留学生を生かす配球役の帝京長岡・祝【写真:平野貴也】

写真拡大 (全2枚)

ウインターカップ準決勝、留学生を生かす配球役が“3度目の正直”に導けるか

 佐渡島出身の注目ガードがけん引する帝京長岡(新潟)が、鬼門突破に挑む。ウインターカップ2017全国高校バスケットボール選手権大会が27日に東京体育館で第5日を行い、男子の帝京長岡は、59-55で飛龍(静岡)との接戦を制して準決勝に進出した。翌28日に行われる準決勝では明成(インターハイ準優勝=宮城)と対戦する。

 初戦から接戦続きで疲労の影響が懸念されるが、準決勝は何としても突破したい舞台だ。前回大会は、優勝した福岡第一(福岡)に準決勝でオーバータイムの末に敗退。今夏のインターハイも準決勝で4度にわたるオーバータイムの末に1点差で優勝した福岡大大濠(福岡)に敗れている。あと一歩で決勝進出を阻まれ続けており、3度目の正直となるファイナル進出を目指す。

 チームを引っ張るのは、佐渡島出身の祝俊成。準々決勝では、チーム最多22得点を稼いだ。苗字は「ほうり」と読む。両津中時代から得意とする鋭いドライブが武器。ポイントガードとして長身の留学生を巧みに使い、ドリブルでもパスでも敵陣を切り裂く。中学時代は、高みを目指す意識が強いわけではなく、当初の選択肢に帝京長岡はなかったが、柴田勲コーチから誘いを受けたことで人生は一変した。日本一を目指すチームの司令塔として1年次から起用され、同世代の中でも注目される一人になった。

 帝京長岡は、アフリカ系の長身留学生を擁しており、パッと見た感じは留学生の高さで勝っているチームに見える。もちろん、彼らの存在は大きい。しかし、彼らの高さを十分に生かせるかどうかは、配球役の祝にかかっている。

「高校バスケ史上最高の留学生」とのコンビが生きた経験

 祝は「最初は、外国人とプレーしたことがなかったし、1年の時はどうやって彼らを使えば良いのか分からなかった。上に投げれば良いんじゃないのかと思っていたけど、マークも厳しいし、そんなに簡単ではなかった。留学生にはリバウンドでも頑張ってもらわなければいけないので、無理にパスを出してシュートへ持ち込むプレーをさせないように考えている。最初にパスを出して相手がどう来るのかを見てプレーの仕方を要求するし、留学生も意見を言ってくるので聞いている」と話した。

「日本高校バスケット史上最高の留学生」と呼ばれ、昨年までチームを引っ張っていたディアベイト・タヒロウ(ポートランド大)とのコンビネーションが、今も留学生とのコミュニケーションに生きている。

「彼は、常に(パスを受けられる)面を取っている。でも、去年は僕がみ切れていなかったところがあった。今の留学生は、ディアベイトを見て真似していると感じるので、今はピック(スクリーンに入ってもらってフリーでボールを持つ)が終わった後も中を見て、自分が打つだけでなく、中が良い状態で空いているなら出そうと考えている。良いタイミングでパスを出せるようになってきた」

 島で磨いた自らの武器と、帝京長岡で学んだ仲間を生かすプレーを駆使し、3度目の正直でファイナルにたどり着けるか。祝は「インターハイで一番悔しい思いをしたチームだと思っている。ベスト4の壁をぶち破って、優勝まで駆け上りたい」と語気を強めた。学んできたことのすべてをぶつけて、悲願の決勝進出を目指す。(平野貴也 / Takaya Hirano)