【ライヴレポート】LUNA SEA、<The Holy Night>2日目「5人でやばいこと、楽しいことを」

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LUNA SEAが12月23日および24日の2日間、さいたまスーパーアリーナにて単独ライヴ<LUNA SEA The Holy Night 2017>を開催した。その2日目、クリスマスイブに行われた同公演の模様をお届けしたい。

◆LUNA SEA画像

客席にブラックサンタの格好をした人たちがチラホラ見受けられたのは、前日のアンコールのMCで、12月23日のLUNA SEAのライブが“LUNATIC X’MAS”と命名されたことを受け、SUGIZOが「今後は真っ黒なサンタで」と話したことを受けてのことだろう。

クリスマスらしく聖歌が流れる中、ハンドクラップと大歓声に迎えられてメンバーが登場し、オープニングを飾ったのは新曲。アルバム『LUV』のリード曲「Hold You Down」だった。オーガニックで広がりのあるサウンドと解き放つようなRYUICHIの歌が場内を包みこんでいく。エンディングではサングラスをかけたINORANがセンターに移動し、爆発的な歓声の中、ギターをかき鳴らして「TONIGHT」を投下。Jが下手スロープで煽り、SUGIZOがステージを走り、サングラスをとってINORANが生声でシャウト。エンディングで真矢がスティックを宙に放り投げた。

「みんな元気ですか? 今夜も思いきりはっちゃけて、はみ出して壊れましょましょう。さいたまスーパーアリーナをこの世のあらゆる場所でいちばん熱い場所に変えましょう。みんな、行けるか!?」──RYUICHI

この日のライブがWOWOWで生中継されていることに触れ、続いて放たれたのは「JESUS」だ。CO2がジェット噴射される中、SUGIZOが鋭いギターリフで興奮を高め、Jが前に出てきて強靭なベースで客席に火を点け、ギターソロではRYUICHIがSUGIZOの肩に手をかける。後半のRYUICHIとJのダブルヴォーカルもしびれる展開。このままアッパーなナンバーで攻めるのかと思いきや、イントロで“マジ?”とばかりの狂喜の歓声が上がった。赤く染まった照明の中、アルバム『STYLE』収録曲のミディアムでヘヴィなロックナンバー「HURT」が鳴らされたのだ。<The Holy Night 2017>では熱を内に秘めた“ダークサイド・オブ・LUNA SEA”に分類される曲は演奏されないのか?と思っていたこともあって、これは嬉しい誤算。RYUICHIの深みのあるローボイスとループするフレーズにぐいぐい引き込まれていく。

2日間のセットリストは初日とかなり大胆に変えられていた。曲順のみならず、旧曲に関しても初日とは違う曲が多く盛り込まれていて、次に何がプレイされるのか読めない展開。これが今のLUNA SEAなのかと思うと、その柔軟さと型にハマらない在り方に驚かされた。

「ニューアルバムは届きましたか? L・U・Vと書いて『LUV』です。今、世界は痛み、戦争、紛争など、いろいろあります。僕らのファンは世界中にいて、みんなが手を携えるのを待っています。俺たちができるのは音楽だけだけど、これからも熱を世界に発信していきたいと思います。みんなもぜひ力を貸してください」──RYUICHI

アルバムのことに触れ、「今日はクリスマス・イブだね」と問いかけ、放たれたのは“譲れない未来描け 今”とメッセージする力強くまっすぐな光に満ちた「Brand New Days」。続く「誓い文」はモータウンのエッセンスが感じられるポップチューン。ビートに合わせて飛び跳ねたRYUICHIとINORAN。SUGIZOとINORANのギターアンサンブルも新鮮で、彩り豊かな景色を描いてみせた。そして初日には披露されなかったタイトル曲「The LUV」が届けられた。疾走感とスケール感が同居するこの曲もイントロからして新しいLUNA SEA。間奏のINORANのギターの音色が美しく、SUGIZOのギターが夜空の星の中を駆け抜けていくように響いてきた。

RYUICHIが客席に「ファンではなくメンバーだと思ってほしい」と伝え、ライブはLUNA SEAの王道といってもいいメロディックでエッジーなナンバー「The End of the Dream」に突入。しっとりと聴かせる「I’ll Stay With You」では温かい拍手が沸き起こった。そして、特別な日にだけ演奏される「MOON」が奏でられた。ミラーボールの青い光が客席を照らし、細やかなギターは神秘的な月の光のよう。その叙情性に奥行きを与える真矢とJのリズム隊、RYUICHIのヴォーカルの説得力もあいまって、不思議な引力を持つ名曲だ。

ドラムソロでは真矢が盛大な真矢コールの中、「さいたま、もっと来いよ! さっきRYUICHIさんも言っていたようにここをいちばん熱い場所にしようぜ! TV見てるか!? 暴れようぜ!」と煽り、特攻で派手に締めた後は、マリアベースをかまえて登場したJのベースソロ。ダンスビートに合わせて躍動感のあるプレイで挑発し、「アリーナ!最高だな! 行けるか!?」と叫んだ。再びメンバー5人が揃ったステージでRYUICHIが「BLUE TRANSPARENCY」と曲名を告げると大歓声。SUGIZO、INORAN、Jが広いステージに散り、アグレッシブなステージを繰り広げる。

初日にも感じたことだが、今のLUNA SEAはREBOOT=再起動以降、最もいい状態を迎えているのかもしれない。変わらない衝動と熱量をキープしたまま、成熟した色気や優しさが自然と溢れ出し、この5人で音を鳴らせることへの喜びとファンへの感謝に満ちているのがステージから伝わってくる。

「I for You」では愛を込めて“キミに降る光を 集めてあげたい”と歌い、Jのメロディックなベースラインが光る「IN MY DREAM(WITH SHIVER)」では艶やかで風通しのいい演奏を届け、SUGIZOが超エモーショナルなソロを響かせた。ヒット曲が次々に放たれる後半戦はパフォーマンスも含めてめくるめく展開。「DESIRE」ではRYUICHIとSUGIZOが絡み、JとINORANが向かい合ってプレイ、ファンの拳がいっせいに突き上げられる様が壮観だった「TIME IS DEAD」では何度も「アリーナ!」と全力で叫び歌うRYUICHIはまるでアスリートのようにエネルギッシュだ。

「オマエたちの本気を見せてくれ!」──RYUICHI

本編ラストはJがマイクスタンドを後方に放り投げ、盛り上がりに盛り上がった「ROSIER」。SUGIZOはギターのネックを高く掲げ、フィードバック音を響かせてステージを去った。

初日と同じようにアンコールではみんながかざすスマートフォンの光が聖なる夜の景色を作り出し、「きよしこの夜」を合唱、男子はメンバーの名前を叫び、LUNA SEAの登場を待った。その美しい景色にしばらく耳を傾け、見入っていたメンバーがお返しにプレゼントしたのは今から22年前、初の東京ドーム公演で初めてカバーされた「White Christmas」からオリジナルの「HOLY KNIGHT」へと続くクリスマスメドレーだった。そのロマンティックな旋律に酔いしれる場内。バンドのヒストリーを踏襲してくれるところも彼らのライブの醍醐味のひとつだ。

メンバー紹介では真矢に続いてJが紹介され、「今年、LUNA SEA最後のライブってことでJから一言。来年のツアーへの意気込みを」とRYUICHIにリクエストされ、照れて困惑するJが「とにかく久しぶりのツアーなので」とやや緊張気味にしゃべったため、場内から笑いが起き、「笑うとこじゃねーと思うよ(笑)。メンバー気合い入ってるんだよね。みんなで一緒に盛り上がりたいと思います」と宣言。INORANも話すように促されるものの昔のように声を発さずにRYUICHIに耳打ち。「“みんな、愛してる”って。何かちょっと懐かしい光景だね」とRYUICHIが通訳し、「ホントに話さないの?」と念押しすると「ツアーですよね」と普通に喋ったため、再び笑われて「笑うとこじゃねーよ(笑)。ホント楽しみで、絶対、見に来いよ!」と伝えた。

SUGIZOは「昨日、3つ話をさせてもらいました。今日は4つあります」と沸かせ、まずは昨日、12月23日のライブが“LUNATIC X’MAS”という名称になったことや、今日が2007年の<One Night Dejavu>(一夜限りの復活)からちょうど10年目であることを伝えた。そして2つめに「今回も水素燃料電池の恩恵を受けて音を出させていただいています。とてもリアルで生々しい音が届いていると思います。これが未来に当たり前になるように心から祈ってます」とメッセージ。3つめにアルバム『LUV』が発売されたこと、新しいLUNA SEAを目指して走っているので賛否両論は上等だと思っていること、4つめにアルバムを引っさげて始まるツアーへの意気込みを語った。

INORANに紹介されたRYUICHIはこれからも23日を中心とする“LUNATIC X’MAS”を続けていきたいとしながら、2018年のツアーについて「いつもギリギリを超えていこうとして5人は頑張っていくので、みんなもそれを見て勇気とか熱とか感じてもらえたら嬉しいなと思います。僕は来年、各会場に忘れ物をしようかなと。何ならこの会場にも忘れ物をしていって、また取りにくると。またみんなの元に会いに行く、そんなツアーになったらいいなと思います」とメッセージ。

トリは昨日に引き続き、RYUICHIから“大先生”と紹介された真矢。「ズボンの裾の話だっけ?(笑)。笑うとこじゃねーよ」と初日の話題で笑わせつつ「僕からも長くなりますが4つ。47歳のクリスマス・イブ、朝食はバナナ1本でした。でも耐えられなくて、ちょっとチキンもかじりました。2つめは靴下。今日、大宮の新都心で1050円で買いました。3つめは本番前のカレーが美味しくてゴキゲンです。4つめは来年のツアー、RYUちゃんは思い出を残してくるって言いましたが、僕は各所各所にマーキングをしようと思います。それを掃除しにまた帰ってきますのでよろしくお願いします。要するにみんなのこと愛してるってことだ!」と場内を大いに沸かせた。

「この先も5人でヒリヒリすること、やばいこと、楽しいことをいっぱい考えてやっていこうと思うので、みんな、ついてきてくれよ!!」とRYUICHIが叫んで「Dejavu」が放たれ、銀テープがアリーナ席に舞った「WISH」は大合唱。RYUICHIがスロープを全力疾走したのもINORANの耳打ちと同じぐらい懐かしい光景だった。

「来年も俺ら、全力でツアー廻るから絶対会いに来いよ! メリークリスマス」と告げたINORAN、「メリークリスマス、素敵な夜を。また来年会おうぜ!」という言葉を残し去ったJ。ペットボトルを何本も投げ入れたSUGIZOはマイクを通さず「ありがとう!」と叫び、深々とお辞儀。客席を見て、感無量の表情を見せた。

終演後、全国ツアーの日程がスクリーンに映し出された後に告知されたのは、6月23日および24日に千葉・幕張メッセにて、ロックフェス<LUNATIC FEST.>の第2弾<LUNATIC FEST. 2018>を開催するというニュース。新たなシンボルとなる流星スカルやロゴも映し出され、3年ぶりに伝説の大型フェスが開催される発表に超満員の15,000人(※2日間計30,000人動員)が興奮の声を上げた。

取材・文◎山本弘子
撮影◎KEIKO TANABE

■<LUNA SEA The Holy Night 2017>12月24日@さいたまスーパーアリーナSETLIST
01.Hold You Down
02.TONIGHT
03.JESUS
04.HURT
05.Brand New Days
06.誓い文
07.The LUV
08.The End of the Dream
09.I'll Stay With You
10.MOON
11.Drum Solo & Bass Solo
12.BLUE TRANSPARENCY
13.I for You
14.IN MY DREAM
15.DESIRE
16.TIME IS DEAD
17.ROSIER
encore
en1.Christmas Song〜HOLY KNIGHT
en2.Dejavu
en3.WISH

■<LUNATIC FEST. 2018>
2018年6月23日(土)千葉・幕張メッセ
2018年6月24日(日)千葉・幕張メッセ
LUNATIC FEST.特設サイト:http://lunaticfest.com/

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