2017年、MLBの頂点に輝いたアストロズ【写真:Getty Images】

写真拡大

合法スポーツギャンブルで11月に史上最高額の払い戻し

 今季メジャーはアストロズが悲願の世界一に輝き、幕を閉じた。ドジャースと戦ったワールドシリーズ(WS)は第7戦までもつれる接戦となり、大きな盛り上がりを見せた。アメリカでは合法的なスポーツギャンブルが人気を呼んでいるが、アストロズがWS優勝を飾ったおかげで、ラスベガスのスポーツギャンブル界は記録的な“大損”をしたという。米スポーツ専門局「ESPN」公式サイトが報じている。

 記事によれば、アストロズがWS第7戦で優勝したことで、ラスベガスでは11月に野球を対象としたスポーツギャンブルでは史上最高となる1140万ドル(約12億8500万円)の払い戻しが記録されたと、ネバダ州カジノ規制当局が発表したという。WS第7戦でアストロズが優勝すると賭けた人に加え、年間を通じてアストロズのワールドシリーズ優勝に賭けた人が揃って11月に払い戻しを行ったため、桁外れの金額がラスベガスから“引き出された”という。

 これまで野球を対象としたスポーツギャンブルで最も払い戻しが多かったのは、1999年11月に記録した620万ドル(約7億円)だったという。この時はヤンキースがブレーブスを無傷の4連勝で下し、世界一に輝いた。今回の払い戻し額はほぼ倍増で、記事では「ラスベガスでは今後長らく語り継がれるだろう」としている。

 これだけ巨額の損失をしたラスベガスだが、フットボールとバスケットボールを対象としたスポーツギャンブルでは胴元が大勝したため、全体としては11月は980万ドル(約11億500万円)の利益が生まれたそうだ。これでラスベガスの胴元は52か月連続で黒字。2017年は11月までで総額2億1360万ドル(約240億8500万円)の利益を生み、すでに史上4位の大幅黒字を上げているという。ちなみに、史上最大の黒字は2015年の2億3170万ドル(約261億2600万円)だそうだ。

 アストロズの世界一は多くの人々の懐を暖めたようだ。(Full-Count編集部)