羽生昌磨刑事、犯人を追って平昌へ!

素晴らしいクリスマスの夜でした。ケーキ、酒、肉、そして男子たちのフィギュアスケート。すっかり気分もよくなり感想なども一周遅れとなってしまいました。羽生結弦氏が不在でも、むしろ不在だったことによって際立つものもあった大会だったように思います。無良崇人さんと田中刑事さんの一騎打ちは、この大会のハイライトとなる熱い戦いでした。

ふたりがコケない限りは他選手のチャンスは小さいだろうというショートを終えての結果。それでも何かが起きることを信じて、追いかける選手たちは懸命の滑りを見せます。ショートでは痛恨の出遅れを喫した日野龍樹さんは、この大会を「失敗」ではなく「立ち直る強さ」を見せるものに変える演技で、その場に臨む人たちの心に火をつけました。

全日本ジュニア王者というだけでなく、4年後の主役を狙う候補として印象を残した須本光希クン。諦めずに戦い抜いたことで、次の五輪では「前回の代表争い経験者」として臨むことができる山本草太クン。ここが日本でなければ五輪に臨み、さらなる成長もできただろうことが惜しまれるだけのチカラを見せた友野一希クン。その笑顔、その愛嬌、ピエロではなくクラウンと呼びたい村上大介さん。「南部美人はお酒です」と僕からも申し添えておきたい佐藤洸彬さん。選手たちはそれぞれにチカラを発揮しました。

あとは無良崇人さん、田中刑事さんがどうなるか。ふたりのうちどちらかがチカラ通りにまとめれば、ほかの選手は届かないだろうという展開です。先に滑る無良さんは選手としてよい時期をともに過ごした「オペラ座の怪人」の演目で勝負に臨みます。

冒頭の4回転はこらえて手をつかずに着氷。つづくジャンプはコンビネーションとし、4回転は一本に留める構成に。最高よりも最善を目指し、五輪へしがみつく構えです。ステップ、スピンで細かいレベルの取りこぼしもありますが、スケート人生を支えてくれたトリプルアクセルは高く、大きく、加点をもらって補います。

目立ったミスはルッツのステップアウトくらいで、今季の不振からは一転した好演技。五輪へ行けるかもしれない、そうなっても不思議はないだけの熱演でした。この選手を支えてよかったと、支えてくれた人を納得させる、強い男の姿。

↓お父さんも自分の夢だった五輪に精一杯挑戦できて、本当に幸せ者だと思います!


自分と同じ道を歩んだ子どもが自分を超えてくれた!

何て幸せな親だろう!

あとは刑事さん次第。目にも鮮やかなブルーの衣装で、滑り出す刑事さんの演技は、明るい曲調に全然フィットしない緊迫感で満たされています。無良さんの熱演で、コケたら負けるという怖さもあるなか、まずは冒頭の4回転サルコウを見事に成功。つづく2本目のサルコウもコンボにできず繰り返しの減点こそ受けるものの、大コケはせずにこらえます。

笑顔のはずのパートでも強張る表情、その硬さには逆にこちらに笑みがこぼれてしまいますが、刑事さんはその緊張のなかでも3本目となる4回転を成功させます。「コンボにすべきジャンプでコンボつけられず」「何でもいいからリカバリーでコンボつければいいのにつけず」「何でもいいからリカバリーでコンボつければいいのにつけず(2回目)」というロスもたくさんありましたが、とにかく上を目指してやり切った。

↓そして刑事さんは無良さんを上回って、五輪行きを手中に!


滑り終えた刑事さんの手には五輪切符と、遊戯王リンク・ヴレインズ・ボックスが握られていた…!

俺のターン、ドロー!

コンボ券1枚を生贄に捧げて、2体目の4Sを特殊召喚!

さらにコンボ券1枚を生贄に捧げて、2体目の3Aを特殊召喚!

4Sと3Aを墓地に送り、田中刑事の特殊効果を発動!

田中刑事は国際警察・田中警視として平昌五輪に出現!

さらに、このカードは同じフィールドに羽生結弦が存在するとき、互いの攻撃力と守備力を+1000する!

相手プレイヤーにダイレクトアタック!1500のダメージ!

ターン終了だ!



その後、宇野昌磨クンが1位となって男子シングルの戦いは終了。刑事さんが演技を終えたあとの、無良さんのすべてを受け入れるような静かな表情と、自ら刑事さんに近づいて背中をポンポンと叩いた姿が、互いに納得の決着となったことを爽やかに示していました。出せるチカラは出したのだから、それ以上はありません。自分より相手が強かったのは仕方ないことです。

↓全員が人生をかけて臨む試合で下馬評通りに1位と2位をしっかりとったふたりが強かった!


宇野クンの図抜けた実力と、「今大会は何もしなかった」感の猛ギャップwww

何だこの「コンボ券を忘れずに使う練習」みたいな大会www

まぁ、でも「ハーフループの3連続ジャンプで強引に1Fつけた」のはよかったと思います!



競技終了を受けて代表選手も発表されました。おおむね基準通りというか、こうなるであろうというメンバー。ただ、最後の最後までもつれたであろう女子シングルの坂本花織さんか樋口新葉さんかという選択では、五輪に坂本さんを、世界選手権には樋口さんをという結論になりました。樋口さんにとっては辛い結論でした。

僕はこの大会を史上屈指の面白さにしたのは女子シングルの五輪出場枠がふたつしかなかったことだと思います。レベルが高い争いのなかで、さらにそれを圧縮凝縮するような効果がありました。確かに面白かった。しかし、日本のチカラからすれば枠3つは必要最低ラインであり、それを失うというのはやはり痛恨であると思います。

五輪にはみんな行きたい。けれど、未来につながるのは世界選手権。樋口さんには、自分がより重要なミッションを託されたのだと思ってもらいたいもの。選手2人で順位合計13以下というのは簡単なことではありません。ひとりコケただけで一気に危うくなるラインです。

まして五輪のあとです。五輪代表は五輪ですべてを出し切るでしょう。五輪の前よりイイ状態など望むべくもありません。たとえば五輪中に怪我をしたとしたら、「足が折れても」ジャンプを跳びつづけるでしょう。とても1ヶ月で回復するはずもない状態で五輪を終えるかもしれない。

そのぶんを背負うのが樋口さんの仕事だと僕は思います。「たとえパートナーがどうなっていても樋口新葉のチカラで枠を3つ獲る」ことが樋口さんをそこに送る意味だろうと。「坂本と樋口で半分こ」なんてことではない。世界選手権に樋口新葉を残しておいてよかったと、フィギュア界を安堵させてほしいもの。

それができたら、またひとつ違うステージが待っているように思います。自分の野心だけでなく、他人の期待をも背負って勝つのがエース。もし宮原知子さんが万全でないとき、「頼むぞ」の声を掛けられるのは、樋口新葉さんだろうと僕は思います。「世界」を知る選手なのだから。

↓樋口さんの燃える気持ちが、4年後の未来を作る!

「辛い」
「じっくりじっくり煮込む」
「美味しくなるね」

もしや、カレー…!

ワカバの手作りカレーの作り方感…!



4年じっくり煮込めば評判のカレーができあがるはず!煮込もう!