明成・田中裕也【写真:平野貴也】

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決勝進出、八村&相原を擁する明成の強み、田中裕也の3ポイントシュート

 長身の2枚看板を中心とする明成は、強烈な長距離砲も備えている。田中裕也の3ポイントシュートだ。ウインターカップ2017第70回全国高校バスケットボール選手権大会は28日に第6日を行い、男子の明成(インターハイ準優勝=宮城)は65-56で帝京長岡(新潟)を下して決勝進出を決めた。

 ゲーム最多22得点を挙げたのは、2年生シューターの田中だ。試合後は「決め切る(べき)ところを、決め切れていない。阿蓮さんやアレクさん、(ポイントガードの)塚本さんに頼っている部分がある。頼らないでやりたい。シュートはそこまで悪くなかったけど、もらうタイミングや(相手の)振り切り方をしっかりやれば、もっと決められたと思います。100点で考えたら40点くらい。もっとできると思っている」と謙虚に話したが、3ポイントシュートを6発たたき込み、逆転勝利にしっかりと貢献した。

 勝った明成は、長身センターの八村阿蓮と大型ガードの相原アレクサンダー学が中心のチームだ。身長196センチの八村はインサイドを制圧し、身長186センチでスピードもある相原は強さと技術を兼ね備えたドライブで相手守備網を破壊する。ただし、最終的にインサイド勝負ということになれば、相手も徹底して守ることができる。

 明成の強みは、アウトサイドの田中が高いシュート決定力を誇ることだ。田中が決め続ければ、相手はけん制に出なければならず、相手を引き出した田中はパスを捌いて仲間を生かす。そして、再びアウトサイドでボールを受け、マークが付いてこなければ必殺の3ポイントをたたき込む。

 準々決勝では7本打って1本も入らなかったが「昨日は、初めてのメインコートで決め切ることができなくて、今日こそは決めて明日につなげるという気持ちがあった。勝たなければ、上に上がれない。勝つために積極的にやろうと思った」という意気込みで臨んだ準決勝は17本を投じて6本を沈めてみせた。

日課は“5か所”3ポイント練習…インハイ決勝の雪辱へ「3年生に有終の美を」

 前半は28-35。第3ピリオドに39-40から逆転の3ポイントを決めたのも田中、第4ピリオドに59-54から相手を突き放す3ポイントを奪ったのも田中だ。中学時代は、外より中でプレーすることが多く、シュートもドライブやジャンプシュートが多かったが、高校では外角シュートが必要と考え、3ポイントを磨いてきた。

 練習後に、ゴール正面、45度、コーナーの計5か所から3ポイントシュートを連続で決めるメニューが日課。10本連続2セットなど課題を決め、決まらなければ終わらない。1時間以上かかることも珍しくないという。

 参考にしているのは、OBである三上侑希(中大、U-19日本代表)だ。三上もシューターとして活躍。2年前に3連覇達成に貢献した。当時、中学3年生だった田中は「応援席にいて、自分もメインコートに立って優勝したいという思いが溢れた」と当時の光景を目に焼き付けて追いかけてきた。

 翌29日に行われる決勝では、福岡大大濠(インターハイ優勝=福岡)と対戦する。夏に1点差で敗れたインターハイ決勝の再戦だ。八村、相原が目立つ明成を支える2年生シューターは「絶対に勝って優勝して、リベンジを果たして、3年生に有終の美を飾らせたい」と決意を語った。チームを救うスリー、相手を失意に追いやるスリーを狙うつもりだ。(平野貴也 / Takaya Hirano)