<昌平・八幡工>後半17分、昌平・鳥居がトライを決める

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 ◇第97回全国高校ラグビー第2日 昌平26―22八幡工(2017年12月28日 東大阪市・花園ラグビー場)

 第97回全国高校ラグビー第2日が28日、東大阪市・花園ラグビー場で1回戦11試合が行われ、今大会唯一の初出場校の昌平(埼玉)は八幡工(滋賀)に26―22で勝った。御代田(みよた)誠監督(46)が2008年度に就任した当初は部員わずか3人の弱小校だったが、節目の10年目で花園初出場を果たし、第93回大会の桂(京都)以来となる初出場初勝利もマーク。30日の2回戦では、前年度覇者の東福岡(福岡)と対戦する。

 初出場校らしく初々しく、元気で、浮足立ちもしたが最後は逃げ切った。前半は2トライを取って14―8で折り返し。後半にリードを18点に広げたが、気持ちの隙を突かれるように19、25分とトライを奪い返され4点差。その後も自陣で我慢の時間が続いたが、何とかリードを守り切り、御代田監督は「埼玉代表として出ているので1勝はしなければいけないと思っていた」と胸をなで下ろした。

 1979年の学校創立とともに創部されたが、本格的な強化開始は国学院栃木でコーチを務めていた御代田監督が赴任した08年度から。当時の部員は3年生2人、2年生1人で「本気で強化するぞと言ったら3年生1人が辞めた」。ボールやジャージーもなく、練習はグラウンドの端っこ。それでも指揮官自ら新入生の勧誘を行い、同年秋には単独で公式戦出場も果たした。

 当初から御代田監督が有望選手の獲得手段にしていたのが直筆の手紙だ。東京出身のロック岡田主将(3年)も、熱筆で書かれた便せんをもらった一人。「中3の春、進路を決める段階で右すねの骨2本を骨折して腐っていた」ところを誘われ、ラグビー界では無名の昌平進学を決断。県予選決勝前日にも手紙をもらい「“今まで主将のおまえを叱ってきたのはこの試合のためだ”と書かれていた。監督のためにも頑張ろうと思った」。半日かけて書いたメンバー25人分の手紙は、スマホ世代の心をつかんだ。

 2010年には県内強豪の深谷との初対戦で0―108で大敗したチームが、7年で花園の地に立った。次の相手は東福岡。「自分たちはディフェンス自慢のチーム。ダブルタックルと走り回るラグビーをしたい」と岡田。挑戦者らしく、王者に胸を借りるのみだ。