国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)に、中国の甲骨文字が登録されたことを伝える発表会が26日、北京で開催された。写真は甲骨文字。

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国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)に、中国の甲骨文字が登録されたことを伝える発表会が26日、北京で開催された。中国の関連当局は「これを機に甲骨文字の研究を推進したい」としている。中国新聞網が伝えた。

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ユネスコは今年10月30日、中国が登録を申請した甲骨文字が「世界の記憶」(国際登録)事業の国際諮問委員会(IAC)による審査を通過し、「世界記憶遺産」に登録されたと発表していた。

100年以上前、清の時代の学者・王懿栄(おう・いえい)が、漢方薬に使われていた「竜骨(動物の骨の化石)」に刻まれた文字らしきものを見つけた。それが漢字の原型となった甲骨文字で、それまでにあった中国最初の文字記録より、さらに1000年も前のものだったことがわかった。

3000年余り前の甲骨文字は、漢字の発展や初期の中国の歴史を研究するための貴重な資料で、中国の5000年の文明の歴史において、不可欠な要素となっている。吉林大学辺疆考古研究センターの林■教授(■はさんずいに雲)は、「甲骨文字は殷(商、紀元前17世紀頃−紀元前1046年)の時代の先住民の生産活動や生活状況について教えてくれる。例えば、『璞』という字形から、古代の人々がどこで玉石を見つけたか、どんな道具で掘り起こしていたかなどの情景を思い浮かべることができる」と説明している。

ユネスコ駐中国代表のMarielza Oliveira氏は、甲骨文字が「世界の記憶」に登録されたことを祝福し、「これは、文献遺産の保護や合理的な利用、国際協力、平等な交流などを促進するうえで重要な役割を果たす。各構成国が甲骨文字を一層支持することを願っている」と強調した。

北京の故宮博物院の単霽翔院長は、「当博物院は今回『世界の記憶』に登録された甲骨文字を収蔵する11機関の一つ。甲骨文字約2万3000点を収蔵しており、その数は世界で3番目に多い。甲骨文字が『世界の記憶』に登録されたことで、甲骨文字を収蔵している研究機構の協力、連携が一層強化された。また、国内各界や国際社会に甲骨文字をPRするための確固たる基礎を築くこともできた」としている。

中国文字学会の黄徳寛会長は、「甲骨文字が『世界の記憶』に登録されたが、重要なのは今後も甲骨文字の研究を継続し、古代文字をめぐる難題を解くこと。そして、甲骨文字の研究を途切れることなく伝承していき、人々の注目を集めることで、古代の漢字が、新時代に人々が文化的自信を高めることができる存在にするために、力を注入させなければならない」と語った。(提供/人民網日本語版・編集/KN)