【米ビルボード・アルバム・チャート】エミネム8作連続1位の快挙、Gイージー3位デビュー

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 エミネムの復帰作『リバイバル』がNo.1デビューを飾った、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 本作『リバイバル』は、ワールド・セールス900万枚を記録した前作『ザ・マーシャル・マザーズLP2』(2013年)から4年振り、通算9作目のスタジオ・アルバム。エミネムはこれで、2000年リリースの3rdアルバム『ザ・マーシャル・マザーズLP』から7作連続、自身最大のヒット曲「ルーズ・ユアセルフ」を輩出したサウンドトラック『8マイル』(2002年)、ベスト・アルバム『カーテン・コール ザ・ヒッツ』(2005年)を含めると、9枚目の全米首位獲得を果たした。サントラ盤『8マイル』を除く“エミネム”名義のアルバムとしては、8作目の快挙。首位獲得数8作は、12月23日付アルバム・チャートで新作『ソングス・オブ・エクスペリエンス』が1位を記録したばかりのU2、カントリー・シンガーのケニー・チェズニー、女王マドンナと並ぶ歴代6位タイで、ヒップホップ・アーティストとしては歴代2位にランクインしているジェイ・Z(14作)に続く記録で、8作連続初登場1位は史上初の快挙となる。

 本作の初動ユニットは267,000で、アルバムの売上は197,000枚、ストリーミングによるポイントは70,000だった。ヒップホップ・アルバムとしては、今年の年間アルバム・チャートを制したケンドリック・ラマーの『ダム』(603,000ユニット)、ドレイクの『モア・ライフ』(505,000ユニット)に続く3番目に高い数字で、アルバムが売れないこの時代に、1週間でおよそ20万枚も売り上げたのはエミネムの人気あってこそ。しかし、初動枚数792,000枚を獲得して首位デビューを果たした前作『ザ・マーシャル・マザーズLP2』と比較すれば、売上が落ちたことは一目瞭然。また、ラッパーのアルバムとしてはストリーミングが弱いことも分かる。本作は、アメリカ以外でもイギリスやオーストラリアで初登場1位を記録し、ニュージーランド(3位)やドイツ(2位)など主要国でTOP10入りした。

 3位には、そのエミネムと何かと比較されがちな白人ラッパー、Gイージーの新作『ザ・ビューティフル・アンド・ダムド』がデビューした。本作の初動ユニットは122,000で、そのうちアルバムの売上は68,000枚と半数近くがストリーミングによるポイントだった。エミネムとは対照的に、若者からの支持が厚いアーティストはストリーミングが強い。自身の最高位(7位)を更新した先行シングル「ノー・リミットfeat.エイサップ・ロッキー&カーディ・B」の大ヒットもあり、2014年リリースの3rdアルバム『ジーズ・シングス・ハプン』(3位)、2015年の前作『ホエン・イッツ・ダーク・アウト』(5位)に続く、3作連続の全米TOP10入りを果たした。

 6位にも、ラップ界からジージー(ヤング・ジージー)の新作『プレッシャー』が初登場した。本作は、昨年10月にリリースした『トラップ・オア・ダイ3』から1年振りとなる8枚目のスタジオ・アルバムで、2005年のデビュー・アルバム『レッツ・ゲット・イット:サグ・モティヴェーション101』(最高2位)から全ての作品が全米TOP10入りしている(2枚のコラボレーション・アルバムを含めると10作目)。初動72,000ユニットのうち、52,000枚がアルバムのセールスで、エミネムと同じく、ストリーミングよりも売上がポイントの大半を占めた。やはり、キャリアの長いアーティストは、ストリーミングよりもセールスが強い。ジージーは、前述の『トラップ・オア・ダイ3』の他、2006年の2ndアルバム『ザ・インスピレーション』、2008年の3rdアルバム『ザ・リセッション』の3作が全米首位を獲得している。

 テイラー・スウィフトの『レピュテーション』は、先週よりも33%増加し週間ユニット133,000を獲得して2位に停滞した。そのうちアルバムの売上が105,000枚で、ストリーミングによるポイントは28,000。12月1日から解禁されたストリーミングはイマイチだが、セールスが好調で初登場からたった6週で182万枚(全米のみ)を売り上げる大ヒットを記録している。こちらも売上が12%増加したペンタトニックスの『ペンタトニックス・クリスマス』(5位)など、クリスマス・アルバムは今週がおそらくピークで、次週以降は徐々に売上が落ちてくる。かわって、1月からは【第60回グラミー賞】(2018年1月28日開催)にノミネートされた作品などが上昇し始めるのが、毎年の傾向だ。


Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、12月27日22時以降予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『リバイバル』エミネム
2位『レピュテーション』テイラー・スウィフト
3位『ザ・ビューティフル・アンド・ダムド』Gイージー
4位『÷(ディバイド)』エド・シーラン
5位『ペンタトニックス・クリスマス』ペンタトニックス
6位『プレッシャー』ジージー
7位『スリル・オブ・イット・オール』サム・スミス
8位『ホワット・メイクス・ユー・カントリー』ルーク・ブライアン
9位『ザ・アンソロジー:パート1、ザ・ファースト・ファイブ・イヤーズ』ガース・ブルックス
10位『フロム・ア・ルーム:ヴォリューム2』クリス・ステイプルトン