来年結成45周年を迎えるTHE ALFEEが12月20日に、67枚目となるシングル「人間だから悲しいんだ」をリリースした。THE ALFEEの原点ともいえるフォークをフィーチャーした作風は、昨年6月発売の「今日のつづきが未来になる」から顕著に表れているが、前作「あなたに贈る愛の歌」ではクラシック要素を取り入れ、そして、今回はハード・フォークロックに仕上げた。彼らが常に言い続けているのは「続けることが大事」。長い年月を走り続けてきた彼らだからこそメッセージには説得力がある。今回の楽曲もそうしたものが表れている。そんな3人が転機だったと語ったのは75年のシングル発売中止。この出来事をどうエネルギーに変えていったのか。今はどのようにとらえているのか。今作、ライブへの思いを交えて話を聞いた。【取材=木村陽仁】

今だから言える

――今作のシングル「人間だから悲しいんだ」ですが、コンセプトは何でしょうか?

「人間だから悲しいんだ」通常盤

高見沢俊彦 来年結成45周年を迎えるので、アニバーサリー的な曲がいいかなと思っていました。僕らも還暦を迎えてきてある程度積み重ねてきたものがあるので、僕らの世代の今だから言えるようなメッセージソングを目指しました。

――「今だから言える」ズバリ、それは何でしょうか?

高見沢俊彦 例えば、「人間だから悲しいんだ」ということをデビュー当時19歳、20歳くらいの僕らが言ったとしても「何を言っているんだ」という感じなんですけど、ここまでやってきたグループがこういうメッセージを出すということは、ある程度許容されるのではないかという気持ちがあります。バンドがやってきたことも含めて、「人間だから悲しいんだ」というメッセージを自分達のサウンドで表現しました。

――サウンド面では「今日のつづきが未来になる」からアコースティックギターがフィーチャーされています。

高見沢俊彦 そうですね。ここのところそういうのが続いていますね。本質的にはTHE ALFEEの良さというのは3人のコーラスだと思うんです。アコースティックなグループで始まっていますから、ベーシックなものはそこにあると僕は思っているんです。そこから派生して、ロックやプログレとかいろいろありますけど、原点というのはやっぱりそこにあると常に思っているので、「今日のつづきが未来になる」そして「あなたに贈る愛の歌」、そして今回の「人間だから悲しいんだ」と、ちょうど上手い形で3つが連動している、そういう気持ちにはなりましたね。狙った訳ではなく、たまたまなんですけどね。

オーディション

――今回は坂崎さんが歌っていますが、坂崎さんが歌うとなった背景は?

高見沢俊彦

坂崎幸之助 オーディション!

高見沢俊彦 3人が歌えるキーだったのでオーディションをやったんです。

坂崎幸之助 たまにやるんですよ! オーディション!

高見沢俊彦 決まらないときは。

坂崎幸之助 だいたい決め打ちでね、高見沢が「これは桜井だな、これは自分だな、これは坂崎だな」と、作るときに決まっていることも多いんですけど、3人とも歌えるキーで、3人のを聴いてみたいというときはオーディションをして、3人の歌を録った後に客観的な聴き方をしてと。

――3人で聴いて決めるのでしょうか?

坂崎幸之助 (高見沢俊彦が)審査委員長。

高見沢俊彦 審査委員長じゃないですけどね(笑)。ワンコーラスではなくて、全員フルコーラスで歌うんですよ。僕は立ち会っていますけど、それを聴いて「だいたいこんな感じかな」と「俺はないな」と自分では思っていたんですけどね、前のシングルでも歌っていますから。どういう感じで聴こえるか、というのをね。オーディションはよく昔にやっていたので、結成45周年でオーディションで決めたというのも面白いかなと。普通は出来ないじゃないですか。3人歌えるからさ、1人のリードボーカルがいて、ではないからそれをやれるわけであって。桜井が歌うことがシングルでは凄く多いんだけど、そういった意味では坂崎が今回の曲には一番ハマっていたというか、凄く良い感じでした。

――坂崎さんの歌を聴かれたとき、どういう印象を持たれたんですか? 

桜井賢 やっぱり歌のリズム感とか、声質のドライなところや、ハードに入っているところとか、そういうところでは一番合っていると思います。得意分野ですけどね。

――アコースティックギターと相性が良い声というのもあるのでしょうか?

高見沢俊彦 そういう訳でもないけれど、こういう楽曲には坂崎の声は合うなという感じがしますね。「今日のつづきが未来になる」は桜井の方が合うし、曲の雰囲気によって違うんじゃないかなあ…。フォークをずっと好きで歌ってきたという感じは出ているよね(笑)。

――坂崎さんはどのような気持ちで歌われたのでしょうか?

坂崎幸之助 気持ち的には確かに、僕らが聴いてきたフォークロック調の曲なので、それ風な感じというのは自分の中でありましたね。柔らかい声よりもちょっとハードめの。あとはさっき言われたリズム面で、ストローク中心の曲だったので、弾いて歌っている感じかなと。

――エモーショナルな。

坂崎幸之助 そうですね。

――ギターでも印象はそれぞれあると思いますが、アコギは悲しげな部分、エレキは怒りの部分、という印象も受けることがあるのですが、そういった感情が湧く、ということを踏まえて、楽器を選択されることはあるのでしょうか?

坂崎幸之助 それはどっちもあります。エレキだからハードであったりとか、なにかにぶつけるというだけではなくて、エレキでも凄くメロウな曲があったりするんです。アコースティックでも強いメッセージを発する曲もあるんです。アルペジオで静かに弾く場合は、心情的というかそういった曲が多いですが、ストロークでかき鳴らす場合は意外と攻撃的な曲もあるんです。

高見沢俊彦 今回はそっちの方ですよね。

坂崎幸之助 先ほど言われたエモーショナルな感じでね。

高見沢俊彦 アコギでハードなもの、というイメージですからね。

フォークロック

坂崎幸之助 それは僕らの時代では“フォークロック調”と言っていましたね。今はあまりフォークロックって言わないですよね?

坂崎幸之助

――あまり聞かないですね。

高見沢俊彦 フォークなんだか、ロックなんだかはっきりしろ、みたいな(笑)。

――フォークロックはどういった変遷で今の音楽を形成しているのでしょうか?

高見沢俊彦 要するにメッセージ性の強いものというのが70年代の頃から出てきたというのがあって、何と言うか内容ですよね。最初、フォークソングというのは結構過激なものだったんですよ。プロテストソングというか、ベトナム戦争がありましたから。世界中でそういった反戦の歌を、というのがあったような気がします。一概に「フォークだから優しいもの」というイメージではなかったですね。フォークソングは結構過激なイメージがあった時代でした。そういうアーティストもたくさんいたし。

 例えばボブ・ディランもそうじゃないですか? 内容的にはかなり過激な曲が多かったんです。それからだんだんと引き継いでロック調にしていくのがブルース・スプリングスティーンとか、そっちの方向にいくんじゃないかな。

坂崎幸之助 日本で言うと「ニューミュージック」というカテゴリーになっていましたね。今は「J-POP」と言われますけど。それはジャンルをわかりやすく言っただけで、内容的にはあまり関係ないかもしれないな…。

――呼びやすいようなジャンルを付けていった感じですね?

坂崎幸之助 だと思います。

身をもっと示すメッセージ

――よりメッセージ性が際立つ点でも、今回の歌詞は強烈でした。例えば<願ったことの百万分の一も 叶わないそれが現実>や<悩んだことの百万分の一も 報われないそれが現実>など。歌詞を通じて伝えたいこととは?

桜井賢

高見沢俊彦 歌って結局、一方的なものであると思うんですけど、聴いてくれた方がどう受け止めてくれたかというのが一番ですから、こういう歌だということを一応提示しますけど、「ここを聴いて欲しい」ということよりも、僕らが今でも元気でステージをやっていて、こういうシングルを出しているということだけを伝えたいですね。それはやっぱり結成45年の矜持としてという意味合いも含めてですけどね。僕らはここまできて、まだ出しているというところをメインに聴いて頂けると嬉しいですね。

 僕らがデビューしたのは1974年ですけど、バンドブームだったんですよ。1年間で400組くらいのグループがデビューしているらしいんです。だから群雄割拠というか、そこら中にバンドがいた感じだよね。1974年はGS(グループ・サウンズ)以来だったらしいですね。それから45年ですからね。そこでデビューをした方々も、形を変えてやっている方もたくさんいますけど、バンドとして残っているのは本当に僕らだけくらいになっちゃったので、そういった意味ではそういう気持ちを伝えていきたいし、長くやっていくという諦めないことの大切さというのかな…。やり続けることの大切さというのか。そういったものを、僕らが歌っていることによってわかってもらえるといいですね。

――高見沢さんが言い続けている「やり続けることの大切さ」ということも含まれていますね。私にとって大事な言葉になっています。

高見沢俊彦 そう?

坂崎幸之助 高見沢先生の言葉が! それはもう書にして!(笑)。

高見沢俊彦 一筆書いて売りましょうか(笑)。

坂崎幸之助 やっぱりね、続けないと何も生まれてこないというか、続ければ必ず何かが起きる訳ではないけど、やっていないと起きないですよね。途中でやめちゃうとね…。さっき高見沢が言った、その当時400組、色んなところで一緒になったんですよ。オーディションとか番組とか。本当に同志という感じで。彼らはけっこうデビュー曲が売れたりしたんです。僕らは全然でしたけど。そういう連中もいっぱいいて、このくらいの歳になると当時の連中のことをけっこう思い出します。頑張らなきゃなっていうか。

高見沢俊彦 いっぱいいたよな?

坂崎幸之助 いっぱいいた。途中で挫折しちゃった。何をしているかなと思ったり。僕らがやっていれば「あいつら頑張っているな」って、きっとね、思ってくれているはず。

高見沢俊彦 そうだと嬉しいね。そういった意味で、僕らも頑張って来たんだから、みんなもどうか頑張ってという気持ちが強い。それを歌にした感じかな?

坂崎幸之助 そうだよな。

ヒット前夜

――ヒット曲「メリーアン」が出るまでに10年…というお話は前回、高見沢さんには聴いていますが、お二人はどう思っていたのでしょうか。ヒット曲が出るまでは。

「人間だから悲しいんだ」初回限定盤A

坂崎幸之助 僕ら自体はライブでちょっとずつ良くなっていたんです。いわゆる、誰もが知っている代表曲はまだなかったんですけど。ライブはかなり盛り上がってきていて、最終的にはヒット曲が出る前に武道館まで売り切っていたんです。だから悲観的にはならなかったですね。けっこういい感じで前向きで。3人ともそういう意味ではね。

高見沢俊彦 あまり考えてなかったな。辛いとか悲しいとかよりも、まだ若かったから。売れるとか売れないとかは違う世界の話だと思っていたんです。自分達が売れるとは思っていなかったんだろうね。それよりも目の前のステージをちゃんとこなそうとか、そっちの方が強かったかもしれないな。そのためにシングルも出していましたけど、やっぱりそんなに反響はないですし、売れていかないから。

坂崎幸之助 周りの人の方が「こいつらにヒット曲を出してやりたいな」とか。

高見沢俊彦 「早く書け」とか、だんだん迫ってきたよね。

坂崎幸之助 プレッシャーがね(笑)。

高見沢俊彦 あんまり気にしてなかったんですよ。「まあいいか、コンサートやっていれば」みたいなね。でもプロはそういう訳にはいかないみたいで。そりゃそうだよね(笑)。

――桜井さんはいかがでしたか?

桜井賢 ブームで出てきたことによって自分達がやりたいことができた訳ではない線路に乗せられたので、それで予選で脱線したみたいなものだから。そこで全てが始まったので。本来は出来上がったものが評価されて「デビューしないか?」なんだけど、俺達はデビューをしてから全部やってきたので、やればやっただけの少しの効果が出てきたことで、落ち込むことはなかったんです。その積み重ねがライブの動員にも繋がってきたし。そこにヒット曲が出たから爆発力も凄かったんだけど、普通はそれで人間が変わるんですけどね。ビッグスターになることで。でも俺達は変わりようがなかった(笑)。

坂崎幸之助 ふるさとがない、帰らなくてもいいという。やっぱり地方から来た人達って凄いパワーですよ。そういう力を目の当たりにしていましたね。「ここで負けたら帰らなきゃいけない」みたいな。地元に音楽仲間がたくさんいて「俺は東京に行って成功してくる」と言ったのに、負けて帰らなければいけない、みたいなものが見えるんですよ。僕らは全くそういうのがなくて(笑)。

高見沢俊彦 当時のそのパワーは凄かったな。

坂崎幸之助 そのパワーの違いはプロになってから初めて知りました。

高見沢俊彦 強い、上手い、怖い! と三拍子そろってた(笑)。

坂崎幸之助 みんな上手かったよな。いい曲もあったし。そこにプロになって気付いたというのは、3人とも東京近郊だし、次男坊でぼんやりしてたんじゃないの? ハングリーさとか全くないものですから。好きで楽しくて音楽をやっていただけですからね。

――そこからくる良さというのもあるでしょうね。

坂崎幸之助 時間がかかったというのは、そういうところもあるでしょうね。逆に言えば、長続きしているのもそういうところなのかもしれません。長く続く秘訣とかよく聞かれますけど、たぶんそういった3人の性格だと思うんです。

――しかし、仲が宜しいですよね。ライブ中だけでなく、打ち上げも、この場も。

高見沢俊彦 仲が良いとはよく言われるんだけど。他のグループ、そんなに仲が悪いの? 普通だよ、俺たちは(笑)。

桜井賢 バンドをやるために寄せ集められた人たちが打ち解けるには時間がかかるだろうし、そこで反発もあるだろけれども、もともと同級生が集まってんだから、それ以上発展もなきゃ、それ以下にもならないしね。

悔しかった“幻”の府中捕物控

――今作「人間だから悲しいんだ」に絡めて、これまでで一番悲しかったことは何でしょうか?

「人間だから悲しいんだ」初回限定盤B

高見沢俊彦 いっぱいあるけど、THE ALFEEで言ったら3枚目のシングル(75年10月に発売予定だった「府中捕物控」)が発売中止になったことですね。これは悲しかったです。

坂崎幸之助 でかかったですよね。

高見沢俊彦 それも自分達の曲じゃなかったから余計に。そこで僕はオリジナルの重要性に気が付きましたね。自分達の曲ではないからこそ、勝手に発売中止になったり、相談もなくされちゃう訳ですから。そういった部分では目覚めた感じはありましたね。辛いというよりも悲しかったです。

――そこで発想の転換ができたのは?

高見沢俊彦 ここでやめる訳にもいかないと思ったから、逆に踏ん切りがついたという感じがしますね。まだ学生でしたからね。そういうところの甘さもあったのかもしれません。プロになるということはそんなに甘くないんだなと。

桜井賢 業界の厳しさというのはそこでよくわかりました。1枚目のシングルには莫大なお金をかけて、2枚目になったら全く売れなくて、3枚目になったら…。

坂崎幸之助 回収しなきゃってね。

高見沢俊彦 発売中止だもんね。

坂崎幸之助 僕らではなくて周りが決めて、3枚目はコミックソングで今までの分をちょっとでも、それこそ変な言い方になるけど、回収しなきゃなというのがあったと思うんですよ。そのコミックソングを発売の前日に「やっぱり中止だな」と。

高見沢俊彦 やっぱショックです。

坂崎幸之助 自分ら何もしていないのに、情けねえなと。

高見沢俊彦 「え! 発売中止…」みたいな、ね。

――今回の曲の歌詞にも「裏切られた」とありましたが…。

高見沢俊彦 それとこれは全然違いますよ(笑)。あくまで曲ですから。そこまで根に持っていない(笑)。自分のことではなく、一般的なことですね。

桜井賢 それがあったから今があるというね。そこで結束力が生まれたし、またゼロから始まったので。そこからですよ、本当のTHE ALFEEの歩みは。レコード会社もやめちゃって、浪人になって、どこにも所属しないでライブハウスでやったりとか。

――その後、強みはフォークだ、と原点を見つけることになりますが、当時はそういうことを再認識されたのでしょうか。

高見沢俊彦 あまり考えてなかったね。

桜井賢 もう何でもやりました。

高見沢俊彦 音楽をやるんだという意思だけですよね。

坂崎幸之助 まだ方向性がなかったからね。とにかくがむしゃらに色んなサウンド、曲調とか。

高見沢俊彦 だからライブハウスでロックもやったしね。フュージョンっぽいものもやったし、もちろんアコースティックもやったし。今、ステージで展開しているようなことはライブハウスでしていたんですよ。それでまたキャニオンから出るということになってからまたアコースティックにしましたけどね。

坂崎幸之助 キャニオンに移るときに、数年間、色んなことをやってきたぶんだけ、方向性をどっちの方で行こうか決めなきゃいけないと。ちょうどそのときにディレクターやスタッフと考えて、僕らの一部でもあるアコースティックサウンドで行こうと。

――そのときに確固たるものができたとも言われていますが。

坂崎幸之助 基本はそうだったからね。アコースティックギターが1本あれば3人でハモってというのが楽しくて始めただけですから。

高見沢俊彦 コーラスが楽しくて、ハモったりするのが面白かったというか。そういうグループをコピーしてきたしね。

坂崎幸之助 高見沢が再びエレキを持ちだしたのは、僕らのライブが盛り上がってきたからなんです。自分達が思っている以上に。

高見沢俊彦 アコギなのにね(笑)。

坂崎幸之助 そうそうアコースティックギターなのに、お客さんが総立ちになっちゃって。「高見沢、生ギターなのに前の方に出て行っちゃったって。音出てねえーぞ!」って。

高見沢俊彦 当時はエレアコというギターが出ていなかったからね。

坂崎幸之助 そうなっていったので、必然的にサウンドも厚くなっていったんです。

80年代の頃の熱さ

高見沢俊彦 煽られてそうなったんだよね。結局僕らのコンサートを見に来る人というのは一緒に騒いで、コンサートに参加したい。そういう人が多いのかもしれないね。もちろん「聴きたい」という人もいるだろうけど。だってホントに凄かったよ……当時のお客さんって(笑)。

「人間だから悲しいんだ」初回限定盤C

坂崎幸之助 最終的には踊って騒ぎたいんだろうね。

高見沢俊彦 えっ? こっちが「大丈夫?」って思うぐらいのノリだった。

坂崎幸之助 80年代とか凄かったよな。

高見沢俊彦 それが今でも繋がっているんだよね。

坂崎幸之助 最近また客席から80年代の頃の熱さというのを感じますね。

――何が理由なんでしょうね?

高見沢俊彦 やっぱり僕らがずっと活動停止もせずやっているからじゃない? 40周年を超えてからですよね。まただんだん熱くなってきているし。一度、10代のときにTHE ALFEEを観に来ていて、色んなプライベートなことでコンサートに来なくなったとしても、「40周年でまだこの人達やってたんだ!」ということで、また来てくれた方も多いですからね。

――THE ALFEEのファンの方は幸せだと思うんですよ。ずっと生で聴けて…。

高見沢俊彦 それは逆ですよ。幸せなのは俺達の方。だっていつでも来てくれるんだから。

坂崎幸之助 だからずっとできるんだよね。

高見沢俊彦 プロはお客さんがいなかったら意味がないんだもん。そうやってたくさんの方が来てくれて…。そういった部分で僕らが幸せですよ。

桜井賢 だから続けられる。

高見沢俊彦 僕らの場合はオーディエンスに恵まれて、支えてくれる方々がずっと長年いるので、僕らもそういった思いに対して裏切らない気持ちでやってきました。そこはいい意味で、コンサートツアーを諦めないで続けてきた結果じゃないかな。もちろん僕らも不安だったことはありますよ。そこまで深刻ではなかったけど、「ヒットが出なくてどうなんだろう」みたいなことがふとよぎったことはありました。ただ、ステージに立ってファンの前で歌うと、そういったものもどこかに行っちゃったりするからね。

本質、やり続けること

――これまで歩んでこられて、色んな世界を見てこられて、人間の本質というのは何だと思いますか?

THE ALFEE

高見沢俊彦 まだわからないな…。それぞれのバンドの質が違うように、僕らは僕らの、やり続けることに対して意義を持っている。違うバンドはそうじゃないかもしれない。それは僕らの法律ですから。他のグループに当てはまることとは思えないし、僕らだから出来ることではありますから。その辺だろうな…。

――高見沢さんは2014年に喉を壊されて、歌い方を見直したという話を以前、伺いました。坂崎さんは何年か前に喉の調子を崩されたと。

坂崎幸之助 ツアーをやっていれば、みんなそれぞれあるんですよ。

――そのときの焦りは?

坂崎幸之助 不安にはなりますよね。あとは迷惑をかけちゃうなと。自分のふがいなさというか、思うように出せないというのはそれぞれ自分が一番感じることです。考え方自体はそんなに変わらないけど、体調管理とか予防はさらにするようになりましたね。

桜井賢 私もしょっちゅう喉を壊していたので、何度も耳鼻咽喉科の先生には助けてもらったし、綱渡りでずっとやってきましたね。あまり喉が強くないんですよ。また守り過ぎも良くないんです。その加減が難しい…。

――お酒の加減は変わらず…。

桜井賢 ええ。なるべく同じようにしています(笑)。

ずっと旅をしている

――カップリングの「この素晴らしき愛のために」はTV『ぶらり途中下車の旅』のEDテーマとなっていましたが、ぶらりどこかに行ってみたいところはありますか?

坂崎幸之助 そうですねえ…。もう日本中行っちゃったしな。当時はツアー中も移動日とか時間があったことが多かったので、名所や旧跡とか行きましたけどね。

高見沢俊彦 もう日本の名所と旧跡は行き尽くしたね。全国を年に2回まわっているからね。ホテルと楽屋、ステージと客席を見て「ああ、ここなんだ」と。春と秋とで2まわりしていると「もうここなんだ」という感じですね。だからぶらり途中下車というより、ずっと旅をしている感じ。

坂崎幸之助 新幹線もどんどん色んな所に開通して、日帰りができるようになっているしね。

――移動時間よりも移動距離の方が疲れる要素らしいですね。

高見沢俊彦 そうだってね。早く着いたから楽になれるかといったらそうでもないみたいだね。

桜井賢 だから働いている人は大変ですよね。僕らは向こうに着いたら休みますけどね。

――ありがとうございました。高見沢さん、小説、読ませていただいています。きれいな文体で物語の世界がスッと入ってきます。

高見沢俊彦 そう? ありがとう。

――小説を書かれるようになって歌詞は変わってきましたか?

高見沢俊彦 直接関係はないけど、小説に関しては「俺も書けるんだ」と自分では驚きましたね。読むのが好きだったからずっと読んでいましたけど、読むのと書くのでは随分違いますからね。

――音楽に小説に、これからも楽しみにしています。坂崎さんの「ネコロジー ノラ猫トイとその仲間たちの物語」も手に入れました。

坂崎幸之助 本当に? ありがとう。2016年の本だけどね(笑)。

「人間だから悲しいんだ」初回限定盤C
「人間だから悲しいんだ」初回限定盤B
「人間だから悲しいんだ」初回限定盤A
「人間だから悲しいんだ」通常盤
桜井賢
坂崎幸之助
高見沢俊彦
THE ALFEE
作品情報

THE ALFEE
2017.12.20 リリース
New Single「人間だから悲しいんだ」

【通常盤】 TYCT-30070 価格:1,000円+税
1人間だから悲しいんだ
2この素晴らしき愛のために
3人間だから悲しいんだ(Original Instrumental)
4 OVER DRIVE 〜 夢よ急げ(Live at YOKOHAMA ARENA Jul. 29, 2017)

【初回限定盤A】 TYCT-39068 価格:1,000円+税
1人間だから悲しいんだ
2この素晴らしき愛のために
3人間だから悲しいんだ(Original Instrumental)
4 BRIDGED TO THE SUN(Live at YOKOHAMA ARENA Jul. 29, 2017)

【初回限定盤B】 TYCT-39069 価格:1,000円+税
1人間だから悲しいんだ
2この素晴らしき愛のために
3人間だから悲しいんだ(Original Instrumental)
4夜明けのLANDING BAHN(Live at YOKOHAMA ARENA Jul. 30, 2017)

【初回限定盤C】  TYCT-39070 価格:1,000円+税
1人間だから悲しいんだ
2この素晴らしき愛のために
3人間だから悲しいんだ(Original Instrumental)
4真夜中を突っ走れ!(Live at YOKOHAMA ARENA Jul. 29, 2017)