インフルエンザの家庭内感染を防ぐ方法は?(depositphotos.com)

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 仕事納めに向け、また年末年始の準備で忙しい年の瀬。忙しさにかまけて健康管理を怠っていると、普段健康に自信のある人でも感染症にかかってしまうことがある。

 特に気をつけたいのが12月後半から感染者数が増えるインフルエンザだ。厚生労働省では、12月1日に「すでに流行入りしている」と発表している。また、東京都も21日、インフルエンザの流行が「注意報レベル」になったと発表した。

 インフルエンザのピークは例年1月末から2月。この時期がくる前に、今から徹底的な予防に努めたいものだが、実際に家庭ではどのような対策を取っているのだろうか?

「手洗い・うがい」は半数以上の家庭でしているが......

 ジョンソン株式会社が行なった「家庭内でのインフルエンザ予防に関する意識調査」(子どものいる20〜50代の主婦441名)によると、家庭で行っているインフルエンザ対策は「帰宅時に手や顔を洗う」が51.7%、「帰宅時にうがいをする」が51.0%。半数の家庭で「手洗い」と「うがい」が行われている。

 そして「喉が乾燥しないようにする」が42.2%、「栄養を十分に摂る」が40.4%、「外出時にはマスクをかける」が37.0%と続き、回答数が少なかったものには「こまめに拭き掃除する」が12.5%というのもあった。

 じつは、この「拭き掃除」こそ家庭内でウイルスの拡散を防ぐための重要なインフルエンザ対策なのだ。

ウイルスは簡単に家庭内に拡散する

 ここで、東京都港区の芝大門いまづクリニックの今津嘉宏院長監修の下、ジョンソン株式会社が行った「インフルエンザウイルスの家庭内感染経路に関する検証」を見てみよう。蛍光塗料をインフルエンザウイルスに見立て、どのように家の中でウイルスが広まっていくかを再現したものだ。

 まずは、玄関とリビング。「ドアノブ」や「取っ手」にウイルスが付着するのは当然だが、子どもなら取っ手より低い位置に、背の高い男性なら扉の高い位置に触れることも少なくなく、扉の広い範囲にウイルスが付着する可能性がある。

 さらにリビングでは、手を洗う前に「ソファ」や「テーブル」などの家具に手が触れることがあり、そこにもウイルスが付着していた。

 キッチンや洗面所で手を洗う際も、手で触った「水栓金具」や「ハンドソープの容器」にウイルスが付着。石けんでしっかり手を洗っても、その後に水栓金具に触れると再びウイルスが手に付いてしまうことになり、「手を拭いたタオル」が感染を広げる原因にもなるという。

 さらには「冷蔵庫の取っ手」や手がよく触れる「ドア面」にもウイルスがたくさん存在する。また、「ダイニングテーブルの水拭き」は、ウイルスを拡散することになるという。

 家族の誰かが外から持ってきたインフルエンザウイルスは、このように家中に拡散しているというわけだ。

「アルコール除菌」でウイルスを99.9%除去

 「インフルエンザ対策としてマスク着用のマナーが浸透し、飛沫感染についての意識は高まっている。一方、接触感染、空気感染についてはまだまだ不十分」と話す今津嘉宏院長。

 家庭内での感染拡大を防ぐには、「手洗い・うがい」に加え「<アルコール除菌拭きを習慣化>できると良いと考えています」とのこと。市販のアルコール系除菌剤を使用すると、ウイルスは99.9%除去できる。これを使って拭き掃除すると、使用したタオルにも拭いた部分にもウイルスはほとんど残らない。

 今シーズンからは玄関ドアや各部屋のドアノブ、蛇口の周辺、ダイニングテーブル、スイッチ、リモコンなど、家族が手を触れる部分にはこまめなアルコール除菌を習慣化して、ウイルスの家庭内感染拡散を防ぎたい。

 乳幼児やお年寄りはインフルエンザに感染すると重症化する恐れがある。家庭内での感染拡大対策はもちろん、繁華街への外出は極力控え、湿度の調整(50〜60%)、バランスのとれた栄養摂取、十分な休養を心がけよう。
(文=編集部)