合成洗剤を使わないナチュラルクリーニングをご紹介します(写真はイメージです、ucchie79 / PIXTA)

仕事納めを終え、今年の仕事は残すところ家の大そうじのみ、という人も多いのではないでしょうか。ただ、この寒い時期に合成洗剤を使ったそうじをすると、手荒れの心配がつきものです。手荒れ知らずで気持ちよく新年を迎えるために、本記事では合成洗剤を使わない「ナチュラルクリーニング」のメリットと、最低限用意しておきたい3つの洗剤&7つの道具をご紹介します。

使うのは自然由来の洗剤のみ

ナチュラルクリーニングとは、重曹やクエン酸など、もともと自然界に存在する素材を使ったおそうじのことを指します。ナチュラルクリーニングには3つのメリットがあります。

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ナチュラルクリーニングは、丁寧に時間をかけて行うイメージがありますが、汚れに合った洗剤を正しく使えば、さっぱりと手早くキレイになります。
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合成洗剤だとすすぎや拭きとりが必要ですが、ナチュラル洗剤なら、入念なすすぎや拭きとりが不要なのでラクチンです。
0多粥安全、経済的
食用にも使える重曹をはじめ、ナチュラル洗剤は手肌に触れても安心。また、そうじ場所ごとに洗剤を替える必要がないので経済的です。

環境に優しい洗剤は合成洗剤より洗浄力は弱いのではないか、という心配をされる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、穏やかな洗剤でも、使い方や道具次第で汚れ落ちがよくなります。ナチュラル洗剤はそれぞれ、得意な汚れと苦手な汚れがあり、その特性を知ることがナチュラルクリーニングの第一歩です。

ナチュラルクリーニングに使う洗剤は6種類。重曹、セスキ炭酸ソーダ、クエン酸、アルコール、過炭酸ナトリウム、そして石けんです。これらの洗剤をそれぞれの特性に合う汚れに駆使すれば、たいていの場所はキレイになります。今回は最も出番の多い、重曹、セスキ炭酸ソーダ、クエン酸をご紹介します。

重曹:体にも環境にも優しく幅広く使える

「炭酸水素ナトリウム」「重炭酸ソーダ」とも呼ばれ、弱アルカリ性の洗剤です。膨らし粉など食用にも使われていて安全性が高いこと、もともと、自然界に存在する物質のため使用後も環境への負荷が小さいことなどが魅力です。また、濃度さえ気をつければ二度拭きが不要で、ラクができるのもメリット。広範囲のそうじに向いています。

重曹は、クレンザーの代わりとしてこびりついた汚れやカビなどを落とせます。家の中のほとんどの汚れは酸性であるため、アルカリ性の重曹を使うと中和、分解することができるので効果的です。同様に腐敗臭などのイヤな臭いも酸性なので、臭いの元の汚れを拭きとるのにも効果があります。

ただし、トイレのアンモニア臭などのアルカリ性の臭い消しには向いていません。使い方としては、重曹水として使う方法と粉のまま使う方法があります。

重曹の基本の使い方

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重曹は水に溶けにくいので、40℃のお湯を1 カップ用意し、小さじ1/2 の重曹を入れて溶かします。この濃度を守らないと白い粉が出てしまうので要注意。1日で使いきりましょう。フローリングは重曹水を含ませたぞうきんで拭きます。窓には重曹水をスプレーし、水切り(スクイージー)で拭きとるといいでしょう。また、コンロの軽い油はねは重曹水をスプレーし、クロスで拭きとるとキレイに取れます。

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湯飲みなどについた茶渋や鍋底の焦げは、重曹の粉末を振りかけ、スポンジなどでこするとよいでしょう。また、油汚れやぬめりが多いシンクには、重曹をまぶし、クレンザーとして洗いましょう。

古く固くなった油汚れを落とす

セスキ炭酸ソーダ:ナチュラルクリーニング初心者におすすめ

重曹と同じ弱アルカリ性の洗剤ですが、重曹よりもpHが少し高いので洗浄力がより強くなります。重曹と同様に酸性の油や皮脂、手アカなどの汚れを中和・分解し、効果を発揮します。

重曹との大きな違いは、水に溶けやすいという点です。重曹は水に溶けにくいため研磨剤としても使えますが、セスキ炭酸ソーダは向いていません。ただし、水に溶けやすくても、重曹よりも強めのアルカリが残るのは心配なので、使用後はすすぎ、しっかりと拭きとりましょう。

セスキ炭酸ソーダは重曹よりもアルカリが強く汚れを落とす力が強いので、古く固くなった油汚れが得意です。そうじが苦手で、これまでに油汚れをため込んでいる人でも、効果を感じやすいでしょう。汚れを落とす力が強いぶん、手荒れしやすいので、手袋を着用して使用するのがおすすめです。

セスキ炭酸ソーダの基本の使い方

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セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすいので、水1カップに、小さじ1/2のセスキ炭酸ソーダを入れて溶かし、スプレーボトルに入れます。階段の手すりやテーブルなど、よく触る部分の手アカを落とすのに最適です。コンロ本体や壁などにこびりついた油汚れは、セスキ水をスプレーするとクロスで拭きとれるようになります。

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炒め物をして油がたっぷりついたフライパンを洗うとき、セスキ炭酸ソーダを入れてつけ置きすると、すっきり落ちます。

水まわりの汚れに効果的

クエン酸:水アカや石けんカスなど水まわりの汚れに酸が効く

クエン酸はその名のとおり、梅干しやかんきつ類の「酸っぱさ」の元である「酸」です。調理用のお酢のような独特の臭いがしないので、そうじ用として大変使いやすい洗剤です。

クエン酸は酸性の洗剤なので、アルカリ性の汚れや臭いに強く、シンクなどの水まわりに発生する水アカや石けんカス、トイレのアンモニア臭やタバコの臭い消しなどに効果的です。電気ケトルの底にできる白い水アカも落とせます。

そうじ以外にも石けんシャンプーの後のリンスとして使われるなど、使い方はさまざまです。ただ、油やたんぱく質など酸性の汚れや臭いには効きません。アルカリ性の重曹などを使ったほうがよいでしょう。また、クエン酸は酸が強いので、残っていると金属がさびたり傷めたりする可能性があります。使用後はしっかり洗い流すようにしてください。

クエン酸の基本の使い方

.エン酸水として使う

クエン酸は重曹と違って簡単に水に溶けます。水1カップに対してクエン酸は小さじ1/2。水に入れて混ぜ、溶かしたら完成です。2〜3週間で使いきりましょう。洗面台の水まわりに発生する水アカや石けんカスにはクエン酸が効きます。ただし、サビ予防に拭き上げが必要です。

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食洗機の洗浄にも使えます。専用の洗剤を使わなくても、クエン酸を入れることで水アカが落ちるでしょう。排水口の流れが悪くなってきたら、パイプそうじをしましょう。重曹を振りかけ、湯に粉末のクエン酸を溶いて流し、泡の力で詰まりを解消させます。

最後に、最低限用意しておきたい基本のそうじグッズをご紹介します。ナチュラルクリーニングはこれらの道具と組み合わせることで、より力を発揮します。すべて簡単に手に入るものばかりですから、そうじする前に必ず用意しておきましょう。

基本のそうじグッズ7つ

スプレーボトル

スプレーしやすいトリガータイプがおすすめ。洗剤が入れられる素材を選ぶ。見分けがつくよう、洗剤の種類に合わせて名称のラベルを貼ったり色を変えたりするとわかりやすい。

ブラシ

便器や風呂場の床などをこすり洗いするときに使う。便器そうじに使う場合は、ブラシの柄が長いものを選んだほうがよい。

マイクロファイバークロス

一般的なぞうきんよりも、極細の化学繊維でつくられているので、細かいゴミもとりこぼさない。仕上げ拭きにおすすめ。

メラミンスポンジ

メラミン樹脂製のスポンジのこと。洗剤なしの水だけで汚れが落ちるのが特徴。主にシンクなどの水まわりのそうじに使う。

水切り

スクイージーともいう。窓ガラスや風呂場のそうじに使う道具で、水分や汚れをキレイに拭きとることができる。


ラップ

おそうじでは、排水口のそうじで水をせき止めるときに使う便利なアイテムに。乾燥の早い季節にはキッチンペーパーで行うクエン酸パックなどの代わりにもなる。

キッチンペーパー

キッチンでの用途はさまざまだが、おそうじでは水アカを落とすためのクエン酸パックや、水気を拭きとるためなどに使う。

汚れの性質(酸性・アルカリ性)を知り、それに合った洗剤と道具を選ぶ。この基本ルールさえ押さえれば、強い洗剤を買いそろえて、ゴシゴシ力を入れてこすらなくても、手早く、ラクにキレイにすることができます。ナチュラル洗剤そうじ術で、年末の大掃除を乗り切りましょう!