ナビアプリで抜け道にされて悩むハイウェイ脇の田舎町、通り抜け禁止で対抗
渋滞に巻き込まれたとき、威力を発揮するのがカーナビの抜け道検索機能。特に師走のこの時期は、その恩恵を感じる機会も多そうです。

しかし、アメリカ・ニュージャージー州の田舎町レオニアは、大混雑するハイウェイから抜け道を求めてやってくる車列に日々悩まされた結果、通勤時間帯は地域外から通り抜け目的でやってくる車両の通行を禁止する決定を下しました。

レオニアの町は、ハイウェイからほど近い位置にあり、かつては芸術家が多く暮らす閑静な町でした。ところが、Wazeのようにアプリ同士が情報を連携してリアルタイムに渋滞回避経路を割り出すカーナビアプリが人気を博すにつれ、通勤のために渋滞するハイウェイからの自動車の流入が劇的に増加。時間帯によっては地元の住民が出かけられなくなる事態が発生し始めました。

町はナビアプリのメーカーに対し、通勤時間帯に町の道路を案内しないよう依頼しましたが、その結果は一本ずれた通りに車列が並ぶようになっただけでした。レオニアの警察署長トム・ロウ氏は「ドライバーはおそらく、次に紹介された通りになだれ込んだのだろう」とNew York Timesに語っています。

ロウ署長によれば、ほかにも道路脇に臨時標識を立てて試験してみたものの、やはり大半の車は地域の他の通りを通行するか、単純に標識を無視しただけに終わりました。

Wazeの広報担当者は、合法的に道路が通行禁止になるならばそれを尊重するとしました。都市、ドライバー、地図メーカーらとの「全体的な作業によって、あらゆる人が納得できるよう運転体験を改善」したいと考えています。

自宅前の道が通勤車両で埋め尽くされ、出かけることもできないというのは、住民にとって非常に不便な問題です。ただ、そこが公道であるにも関わらず、地域外からの交通だけを止めてしまうという措置が正しいかは、議論の余地がありそうです。たとえば緊急車両の扱いや、道路拡張工事をするといった抜本的対策なども検討すべきところかもしれません。

ちなみに、New York Timesによると、ナビアプリによる交通流入に悩まされている地域はほかの場所にもあり、そこでは例えばわざと交通事故のレポートを送信して、抜け道検索の車がやって来ないようにしているケースもあるとのこと。

どちらかといえば渋滞を発生させているハイウェイ側に対策が必要では?と思えなくもないものの、それができないとなると、イーロン・マスクの地下交通システムを誘致するのが意外と手っ取り早い対策だったりするかもしれません。

By Munenori Taniguchi

※こちらの記事はEngadget日本版より許可を得て掲載したものです。