配偶者控除拡大で働き方変える主婦は5人に1人 拡大知らずも約3割

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 2018年1月から配偶者控除が150万円に拡大されるものの、家事や育児との両立や労働環境によって、働き方を変えようと考えている女性は多くないことが分かった。

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■配偶者控除の拡大を知っている人は71.3%

 フィールド・クラウドソーシング事業を展開するソフトブレーン・フィールドは25日、2018年から配偶者控除の年収要件が改定されるのに合わせ、働く主婦を対象に行った働き方に関する意識調査の結果を発表した。これは、同社に登録する会員の中から、年収200万円以下の働く主婦を対象として調査を行い、得られた589名の回答結果を集計・分析したもの。

 現在103万円の配偶者控除が2018年1月から150万円に拡大することについて、「知っていた」と答えた人は71.3%。これは「知らなかった」(28.7%)を大きく上回っている。

■3人に2人が収入を抑制

 配偶者の年収には「壁」と呼ばれる2つの境界がある。1つが所得税のかからない「103万円の壁」、もう1つが社会保険料の対象外となる「130万円の壁」だ。

 「年収103万円以内に収まるようにしている」と答えた人は54.3%。「年収130万円以内に収まるようにしている」では12.4%となり、合わせて66.7%が年収を抑えつつ働いていることが分かった。

 「壁」があるために、年収140万〜150万円辺りでは手取り収入が減ってしまうのだが、それを意識して「年収160万円を超えるようにしている」と答えた人も1.6%いた。

 「気にしていない」と答えた人は31.4%で、配偶者控除の拡大を「知らなかった」と答えた人の割合(28.7%)と近い数値になっている。

■配偶者控除の拡大で働き方を変える?

 配偶者控除の拡大後に「働き方を変える」と答えた人は18.8%。同社では、配偶者控除の廃止が検討されていた2016年9月に同様の調査を行っており、その際「働き方を変える」と答えた人は39.3%だった。

 資料では、直接的な収入への影響の有無によって、「今回の配偶者控除の改定は、今の働き方に与える影響が少ないと考える人が多いことがわかった」としている。

■2億円を埋めることができるか

 また「働き方を変えない」原因として、家庭や労働環境が大きく関係していることも分かった。

 働き方を継続する理由を尋ねた答え(複数回答)で最も多かったものは、「スケジュールの融通がきく」が63.6%だった。次いで「家事と両立できる」(44.6%)、「仕事の内容が好き」(32.8%)、「育児と両立できる」(26.6%)、「時間を有効に使える」(23.8%)、「仕事を変えるのが面倒」(9.4%)、「家の近所で働ける」(8.4%)、「仕事を変えると家族が嫌がる」(2.7%)となっている。

 資料では具体的なコメントをいくつか掲載しており、家事や育児との両立を優先させる考えがあると同時に、他の制度や労働環境のために安易に労働時間や収入を増やせない面があることも明らかになっている。単に配偶者控除が拡大しても、先の「壁」に大きな変更がなければ、労働時間や収入を増やすのは難しそうだ。

 「専業主婦は2億円損をする」(橘玲氏著)をきっかけとして、女性の労働に注目が集まっているが、配偶者控除を含めて制度の変更が、女性に与える影響も見逃せないだろう。