紀平梨花【写真:Getty Images】

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「スポーツ界の名珍場面総集編」…12月にフィギュアで15歳が超大技に成功

 2017年のスポーツ界を沸かせた名シーンを連日にわたって振り返る「名珍場面2017」。今回は記憶に新しい12月にフィギュアスケートの紀平梨花(関大KFSC)が決めた「世界初の3A3T」。ジュニアグランプリ(GP)ファイナルで3回転アクセル―3回転トーループの大技に成功。国際スケート連盟(ISU)公認大会で女子史上初の快挙達成の瞬間をISUも動画付きで紹介し、海外の記者、ファンも「完璧なまでに壮麗」「偉大なパフォーマンス」と絶賛の的になった。

 フィギュア界にニューヒロインが誕生した。歴史的瞬間は12月9日、名古屋の地で訪れた。

 ジュニアGPファイナルのフリー。濃いピンクの衣装をまとって登場した紀平は「道」のメロディーに合わせ、演技を開始。そして、迎えた冒頭のジャンプだった。完璧なタイミングで踏み切ると、3回転アクセルを着氷。続けて3回転トーループを跳び、成功させた。その意味を知る、観衆から大歓声が沸き起こった。

 ISU公認大会でトリプルアクセルと3回転ジャンプのコンビネーションに成功したのは女子史上初の快挙。ISU公式ツイッターは「リカ・キヒラはGPファイナルのフリーで歴史的なトリプルアクセル―トリプルトウループに着氷」とつづり、歴史的瞬間を動画付きで紹介している。

 映像を見てもジャンプは高く、女子の最高難度3回転アクセルも含め、楽々と決めているようにすら感じさせ、本人も表情すら変えないから恐れ入る。史上例のない快挙を受け、海外の記者、ファンも色めき立った。

海外記者、ファンも称賛「私たちは22年五輪でリカ・キヒラを目撃する」

 20年以上フィギュア界に携わってきたジャッキー・ウォン記者は「リカ・キヒラ――ジュニアの国際大会で3A3Tを成功させた最初の女性」とツイッターで速報し、衛星放送「ユーロスポーツ」のコメンテーター、マッシミリアーノ・アンベシ氏も「リカ・キヒラはジュニアの国際大会で3Aと3Tのコンビネーションをクリーンに着地した初めての女性となった」と偉業を称えた。

「偉大なパフォーマンス。ブラボー!」「完全なまでに壮麗な3A3T」とファンからも称賛が相次ぎ、年齢制限で来年2月の平昌五輪に出場できない15歳について「私たちは2022年の五輪でリカ・キヒラを目撃するでしょう。私の言葉を覚えておいて!」と22年北京五輪に期待する声まで上がっていた。

 大会は他のジャンプでミスもあり、4位に終わったが、先の全日本選手権ではショートプログラム(SP)とフリーで計3回のトリプルアクセルに成功。平昌五輪出場を決めた宮原知子(関大)、坂本花織(シスメックス)に続いて3位で表彰台に上がり、シニア選手に堂々と渡り合った。

 平昌五輪の出場こそ叶わないが、15歳に残された成長の余白は十分ある。トリプルアクセルという絶対的な武器を誇り、紀平は2018年もさらに世界を驚かせるジャンプを見せ続けていく。(THE ANSWER編集部)