グルメな大人が集まる人気タウン、恵比寿。人気店がたくさんひしめく駅前だが、まだまだ知られていない店は数多い。中でも、看板や表札を出さない隠れ家は、大人ならひとつくらい知っておきたい!



変貌する街で愛される、変わらない味と心意気『くおん』

西口を出て、アトレを横目に直進。2階にカラオケ店があるファミリーマートまで向かう。

その横の急な階段を上り、右に進むと、小さな『くおん』の看板が目に入る。看板と言っても、よく見ないと気付かずにスルーしてしまうほど。



白木のカウンターのほか小あがりのテーブル席もある

駅からすぐなのに、知らなければ絶対にたどり着けない。

店までのアプローチそのものがすでに最高のプレゼンテーションであり、静かな住宅街と戸を開けた満席の賑わいのギャップがまた最上のアペリティフとなる。



看板料理の「炙り〆鯖の棒寿司」(2貫)800円。季節によって全国からいい鯖を探して仕入れている

強敵が次々と現れるこの街で10年以上も人気を誇るのは実力の証だ。目利きの確かな魚や鎌倉野菜、この時期に岩手から届く天然のきのこなど、厳選した素材と純米酒という変わらぬスタイルが地元で長く愛されている。



「名残り鱧と松茸のすだち小鍋」。鍋仕立てにすだちの酸味が爽やか。季節などによりメニューは異なる。写真は一例



約20種類の日本酒はすべて純米酒。蔵元を訪問するなど縁を大切にしている




赤を基調とした店内はまるで中国食堂
場所だけでなく料理もサプライズ感満点のネオ中国食堂『麻辣香鍋的 中村 玄』

そこにあるのは飲食店というよりは個人の家。恵比寿駅から徒歩5分程のアパート2階の一室にかかっている表札が『中村 玄』。

その下にある「SECOM」マークが目印だ。思い切ってドアをガチャっと開けると、赤を基調とした空間が広がり、それはまるで中国食堂。



唐辛子たっぷりの「麻辣香鍋(マーラーシャングォ)」

ここで必ずオーダーすべしは、日本でまだ数軒でしか食べることの出来ない「麻辣香鍋(マーラーシャングォ)」。本場北京で専門店が出来る程の人気料理だ。

10種以上の旬野菜の素揚げにたっぷりの朝天唐辛子が豪快に入った汁なしの火鍋は、肉や魚介類、きのこや豆腐など選べるトッピングも嬉しい。さらに微辛〜辛まで4段階の辛さでカスタマイズできる。

その隠れ家感はもちろんだが料理のサプライズ感も抜群のネオ中国料理、ぜひご堪能あれ。


スタイリッシュな空間なのにほっとできる料理はこちら



白木無垢の一枚カウンターは圧巻!天井には網代が用いられた、数寄屋作りテイスト
“最高の大人の秘密基地”で極上の土鍋ご飯を!『恵比寿 米ル』

恵比寿西口徒歩5分の場所の地下に現れたのは、“『いぐち』史上最高の大人の秘密基地”と謳われる和食店『恵比寿 米ル』。

和食店と言っても、ただの和食店ではない。和食の原点である“お米”に立ち返り、極上の美味しさを追求した「お米の和食店」が誕生したのだ。

最近、コースの最後のメニューや食事の〆にご飯物を提供するお店は多い。しかし『恵比寿 米ル』は、お米をメインディッシュに構えている。

そのためメニューは、とにかくお米を美味しく味わうためのおかずを用意。



恵比寿の和食店では珍しい個室も完備。黒漆喰と白漆喰の2タイプ

出汁巻玉子や海苔佃煮、豚しょうが焼きなど、シンプルながら「ご飯に合わないわけが無い!」という絶妙なラインナップだ。

粒の立った炊きたての白いご飯を、最高の献立と共に。土鍋の蓋を開けた瞬間に広がる甘い香りも、ぜひとも堪能してもらいたい。

伝統的な黒漆喰の空間、廊下の奥にアンティークの飾棚、廊下の天井から下がる淡い電球は、まるで大正ロマンな雰囲気。モダンジャパニーズやインバウンドも意識した、“禅”の引き算の美学が表現されている。

恵比寿にありながら京都を彷彿とさせる設えで、今までの『いぐち』シリーズとはまたひと味違った店内だ。しっとりとした空間は、まさに知る人ぞ知る“『中目黒いぐち』史上最高の大人の秘密基地”。



「米ル おまかせコース」は全17品で5,980円(税サ別)。まず、毎月変わる5種類の厳選されたお米の中から、好きなものを選んで炊き上げてくれる。

料理は、前菜からはじまり、八寸や旬のお造りといった献立が続く。

そしてメインとなるお米は、東京ではほとんど見掛けない“煮花(にえばな)”という炊き上がり前の状態で提供。ご飯へと変化する、お米本来の風味を味わうことができるのだ。

焼魚に合わせて炊き上げてくれる、『恵比寿 米ル』ならではの絶妙なタイミングが最高!



前菜「カツオ出汁のジュレ・ふり柚子」

シンプルな調理法が、季節の野菜ひとつひとつの素材の旨みや持ち味を引き立てる。カツオの出汁は、温度管理や時間を正確に測り取り出したこだわり様。

メニュー内容は旬によって変化する。



その時期の走り・旬・名残を詰め込んだ、色鮮やかな八寸。日本酒に合わせてゆっくりと味わいたい



愛媛産のマナガツオを京都の白味噌で漬け、焼き上げた一品。味噌の焼けた香ばしさと、身が口の中で溶けていくような食感がたまらない!



ふわっと仕上がった玉子、甘辛く炊き上げた生姜のアクセントを効かせたそぼろ、磯の香を感じる佃煮、ピリッと爽やかな山椒。艶々に炊きあがったごはんを引き立てる、名脇役たちが集結



「おまかせコース」のメインは丁寧に炊き上げた土鍋ご飯。シンプルだからこそお米本来の旨みを堪能できる



ご飯と一緒に食べたい、追加の料理も用意!「焼きすき」

黒毛和牛を軽く炙り、そこに甘辛のタレをつけてもう一度炭火で焼けば、タレの香ばしさと肉汁が落ち、炭の香りを纏った風味に。

一口目は濃厚な口笑たまごと、二口目はご飯の上にのせて召し上がれ!スペシャルとして、上に掛けるトリュフも用意。その他にも、「豚しょうが焼き」や、「ハラス焼き」などご飯に合うおかずたちが揃っているぞ。

「大人なら、お米の美味しさは知っていて当たり前」。そんな人も驚くであろう、『恵比寿 米ル』の究極の土鍋ご飯をご賞味あれ!


恵比寿の駅近なのに、隠れ家感が満載!



恵比寿駅前にデート向け隠れ家イタリアン発見『ekao』

恵比寿駅西口より徒歩1分の小さな雑居ビル。エレベーターもないこのビルの階段を3階まで上った場所にある隠れ家イタリアン『ekao』がある。

こじんまりしているが、確実に旨い料理が食べられてBGMもセンスよく、一人で来てもしっぽりデートにも居心地がいい店だ。



ゆったりとしたカウンター席はデート使いにぴったり

少し灯りと落とした空間で、カウンター奥のブースからはゆったりとした音楽が流れてくる。その時の店の雰囲気や客に合わせて音楽がチョイスされ、様々な顔を見せてくれる。音楽好きにはもちろん、大人のデートでも堪らない空間だ。



恵比寿の街を見下ろしながら寛げる贅沢なソファ席

店の一番奥には、恵比寿の街を見下ろしながら寛げるソファ席も。大きな窓から差し込むかすかな光が絶妙な間接照明として働く、魅力的な場所。もちろん、デートにはカウンターも外せない。

メニューには、富山出身のオーナーが地元を中心として全国から取り寄せる無農薬野菜を使用したイタリアンが並ぶ。ワイン好きには、「シチリア産極上オリーブ」や「3日間頑張ったテリーヌドカンパーニュ」などの前菜が人気だ。野菜好きの女性には「旬の季節野菜のグリル」や「じっくり煮込んだカポナータ」もオススメ。



ekaoの定番「キュウリとパルメザンチーズのサラダ」極薄にスライスされたキュウリにたっぷりのパルメザンチーズを乗せて

必食なのは、人気No.1の「キュウリとパルメザンチーズのサラダ」。極薄にスライスされた透き通るキュウリが美しく並べられ、その上にたっぷりのパルメザンチーズがかかっている。これをフォークで豪快にすくい上げほお張る。キュウリがこんなご馳走に変わってしまうなんて…。シェフの腕が光る、ここでしか食べられない贅沢な一品だ。

カウンターの上で存在感を放つのは、成城学園にある日本一美味しいと言われる生ハムの店、「サルメリア69」プロデュースの刃を使用したアメリカ製ホバート社の生ハムスライサー。これを使って食べる直前にスライスする生ハムは、ジューシーで旨みたっぷり!



「桜エビのペペロンチーノ」粗めのひき肉と食感が程よく残るカリフラワーを使ったオイルベースのパスタ

パスタはそのときの旬の食材を使った、シェフオリジナル。とある日のパスタは、「桜エビのペペロンチーノ」。

ゴロゴロと粗めのひき肉と食感が程よく残るカリフラワーを使ったオイルベースのパスタは、唐辛子がピリッとアクセントになり旨みたっぷり。桜エビの食感も楽しく、味も濃厚なので、ワインが止まらなくなるひと品だ。



噛めば噛むほどに旨味が増してくる牛ハラミは、ワインが進んでしまう。仕入れ状況などによりメニューは異なる。写真は一例

メインの「牛ハラミのグリルステーキ」は厚切りにも関わらずとても柔らかく、噛めば噛むほどに旨味が増してくる。



その時の客や雰囲気に合わせて流れる音楽を変えている

深夜3時まで営業しているため、レストラン使いだけでなく、バー使いもできるところが嬉しい。

駅前にも関わらず、この隠れ家感。これからの恵比寿デートには欠かすことができない存在になるだろう。