スズキ、新型クロスオーバーワゴン「クロスビー」を発売! 軽の「ハスラー」と共有するのはドアハンドルだけ

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今年の東京モーターショーで参考出品されていたスズキの新型小型クロスオーバーワゴン「クロスビー」が25日に発売された。

一見すると、軽乗用車の「ハスラー」を小型車枠へとワイド化したクルマのようにも見えるが、その車体にはスズキの新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」が採用されており、4年も前に発売されたハスラーとは全く異なる。むしろAセグメント用の新プラットフォームとしては「ソリオ」がベースとなっており、ハスラーと共用しているのは「ドアハンドルだけ」ということを、スズキの方から東京モーターショーでお聞きした。


しかし、パワートレインはソリオより小さな1.0リッター直列3気筒ターボ(最高出力99ps/5,500rpm、最大トルク15.3kgm/1,700-4,500rpm)に、ISGと呼ばれるモーター機能付発電機(最高出力3.1ps、最大トルク5.1kgm)を組み合わせたマイルドハイブリッドとなる。専用のリチウムイオン電池から電力の供給を受ける(あるいは発電機として電力を蓄える)モーターはエンジンのアシスト役に徹し、それだけで走行することはできない。"マイルド"ハイブリッドと呼ばれる所以だ。トランスミッションはパドルシフト付きトルコン式6速オートマチックのみの設定で、前輪駆動のほかに4輪駆動も、もちろん選べる。JC08モード燃費は前輪駆動が22.0km/L、4輪駆動は20.6km/Lとなっている。


このビスカスカップリング式の4輪駆動システムは、通常時は前輪のみを駆動し、前輪が滑ると後輪にも駆動力を配分する。クロスビーの4輪駆動モデルには、インパネに専用スイッチが備わり、エンジンの回転数を高めに維持してパワフルな走りが楽しめる「スポーツ」モードと、雪道や凍った路面では必要以上のトルクを抑制してスムーズな発進・加速を助ける「スノー」モードに切り替えることができる。さらに滑りやすい状況ではスリップした車輪にブレーキを掛けて空転を防ぎ、グリップした車輪に駆動力を集中させる「グリップコントロール」や、急な下り坂ではアクセルペダルを踏まなくても速度を7km/hに制御する「ヒルディセントコントロール」が装備される。

ハイトワゴンのように広い室内空間と、175/60R16という大径タイヤに最低地上高180mmを確保することで、ラフロードや雪道におけるクロスオーバーの走破性を両立させたコンセプトは、もちろんハスラーに倣ったものだろう。東京モーターショーで実車をご覧になった方ならお分かりだと思うが、ヘッドスペースや後部座席の足元空間などが広々としているだけでなく、軽自動車の枠に縛られないため横方向にハスラーでは望み得ない余裕が感じられる。後部座席は荷室側からもスライド操作が可能で、荷室フロア下には汚れた物や濡れた物も放り込めるラゲッジアンダーボックスが装備されている。明るい色のダッシュボードや、黒いシートに施したカラフルなパイピングにも、ハスラーとの共通性が感じられる。


車体サイズは全長3,760mm × 全幅1,670mm × 全高1,705mm。ソリオよりワイドで背が低く、ホイールベースが短いのに全長は長い。車内空間の広さを追求するより外観のスタイリングを優先した面が数値からも窺える。豊富なボディ・カラーは白、黒、グレーのモノトーン3色と、鮮やかなブルーやイエロー、落ち着いたブラウンなどのボディにブラックまたはホワイトのルーフを組み合わせた2トーンが6色、さらにドアスプラッシュガードのカラーパネルを用いた3トーンコーディネートが2色、合計11パターンが用意されている。


安全機能については、単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」に加え、スズキ小型車初となる後退時の衝突被害軽減ブレーキ「後退時ブレーキサポート」を装備。周囲を立体的に360°確認できる「3Dビュー」もスズキの小型車で初めて採用された。


グレード展開は2タイプ。ドライブトレインは共通で、装備が異なる。「HYBRID MX」なら176万5,800円で買えるが、安全機能の多く(デュアルセンサーを使った先進安全機能だけでなく、SRSサイドエアバッグやSRSカーテンエアバッグも含む)は10万6,920円のパッケージ・オプションとなる。200万3,400円の「HYBRID MZ」には、これらの機能に加え、LEDヘッドライトなども標準装備される(価格はいずれも消費税込み・前輪駆動モデルの場合)。


室内空間の広さや燃費性能から見れば、クロスビーより優れたモデルがスズキにはいくつもある。しかし、他のクルマにはないクロスビーならではの魅力というのも一目で分かるはず。ハスラーではちょっと窮屈(あるいはもう1人乗せたい)と思われていた方はもちろん、毎日の生活で楽しく便利に使えるコンパクトカーを求めていた方も、実車をご覧になれば、ちょうどいいクルマが出た、と感じるかもしれない。

■関連リンク
スズキ 公式サイト:クロスビー
http://www.suzuki.co.jp/car/xbee/

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