万が一にも踏切内での停車を防ぐために重要

 線路と道路が交差する場所に用意されているのが「踏切」だ。列車の運行に合わせてバーを下げることで道路を遮断、交通をコントロールするというものだ。都市部においては、ダイヤと交通量の関係から渋滞を生み出すポイントとなりがちで、オーバーパスやアンダーパスに作り替えるなど、徐々に減ってきているが、まだまだ踏切がなくなるという日は遠い未来だろう。また、さほど交通量が多くない地域においては遮断機のない踏切も珍しくない。

 さて、その踏切を通る際には一時停止を行ない、安全確認をして渡ることになっている。この作法について教習所などで教えられたというドライバーがほとんどだろうが、これはマナーではない。道路交通法で定められた厳格なルールなのだ。

 たしかに遮断機のある踏切で、バーが上がっている状態であれば一時停止をせずにどんどんと通過していったほうが円滑に流れるように思えるが、踏切の先でクルマが詰まってしまった場合、踏切内にクルマが閉じ込められてしまうこともある。

 そうなると重大インシデントにつながるのは自明であり、安全を確認(横断中に列車が来ないこと&渡った先にスペースが空いていること)する必要がある。そのために一時停止を行うというルールになっているのだ。

 とくに、前述したような遮断機のない踏切というのは、滅多に列車が通らない場合が多く、うっかり安全確認を怠ってしまうと大きな事故になってしまう。一時停止をして、安全確認をする習慣を付けておくことは重要だ。

 ただし、踏切であっても信号機付きの場合に限っては、信号によって安全が確保されているので青信号である限りは一時停止をせずに通過することができる。東京の大動脈のひとつである環状七号線と東急・世田谷線が交差している場所は、信号機によって列車とクルマの動きをコントロールしている数少ない踏切として有名だ。

 なお、踏切に設置されている遮断機のバーはクルマで突入すれば折れるように設計されている。もし踏切を横断中に遮断バーが下りてしまっても、強引に突っ切れば脱出できるのだ。その行為自体は褒められるものではないし、そもそも踏切内に停車しないように確認する必要はあるのだが、万が一の際には重大インシデントを避けることを優先した判断をすべきだ。