不妊治療は「里親登録」と同時進行で進めた方がいい

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【古泉智浩さんインタビュー 後編】

 里子を迎えたいきさつや里子との日々をつづったエッセイ『うちの子になりなよ ある漫画家の里親入門)』(イースト・プレス)の出版から2年、続編であるエッセイ漫画『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』(イースト・プレス)を12月13日に発売した古泉智浩さん。

 このたび里子から養子になった「うーちゃんは」、元気いっぱいな3歳の男の子。最新刊には養子縁組が成立するまでの過程や、うーちゃんの育児に奮闘する様子が赤裸々に描かれています。

 インタビュー後編となる今回は、“真実告知”に対する考え方や、新たな里子・養子を迎えることへの気持ちなどについて話を聞きました。

◆“真実告知”という試練をどう乗り越えるか

――血縁がないことを養子に伝えることを“真実告知”と言うそうですが、里親や養親にとって、どのように真実告知をするかというのは悩ましい問題なのでしょうか?

古泉:「里親会」(里親登録している人や里親をしている人が集まる会)の定例会でも、多くの話題は真実告知のことですね。やっぱりみなさん一番の悩みなのではないでしょうか。「伝えたら様子がおかしくなってしまった」なんて話されている方もいます。

――伝えないという選択肢はないんですか? とくに特別養子縁組の場合、戸籍にも「養子」とは書かれないわけですし……。

古泉:なかには伝えていないという方もいます。ただ、誰かの会話で耳にしてしまう可能性もありますからね。人づてに知るショックを考えたら、事前に親の口から言っておいたほうがいいと思います。うちの場合はご近所さんもみんな知っているし、こんなふうに作品にもしているし、最初から本人に伝えないつもりはないのですが(笑)。

それに、戸籍も調べれば特別養子縁組だとわかる但し書きがよく見ると書いてあるんですよ。戸籍なんてよっぽどのことがないと見ないし、見たとしてもじっくりとは見ないと思いますけど、やっぱり事前に伝えておいたほうがいいですよね。

――時期としてはいつ頃がベストだと思いますか?

古泉:思春期に初めて事実を知ると心のダメージが大きいので、幼少期の告知が推奨されているんですけど、あまり小さすぎても理解できないですからね。小学校に上がるくらいまでに、徐々に伝えていくのがいいんじゃないかなと思います。

――著書の中にも、うーちゃんを産まれた病院に連れて行って、「うーちゃんとパパとママがはじめて会ったとこなんだよ」と伝える初めての真実告知の様子が書かれていますね。こんなふうに徐々に伝え、少しずつ理解していってもらうということですね。

古泉:はい。「里親たより」という会報誌に、「真実告知は本当の親ではないと伝えることではありません。どちらも本当の親です」というようなことが書かれているんですね。産みの親も育ての親も、どちらも本当の親だと。

その通りだと思うので、「産んでくれたお母さんに会いたかったら児童相談所の人がいつでも会わせてくれるからね!」と、重くない感じで伝えたいと考えているんです。「どっちも本当の親なんだからいいじゃん! それよりさ〜」みたいな感じで、さりげなく(笑)。

――それはいいですね。もし、実際にうーちゃんや実親さんが「会いたい」と言ったら会わせますか?

古泉:もちろんです。「里親会」でも、「嫌だから会わせない」という話は聞いたことがありません。ちょっと年齢が上の世代のある里親さんなんて、実の両親が子どもにまったく関心がないことに腹を立てて「無理やり会わせた」と言ってましたよ。

◆うーちゃんにきょうだいを作ってあげたい

――今後、さらに里子や養子を迎えたいという気持ちはありますか?