党を拒む立憲民主党への皮肉のようにも聞こえる。

その立憲民主党は28日に持ち回りの役員会で、26日に入党届を出した蓮舫氏の入党を了承。さらに26日に民進党から提案された3党による統一会派結成の呼びかけに、最終的な拒絶の回答を行っている。

立憲民主党は「希望の党が参加する限り応じられない」としており、民進党に対して再考を求めていた。ところが民進党は12月27日、再度、大塚耕平代表名で立憲民主党に統一会派結成を申し込んだ。「さらなるご検討のお願い」と題された枝野幸男代表宛の文書とは以下のようなものだ。

過日お示し頂いた貴党の綱領について、民進党として共鳴できるものと考えます。
また、国民生活を置き去りにする安倍政権の傲慢な政治に終止符を打つべきとの国民・有権者の皆様の願いを受けて、3党が統一会派を結成し、安倍政権に結束して対決していくことは、国民の大きな期待に応えるものであると考えます。
民進党は、3党が国会で力合わせをしていくために必要な道筋を見いだすために努力を今後も重ねてまいります。国民・有権者の皆様のために誠心・誠意、力を尽くす所存でありますので、貴党におかれましても、野党第一党として、より大きな力を結束・結集していくための歩みについて、引き続きご検討、ご尽力いただきますようにお願い申し上げます。

検討することもないと言明

「希望の党とは政策や理念が違うため、統一会派を組むことはないと再三言ってきた。しかし今回の回答には『3党が統一会派を結成』という文言がまだ残り、確認事項についての答えになっていない。大変残念だ」

28日午後に開かれたブリーフィングで、立憲民主党の福山哲郎幹事長はきっぱりと民進党の申し出を拒否した。これまでと同様に3党による統一会派結成を否定し、今後は検討することもないと言明している。

もとはひとつの政党の仲間だったのに、いまでは3つに分かれてもっとも遠い存在に成り果てている。しかし個々の議員となると、話は別だ。個別の議員から立憲民主党への入党の打診があるのかという質問に対し、福山氏は「いろんな形での話が来ている」と具体的な名前を出さなかったものの、入党希望者がいることを否定はしなかった。

年明け早々にも、複数の議員の立憲民主党入党が囁かれている。

政党助成金を支給する政党の枠組みの基準日は法律上では1月1日と規定されているが、各政党が総務省に届け出る期限は1月16日。1月1日を過ぎて所属政党を移動しても、その移動が15日までであるのなら、提出書類には1月1日に移動したとして新しい政党のメンバーとして政党助成金の対象とすることが可能だ。不自然なようにも感じるが、総務省がチェックするのは二重党籍でないかどうかと書類が議員本人の自書であるかどうかという点のみ。いつ移動したのか、という詳細に立ち入るわけではない。

自民党議員に秋波を送るメンバーも

実際に民進党から“集団離党”の噂もあり、希望の党からもパラパラと漏れて出るとも限らない。自民党に秋波を送るメンバーもいるという。年明けには野党の勢力図がかなり大きく変わる可能性もある。


立憲民主党の枝野幸男代表は2018年も野党最大のキーパーソンとなりそうだ。その人柄が滲み出ているインタビュー、立憲民主党の枝野代表、「アイドル論」を語るもあわせて読んでほしい(撮影:尾形文繁)

その一方で民進党の大塚代表は諦めていないようだ。28日に党本部で年内最後の会見を開いたのは立憲民主党からの回答を得た後だったが、「ぎりぎり3党での統一会派を組めるように努力する」と3党連携へのこだわりを見せている。

だが、民進党も余力がなくなっているようだ。一時は与党時代に受けた政党助成金などで100億円を超える資金を有していたが、それもかなり少なくなっている可能性が高い。26日に開かれた両院議員総会・全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議では、2019年の統一地方選に備えて地方組織への資金援助を厚くすることが決められたが、その一方で国会議員への資金援助が減らされることも決まっている。

2018年の干支(えと)は戊戌(つちのえいぬ)。前回の戊戌である1958年の衆院選においては結成から日の浅い自民党が6割の議席を占めて圧勝し、長期政権の基盤を固めた年ともいえる。

2018年は日本では国政選挙の予定がないため、大きな政変が起きる見込みはない。しかし野党にとっては、参院選挙がある2019年に向けて、きわめて重要な年といえるだろう。