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text:Yasuhiro Ohto(大音安弘)

もくじ

はじめに
ー スズキ・クロスビー発表 価格176万5800円〜
外観
ー 全長4m切り そのサイズは?
内装
ー 内装 5m級セダン並み トランク画像
シャシー
ー グリップコントロール/ヒルディセントコントロール
パワートレイン
ー 1.0ℓターボ + マイルドハイブリッド 燃費は?
装備
ー MZに、スズキセーフティサポート標準装備
スペック/価格
ー スズキ・クロスビーのスペック/価格

はじめに

スズキ・クロスビー発表 価格176万5800円〜

投入が噂されていたハスラーの兄貴分 “デカハスラー!” が、今秋に開催された東京モーターショー2017で小型クロスオーバーワゴン「クロスビー」として世界初公開されたのを記憶している方も多いはず。「コンセプト」と題さずに、単にクロスビーとして発表されたことから、早々の投入が期待されたが、先日フルモデルチェンジを迎えた軽ハイトワゴンの新型スペーシアに続き、こちらも年内にデビューを飾ることになった。


本格オフローダーであるジムニーのミニマムSUV分野だけでなく、ミニマムクロスオーバーの分野でも、他社の追従を許さないスズキが満を持して送り出した新型車クロスビーは、登場と共に爆発的人気を放った軽自動車のハスラー同様の成功を収めるのか。ワゴンとSUVを組み合わせることで実現したスズキが提唱する新ジャンル「小型クロスオーバーワゴン」となる新型車の詳細に迫ってみたい。

 
▶ 外観 ▶ 内装 ▶ シャシー ▶ パワートレイン ▶ 装備 ▶ スペック

 
▶ はじめに ▶ 内装 ▶ シャシー ▶ パワートレイン ▶ 装備 ▶ スペック

外観

全長4m切り そのサイズは?


ハスラー同様に、“やんちゃ坊主” と呼びたくなる愛嬌たっぷりのスタイルは、毎日一緒に過ごしたい “愛すべき相棒” をイメージしたものだという。ハスラーでは、サイズ的制約もあり、直線的なスタイルとなっていたが、小型車であるクロスビーは、全体的に丸みを与え、豊かなボディラインが作り上げられている。アイコンとなる特徴的な丸目ヘッドライトも、LEDを採用するなど、性能向上が図られている。


新たなアクセントとして、ボディサイドに「ドアスプラッシュガード」と呼ぶカラーパネルが与えられたことで、ボディ、ルーフ、サイドパネルの3トーンコーディネートも実現。さらにモノトーン仕様やボディ同色サイドパネルとブラックもしくはホワイトカラーを組み組み合わせた2トーンルーフと全3タイプの仕様が生み出す多彩なカラバリも選ぶ楽しさがあり、魅力的だ。


ボディサイズは、全長3760mm×全幅1670mm×全高1705mmとなっており、コンパクトクロスオーバーのイグニスよりもちょっと大きいくらいと聞けば、意外と小さいなと思えるかもしれない。ただ全高だけでなくヒップポイントも、イグニスより高いので、乗った印象でもSUVっぽさを感じるはずだ。

 
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内装

内装 5m級セダン並み トランク画像


ハスラー同様に遊び心を与えながら、上質さと広さを追求したというキャビン。レイアウトは、インパネシフトやメカっぽいセンタースイッチパネルなどハスラーに似た雰囲気だが、シルバー塗装とメッキを組み合わせた加飾により上質感を表現。メーターパネルも、アナログタコメーターや3.5インチのインフォメーションディスプレイを追加し、機能が高められている。シートは外装色に合わせてコーディネートしたパイピングとアクセントが施され、華やかさを演出。さらに前席には、シートヒーターを全車に標準化した。


キャビンは大人5人がしっかり乗れる空間を目指したといい、室内長は2175mmを確保。前後乗員間距離もイグニスと比べ155mm拡大されているという。後席は、165mmのスライド機構を備えるので、快適な移動や車内での着替え時などにも、役立ちそうだ。上質で快適な移動空間を実現するために、静粛性向上にも力を入れており、コンピューター解析などCAEを駆使したこもり音の元になる振動を抑制する設計に加え、車体吸遮音材の最適化により騒音の低減も図っている。


クロスオーバーワゴンとして重要なラゲッジスペースだが、通常時で124ℓ、後席を格納すると520ℓまで拡大。後席スライド機構を利用したラゲッジスペースの微調整もできる。さらにラゲッジスペース下にアンダーボックスを確保し、2WD車で81ℓ、4WD車で37ℓを用意。アンダーボックスは着脱可能で水洗いもできるので、濡れた靴などの収納にも便利だ。また上級仕様のハイブリッドMZでは、汚れをふき取りやすい防汚タイプのラゲッジフロアと撥水加工シートが標準となるので、ウインタースポーツやマリンスポーツなどで重宝するだろう。

 
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シャシー

グリップコントロール/ヒルディセントコントロール


スズキの新世代プラットフォーム「HEARTECT」の採用により、ボディ剛性と軽量化を両立。ボディ全体で47%(重量比)の超高張力鋼板および高張力鋼板が使用されている。


足回りは、フロントがマクファーソンストラット式、リアがトーションビーム式(4WD車はI.T.L式)とし、バネとダンパーは専用チューニングを施した。スタビライザーはフロントを標準化。さらにFWD車には、リアにも標準化することで、走行安定性を強化している。ステアリングも電動パワーステアリングに専用チューニングを行い、街中では軽快に、高速走行ではどっしりとしたステアリングフィールを与えているという。16インチの大径タイヤを採用することで、180mmの十分な最低地上高に加え、アプローチアングル19.7°、デパーチャーアングル40.4°を確保しているのもクロスオーバーらしいところだ。


4WD車は、ビスカスカップリング式4WDシステムを採用。通常時は前輪駆動を基本とし、路面状況に応じて前後輪に最適な駆動力を配分する。アシスト機能も充実しており、ぬかるみや滑りやすい路面で発進をサポートする「グリップコントロール」に加え、「スポーツモード」と「スノーモード」のふたつの走行モードを設定。

スポーツモードは、同じアクセル操作でもアクセル開度を高めることで、エンジンレスポンスを向上。力強い走りを可能に。もうひとつの「スノーモード」は、雪道やアイスバーンでのタイヤの空転を抑えるもので、エンジン出力を自動で小さめに抑制し、30km/h以下ではブレーキ制御も兼用して、より安定したグリップ走行を実現する。また、SUVのように下り坂で車速を約7km/hに自動制御してくれる「ヒルディセントコントロール」も装着している。このように4WD機能の活用の幅を広げる配慮もされているのだ。

 
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パワートレイン

1.0ℓターボ + マイルドハイブリッド 燃費は?


パワーユニットは、1種類のみとなり、スイフトにも採用される1.0ℓの3気筒DOHC直噴ターボエンジンを搭載。最高出力99ps、最大トルク15.3kg-mと1.5ℓ自然吸気エンジン並みの性能を発揮する。特に最大トルクは、1700〜4000rpmと日常的に多用される低速領域から発揮されるため、ターボによる恩恵は大きい。またターボ付きでも1.2ℓエンジンとほぼ同等のサイズ・重量とするなどコンパクトなエンジンとなっている。


さらに、燃費向上対策として、スズキお得意のモーター機能付き発電機(ISG)と専用リチウムバッテリーによるマイルドハイブリッド仕様とした。このハイブリッドでは、停車前の減速時、9km/h以下となるとエンジンの自動停止と発進や加速時に最長30秒間のモーターアシストを行う。もちろん、減速時にはISGで発電し、エネルギー回生も行う。


クロスビーでは、FWDモデルで22.0km/ℓ、4WDモデルで20.6km/ℓの燃費消費率(JC08モード)を掲げている。トランスミッションが、パドルシフト付きの6速ATとなるのもポイント。マニュアルモードも備えており、あらゆる場面でATの恩恵による力強い走りが楽しめそうだ。

 
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装備

MZに、スズキセーフティサポート標準装備


普及が進む先進安全機能だが、クロスビーにも、スズキの先進安全運転技術「スズキセーフティサポート」を採用。単眼カメラとレーザーレーダーを組み合わせたシステムで、歩行者対応の衝突被害軽減ブレーキ機能を含む「デュアルセンサーブレーキサポート」、ペダルやシフトの操作ミスによる衝突の回避または被害軽減を図る「誤発進抑制機能」、約60km/h〜100km/hで走行中の車線逸脱を警告する「車線逸脱警報機能」、約60km/h〜約100km/hで走行中の車線内でのふらつきを警告する「ふらつき警報機能」、信号待ちなどで先行車発進を気づかせる「先行車発進お知らせ機能」、前走車や対向車に配慮したハイビーム切替を行う「ハイビームアシスト」を備える。


さらに目玉となる新機能が、新型スペーシアで採用された「後退時ブレーキサポート」と「後方誤発進抑制機能」の新機能を、スズキの小型車として初搭載したことだ。これらの機能は、10km/h以下で後退中に、リアバンパーに内蔵された4つの超音波センサーが3m以内の障害物を検知し、システムが作動。衝突回避または被害軽減を図る。この超音波センサーは、リアパーキングセンサーも兼ねており、4段階の異なるブザー音で距離を知らせ、駐車を支援する。機能内容は、スペーシアと同様となる。唯一残念なのが、標準装着車は、上級仕様「ハイブリッドMZ」のみで、エントリーの標準仕様「ハイブリッドMX」には、10万6920円のオプションとなることだ。このオプションを選択すると、ハイブリッドMXに非装着となるフロントSRSサイドエアバック、SRSカーテンエアバック、オートライトシステム、ライト自動消灯システムも追加装着される。


このほかに先進安全機能は、スズキ小型車初となる「全方位モニター用カメラパッケージ」もオプション設定。車両周囲360°の俯瞰映像または3Dビュー映像により周囲の状況確認をアシスト。見通しの悪い路地や駐車スペースからの後退発進時に、左右確認をサポートする「前方および後方左右確認サポート」機能も搭載。シフト位置で、表示する前後カメラを自動で選択。さらに接近する移動物を検知すると、モニター表示とブザー音でも知らせてくれる。なお、このパッケージオプションの有効化には、全方位モニター機能に対応する純正オプションナビゲーションシステムとの同時装着が必要となる。

 
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スペック/価格

スズキ・クロスビーのスペック/価格

ハイブリッドMX(2WD):176万5800円
ハイブリッドMX(4WD):190万8360円

ハイブリッドMZ(2WD):200万3400円
ハイブリッドMZ(4WD):214万5960円

・メーカーオプション
スズキセーフティサポートパッケージ(ハイブリッドMX用):10万6920円
LEDパッケージ(ハイブリッドMX用):7万5600円
全方位モニター用カメラパッケージ(ハイブリッドMX用):4万7520円
全方位モニター用カメラパッケージ(ハイブリッドMZ用):4万5360円

スズキ・クロスビー
グレードハイブリッドMZ フルタイム4WDハイブリッドMX 2WD
エンジン 996cc直3ターボ 
ステアリング ラック&ピニオン式 
全長 3760mm 
全幅 1670mm 
全高 1705mm 
ホイールベース 2435mm 
トレッド 1460mm(前)/1460mm(後) 1460mm(前)/1470mm(後) 
車両重量 1000kg 960kg 
エンジン最高出力 99ps/5500rpm 
エンジン最大トルク 15.3kg-m/1700-4000rpm 
モーター最高出力 3.1ps/1000rpm 
モーター最大トルク 5.1kg-m/100rpm 
燃料タンク容量 30ℓ 32ℓ 
公表燃費 20.6km/ℓ 22.0km/ℓ 
最小回転半径 4.7m 
最低地上高 180mm