安倍首相にとって、2017年はスリルに満ちた一年だった。年初に森友学園と加計学園のスキャンダルに襲われた安倍首相は、下半期も思い通りに事は運ばず、支持率は低い状態が続いている。だが日本経済にとって、17年はやはり希望に満ちた一年だった。

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安倍首相にとって、2017年が「スリル」に満ちた一年だったことは間違いない。年初に森友学園と加計学園のスキャンダルに襲われた安倍首相は、下半期も思い通りに事は運ばず、前倒しして行った衆議院議員選挙で大勝し再任されたものの、支持率は低い状態が続いている。これと同時に、日本企業も苦悩を抱えている。だが日本経済にとって、17年はやはり希望に満ちた一年だった。特に下半期以降、政府が発表する経済データは好転を続け、株式市場の目を見張る好調さを支えた。国際商報が伝えた。

▽政策が続々

年初に明らかになった森友学園と加計学園のスキャンダルにより、安倍政権の支持率は低迷が続いた。前倒しで選挙を行い、選挙に勝つと憲法修正に固執する動きをみせたことも安倍首相の好感度をさらに引き下げた。

政治で徐々に民心を失っている安倍首相は、経済で挽回を試みている。年初以来、世界で金融引き締め政策が相次ぐムードの中、安倍政権は引き続き量的緩和政策を維持するとともに、国民生活のための政策を相次いで打ち出した。

南開大学日本研究院の劉雲(リウ・ユン)客員研究員は、「今年に入ってから、安倍政権は『アベノミクスの第3の矢』の実施を重点的に推進し、社会福祉の拡大、女性の雇用促進、幼児教育・保育および高等教育の無償化といった『人づくり革命』の政策を打ち出した。これと同時に、安倍首相も『アベノミクス』の新たな注力点を拡大し、特に人工知能(AI)、ロボット技術、金融科学技術の革新(イノベーション)といった分野に力を入れるとしている」と指摘する。

劉客員研究員によると、「日本の税制改革プランと賃上げ政策は連動している。さきに安倍政権は一貫して企業の賃上げを推進し、特に大企業の賃上げを推進してきたが、成果は微々たるものだった。データをみると、2016年に日本企業が内部留保した収益は406兆円に達し、過去最高を更新した。これと同時に、人件費の支出の割合がここ数年で最低の63%に下がった」という。

今年に入り、日本の大企業の紙上利益は激増傾向をみせてきた。日本経済新聞のまとめた統計では、17年9月末現在、日本の上場企業約3500社が内部留保した利益は260兆円に上り、企業は収益の約56%を内部留保したことになり、過去最高を更新した。16年末より8兆円多く、金融危機発生前の07年末と比べると86兆円も増加した。

劉客員研究員は、「日本のこのたびの税制改革は賃上げ、設備投資の増加を前提としていることは明らかで、企業が内部留保する収益が莫大であることと賃上げが進まないこととの矛盾を解決しようとするものだ」と指摘する。

▽潜在的危険はまだ解消されていない

日本政府が今月19日に発表した18年度経済見通しでは、17年度の成長率予測がこれまでの1.5%から1.9%に上方修正され、18年度の予測も1.4%から1.8%に引き上げられた。

日本の内閣府がこのほど発表した17年第3四半期(7〜9月)の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動要因を考慮した実質で前期比0.6%増加、年率換算で2.5%増加となり、7四半期連続のプラス成長となり、また1994年の第2四半期(4〜6月)以降で最長の成長周期を記録した。

こうしたデータからはっきりとわかることは、世界経済の回復傾向に牽引され、日本経済も復興の動きをみせているということだ。

だが日本経済はなお多くの問題に直面してもいる。劉客員研究員は、「一方で、社会の高齢化が日本に深刻な労働力不足をもたらし、日本企業は人を集められない状況にしばしば陥っている。米国や欧州が自前の巨大な消費市場を抱えているのと異なり、日本市場はすでに飽和状態に近づいており、日本企業は資金を海外市場に投入することをより強く願っている」と説明する。