25日、韓国・SBSなどによると、29人の犠牲者を出した韓国・堤川市のスポーツセンター火災で、最も多くの犠牲者が見つかった2階は「女湯」という理由で消防点検が行われていなかったことが分かった。資料写真。

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2017年12月25日、韓国・SBSなどによると、29人の犠牲者を出した韓国中部、堤川(チェチョン)市の8階建てスポーツセンター火災で、同ビルは火災のわずか3週間前に消防署の安全点検を受けていたことが分かった。しかし今回最も多くの犠牲者が見つかった2階は、「女湯」という理由で点検が行われなかったという。

21日の火災による死者29人のうち約7割に当たる20人の遺体は、女性用浴室や更衣室などがあった2階で見つかった。2階から非常階段に向かう通路にはスチール棚や風呂場用の籠などが置かれ通りにくくなっていたほか、女性専用スペースに入るための2階入り口の自動ドアは以前から故障し作動していなかったことが分かっている。

同ビルは「2級建築物」に当たり、年に1回の消防安全点検が義務付けられている。今年は11月30日に消防署職員が訪れ安全点検が行われていた。しかしSBSなどの取材により、2階は点検対象から除外され、非常通路やドアの問題が見過ごされていたことが判明したという。点検に当たった職員3人が全員男性だったため、女湯に入ることができなかったというのだ。

また昨年と一昨年の安全点検は、ビルの前オーナーの息子が「自主点検」を行ったのみだった。消防法上、建物の所有者に消防安全管理士の資格があれば、セルフチェックの結果を書面で消防署に提出するのみで安全点検実施が認められるためだ。また堤川の消防官2人が担当する建物は1200余りに上り、書面を受けての検証すら難しいのが実情だという。

女湯の危険な状態が放置された理由に、韓国のネットユーザーからは「あきれるね」「そんな言い訳が通じると思ってるのか?」「女性職員を送れば済む話なのに」と怒りの声が上がっている。

しかし「とんでもない理由ではあるが…」としながら、この点検不備をやむなしとする意見の方が優勢のようだ。「女湯だから入るなと言われたら仕方ないね。うっかりすると訴えられることもあるから」「韓国では痴漢に間違えられて通報されかねない」「女性に人工呼吸してわいせつ容疑になることだってある」といったコメントが多数の共感を集めているのだ。

また「うちの近所の銭湯も消防点検があったけど、女湯に客が3人いるからと待った揚げ句、何もしないで帰っていった」「ということは、もしかして国中の女湯が点検されてないのかな?」と不安げな声も寄せられた。(翻訳・編集/吉金)