最近話題の「ウイスキー投資」って本当に儲かるの?

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 近年、盛況を見せるウイスキー投資。お金持ちや投資家だけではなく、実は庶民にもその門戸は開かれている。売るもよし、飲むもよし、さまざまな楽しみ方ができるのがこの投資の醍醐味。

◆平均利回り8%の手堅いファンドを利用する方法

 嗜好品投資で、近年、富裕層を中心に注目を浴びている新たなトレンドがある。ウイスキー投資だ。

 ’14年、世界初のウイスキーファンド、プラチナウイスキー・インベストメント・ファンド(以下、PIF)が香港で誕生し、’17年、個人投資家50人から1200万ドルものコミットメントを獲得した。小型株アナリストの平田和生氏はこう語る。

「PIFの成功は、チャイナマネーの影響が大きい。以前、絵画やワインの価値が上がったときも中国人が買い占めたという経緯があります。今回PIFが本拠地を香港に置いたのも、恐らくチャイナマネーの流入が前提にあったと考えられます」

 なぜ中国人はそれほどまでにウイスキーを欲しがるのか。それは、嗜好品投資の資産防衛的な側面にある。

「ウイスキー投資はオルタナティブ投資と呼ばれる実物運用です。ウイスキーはリーマンショックのときでも価値が下がらなかったので、分散効果によるリスクヘッジが期待できます」

 だがPIFは現在、投資を締め切ってしまっている。そこで平田氏がすすめるのが、’15年、イギリスで発足したウイスキー・インベスト・ダイレクト(以下、WID)だ。

「WIDは個人で投資でき、CEOが8%の高利回りを謳ったことで大きな関心を集めました。WIDで扱うスコッチウイスキーは必ず需要がある市場で、安定した利益が見込めます。保証利回りではないですが、今後、利回りが上がる可能性もあります。手数料は1.75%と安くはないですが、少額からでも買えるというのが魅力的です」

◆買い方は単純 分散投資でリスク管理

 WIDで投資するハードルは高いのだろうか? 実際にWIDでウイスキー投資を行う投資ブロガー・kanato氏に、ウイスキー投資の始め方や銘柄の選び方を聞いた。

「私は昨年の10月に約30万円の資金で開始して、現在は総額60万円ほどをポンドで保有、これまでの利益は約3万円です。購入方法はサイトに登録して日本円をポンド換算で入金、銘柄を選んで買うだけです。選び方は、銘柄、年代をばらけさせることを意識しています。いわゆる分散投資ですね。最初はWIDで用意されているパッケージを購入しました。後は、新たに銘柄や年代が追加されるたびに少しずつ購入しています。また、グレーンとモルトの割合はモルトを多めにしています。チャートを見るとモルトのほうが値上がり幅が大きいですし、グレーンを同じ金額だけ購入すると保管料が多くかかるので」

 WIDではセット販売も行っており、ウイスキーに明るくなくても手軽に始められる。購入したウイスキーはどこで見切りをつけるのか。

「WIDの説明によれば、ウイスキー投資という商品がなかったときでも、製造直後から8年保管した際の価格上昇から算出される年率利回りは10%ほどあるそうなので、それに見合う利益が出るまで待ってもよいと思います。購入価格の倍になったら売ってしまうかもしれませんね」

 ファンドであるWIDはウイスキーを樽買いし、保管することで数年後の絶対的な価値を担保するというもの。kanato氏も「流動性には不満がある」と述べていたが、WIDのウイスキーの保存期間は7年。辛抱強さも必要だ。

 氏がウイスキー投資を始めたきっかけは、自身がウイスキー愛好家でもあったから。酒好きなら、挑戦してみてはいかがだろうか。

【平田和生氏】
日本株の小型株アナリスト、デリバリティブトレーダーとして活躍。株ドカン運営責任者。個人向けに資産運用のアドバイスを行っている。

【kanato氏】
ブログ「kanatoの資産構築研究所」を運営。幅広い投資法を実践、ブログ上で紹介。ウイスキー投資は昨年10月より本格的に開始

取材・文/櫻井一樹

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