英国人とトーストの特別な関係。映画『ダンケルク』のジャムトーストをかじりたい!

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あのジャムトーストが食べたい!と真似して作り、「#ダンケルク飯」とハッシュタグを付けて写真をアップする人が続出した異例の戦争映画『ダンケルク』。そのシーンさながらに、たっぷりジャムを塗った美味しいトーストが食べられる渋い喫茶店をご紹介。

【映画のあの味が食べたい】


『ダンケルク』を観たら、ジャムトーストが無性に食べたくなりました。


戦争映画には基本的に食べ物はあんまり登場しません。たとえ物を食べているシーンが出て来たとしても、決して美味しそうには見えない。けれど、『ダンケルク』は例外です。この映画を観たら、無性にジャムをたっぷりのせたバタートーストを食べたくなりました。

『ダンケルク』は、第二次世界大戦中の西部戦線における伝説的な撤退作戦をテーマにした映画です。1940年5月、ナチス・ドイツ軍の侵攻によりフランス最北端の港町ダンケルクにフランス、ベルギー、イギリスの連合軍が追い詰められました。その兵士の数約40万。時の首相ウィンストン・チャーチルの下、イギリス政府は「ダイナモ作戦」と呼ばれる撤退作戦を発動し、民間の小型船舶を動員し救出に向かい、絶体絶命と思われた約30万人の兵士を救いました。

© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.

監督は、『ダークナイト』や『インセプション』、『インターステラー』などハリウッドで活躍する英国人監督クリストファー・ノーラン。

ノーランによれば、英国人にとってこのダンケルクの戦いは、勇気の象徴として子供の頃から語り聞かされてきた話なのだそう。実際に、ノーラン監督は20代の頃、イギリスからフランスに小型船舶で渡った経験があるそうで、その時の体験がこの映画の起点になっているといいます。

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想像以上に波の荒い海峡を渡って、ドイツ空軍の攻撃を受けながらも、民間の小型船舶は修羅場となっているダンケルクへ向かう。一方、浜辺に追い詰められた兵士たちは、国と仲間を信じ、救出を待つしかない。

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映画は、祖国へ帰ることだけを願ってダンケルクの海岸で途方にくれる兵士、ドイツ軍とやり合う空軍のパイロット、救出に向かう小型船舶の民間人の3つの視点から、この救出劇を描きます。

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海軍中佐役のケネス・ブラナー、陸軍大佐役のジェームズ・ダーシー、謎の英国兵役のキリアン・マーフィー、トム・ハーディ、志願して所有するクルーザーでダンケルクへ向かう民間人役のマーク・ライランスなど多くの英国を代表する名優が出演していますが、中心となる若者たちを演じているのは、主演のトミー役を演じるフィオン・ホワイトヘッドを始め、ほとんど無名の新人ばかり。

トミーと行動を共にするアレックス役には、人気ボーイズ・グループ、「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズが抜擢されています。スタイルズは、無名どころか超有名ですが、演技が初めてで色に染まっていないところが、ノーランの起用のポイントだったそう。

戦争体験もほとんどない若者が、敵が迫り、銃弾が降り注ぐ中、どうやって生き延びようとするのか。これがこの映画の醍醐味です。

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どんなことをしてでも母国へ帰る船に乗り込まなきゃ。そんなトミーがなんとか駆逐艦にもぐり込むことができたとき、まず、疲れ切った兵士たちにふるまわれるのがイチゴジャムのたっぷりついたトーストと紅茶なのです。むさぼり食べる若い兵士たちの姿を見て、あるエピソードを思い出しました。

かなり前ですが、英国に留学していた友人が英語を教えてもらっていた若者とギャラの交渉をしたとき、「トースト2枚」をプラスすることでディスカウントに成功した、という話です。トーストといえば、今の日本ではどちらかというとシンプルな食事。イギリス人にとってトーストは、なんだかもうちょっと価値があるような気がして、面白いなと記憶に残っていました。

薄めにスライスしたイギリスパンをカリカリに焼いて、たっぷりのバターとジャムをつけたトーストは、素朴ですがとっても美味しい。イギリス映画では、トーストスタンドにこの薄切りトーストとゆで卵、紅茶が定番の朝食スタイルとしてよく登場しますね。なんかカッコいいなあ、と思っていましたが、この映画を見て、英国人とトーストの特別な関係がちょっと理解できたような気がします。


愛養/出典:rikueriさん


 

トーストは、英国人にとってどこか懐かしいソウル・フード。日本人なら、さしずめおにぎりでしょうか。外国で病気をして心細いとき、おにぎりと味噌汁で救われた日本人はきっと多いことでしょう。

兵士にふるまう場合は、手軽にエネルギーと糖質を補給できるという理由もあったのでしょうが、英国人にとって、ジャム付きトーストと紅茶は、なによりもほっとできる食事だったのです。もちろん、映画はこのジャム付きトーストのシーンの後、たいへんな局面が展開されるのですが。


愛養/出典:ankowabetsubaraさん


 

この映画を観て、ジャム付きトーストを食べたい衝動に駆られた人におすすめなのが、築地にある「愛養」のトースト。築地市場内にあるレトロな雰囲気が漂う老舗喫茶店のひとつで午前3時30分から12時30分まで営業していて、築地で働く男たちの安らぎの場となっています。ひと仕事後にバターの香りが漂う甘いジャム付きトーストは人気の朝食。市場という戦場での戦いに疲れた男たちには、糖分とエネルギー補給が必要なのです!

 

作品紹介



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フランス北端ダンケルクに追い詰められた英仏連合軍40万人の兵士。背後は海。陸・空からは敵――そんな逃げ場なしの状況でも、生き抜くことを諦めないトミーとその仲間ら、若き兵士たち。

一方、母国イギリスでは海を隔てた対岸の仲間を助けようと、民間船までもが動員された救出作戦が動き出そうとしていた。民間の船長は息子らと共に危険を顧みずダンケルクへと向かう。英空軍のパイロットも、数において形勢不利ながら、出撃。こうして、命をかけた史上最大の救出作戦が始まった。果たしてトミーと仲間たちは生き抜けるのか。勇気ある人々の作戦の行方は!?

『ダンケルク』
ブルーレイ&DVDセット(3枚組)¥3,990+税
デジタル配信中
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