宮原知子(左)とともに華麗な演技を披露する田中刑事

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 「フィギュアスケート・メダリスト・オン・アイス」(25日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 フィギュアスケートの平昌五輪代表最終選考会を兼ねた全日本選手権の激闘から一夜明けた25日、日本代表に選ばれた選手たちが都内で取材に応じた。羽生結弦(23)=ANA、宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=に次ぐ“第3の男”として五輪代表入りを果たした“氷上のデカ”こと田中刑事(23)=倉敷芸術科学大大学院=は、好きな刑事ドラマは「相棒」であることを告白。小学生の時から切磋琢磨(せっさたくま)してきた“相棒”羽生とともに臨む夢舞台での飛躍を誓った。

 メディアに躍った「刑事」、愛称の「デカ」の文字は、照れくさくも実はまんざらではなかった。羽生、宇野に次ぐ“第3の男”争いを制した田中。“正義感が強い子に”との願いが込められたその名は、全日本で2位に食い込んだ渾身(こんしん)の演技とともに全国区に-。「ちょっと遊ばれてるなと思うけど」としつつ「まあしょうがない。全然大丈夫です」と、笑い飛ばした。

 好きな刑事ドラマは「あぶない刑事」ではなく「相棒」。「『あぶない刑事』は見たことなくて…。『相棒』の今のシリーズ、いいですよね」と、水谷豊演じる杉下右京の相棒を、反町隆史演じる4代目の冠城亘が務める現在放送中のシリーズがお気に入りだ。そんな自身は初の夢舞台で、ようやく小学生時代から切磋琢磨してきた“相棒”の羽生結弦と並び立つ。

 驚異的なスピードでトップスケーターに駆け上がった羽生とは対照的に、シニア転向以降は伸び悩む時期が長かった。4年前のソチ五輪での羽生の戴冠劇は「どれだけの重圧の中で戦っているんだろう」と、想像するしかなかった。それでも「少しでも彼に追いつきたい」と友の背中を追い地道に力をつけて、五輪代表への“昇進”を勝ち取った。

 「4年間少しずつ少しずつ上がってこれたと思う。世界の人たちに名前だけじゃなく、演技も覚えてもらえるように頑張りたい」。“第3の男”で終わるつもりはない。派手さはなくても、味のある“刑事のドラマ”が、五輪の現場に事件を呼ぶ。