台湾師範大学附属高級中学のフェイスブックページより

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(台北 25日 中央社)台北市の台湾師範大学附属高級中学(高校)の生徒会が生徒を対象に募集、投票を実施した創立記念品のデザインに中国大陸の習近平氏が使われ、議論を巻き起こしている。学校側は取り下げを要求する一方、生徒会は受け入れず、平行線をたどっていた。だが生徒会は23日、制作した生徒との協議の結果、デザインを習氏のイラストから校章に差し替えることを決定したと発表。生徒は制作の意図について、「最大の目的は誰も触れようとしない部分に一石を投じることだった」と説明している。

問題のデザインは習近平氏のイラストの下に同校の校歌の歌詞の一部「新中国的中堅」をあしらったもので、集められた43作品の中から最多票数を獲得して選ばれた。「中堅」とは中国語で「集団の中で重要な人物」を指す。校歌の歌詞には、他にも「中華を復興」などの内容が含まれている。

生徒会によれば、教師側は習氏をあしらったデザインは政治的なイメージを連想させ、悪意のある中傷などにより学校の名誉が傷つけられる事態になりかねないと主張。生徒会は、投票結果と生徒の権利を尊重し、デザインを取り下げずに教師側と協議を重ねたが、共通認識を得るには至らなかった。最終的には、生徒の同意を得て、習氏の「肖像権を侵害しないため」、デザインを校章に変更することで合意したとしている。

一部の台湾メディアは、生徒のデザインには校歌を風刺する意図があったとする卒業生の主張を報道。この卒業生は学校側が時代遅れの歌詞を変更せずに、デザインの差し替えという決定を下したことに異議を唱えているという。

生徒会は、デザインを制作した生徒の声明文も公表。生徒はデザインの発案も変更も後悔しないとし、「どちらの選択も正しかったと思う」と考えをつづっている。

生徒会のフェイスブックページには「新中国的中堅、復興中華などの歌詞も政治的なイメージを連想させるものではないか」「生徒の言論の自由は守られないのか」などの声が多く寄せられている。

(梁珮綺/編集:楊千慧)