24得点をマークした実践学園・江原【写真:平野貴也】

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ウインターカップ男子1回戦、父は米国人の1年生・江原信太朗が初陣飾る

 注目のルーキーが、ウインターカップデビューを果たした。高校バスケットの祭典、ウインターカップ2017第70回全国高校バスケットボール選手権大会は24日に第2日を行い、男子で2年連続2度目出場の実践学園(開催地=東京)は、63-59の接戦の末に高松商(香川)を下して初勝利を飾った。

 主力センターの小玉大智が肩を負傷しており、離脱中。代わりにセンターを務めたのは、ルーキーの江原信太朗だった。元々、実践中で日本一に輝いた際はセンターでプレーしており、経験はあるが、外からのシュートを得意としており、高校ではフォワードとしてアウトサイドのプレーを習得中だ。

 ガツガツとゴール下で戦うわけではないが、スムーズに周りを使い、リバウンドでもタイミングよくひょいと跳んでボールを触り、存在感を示した。フルタイム出場でチーム最多の24得点。しっかりと勝利に貢献した。「これだけお客さんがいる会場は初めて。ウォーミングアップのときは緊張していましたけど、試合が始まったら楽しかったです」と初々しい笑顔を見せた。

 身長190センチの江原は、米国人の父と日本人の母を持つ。父は、米軍で横田基地に勤務していた経歴を持ち、軍のバスケットボールチームで「結構、活躍していたらしい」(江原)。母は、バレーボール経験者。恵まれた体躯と身体能力は、両親譲りのようだ。

 父の影響で、小学生の頃からバスケットボールを始めた。大きな体は今でも武器だが、高校あるいは世代別日本代表というステージでは、留学生を含めて2メートルを超える長身の外国人選手とも対峙しなければならない。高校では、まず、今までになかった体格面で優位性のないマッチアップでのプレーを覚えなければならない。

強い海外志向持つ1年生「NCAAの強いチームでプレーしたい。そこで活躍してNBA」

 高瀬俊也コーチは「まずはインサイドで使って、コンタクトプレーを覚えさせる。体の使い方を覚えれば、外からドライブをしたときに相手に当たられても軸のぶれないプレーができるようになる」と育成プランを語った。江原は、センターとして留学生とマッチアップすることが多い小玉に、対策を教えてもらっているという。「ひざを曲げた状態で当たることや、相手よりも(腰の位置で)下から当たることを小玉さんに教えてもらっています」と明かした。

 まだ高校の全国レベルに慣れようとしている段階だ。高校では、中学まではなかったゾーンディフェンスと対策を覚えなければならない。高校で速攻主体のバスケを覚え、世代別代表ではスクリーンを使ったセットオフェンスの習得も求められる。これから、潜在能力を開花させようとしている選手だ。

 憧れの選手は、ロサンゼルス・レイカーズのレジェンドであるコービー・ブライアント。将来は、シューティングガードでプレーするイメージを持っている。進路も米国の大学を希望。「NCAAの強いチームでプレーしたい。そこで活躍してNBA。無理だったら、海外のプロリーグでプレーしたい」と強い海外志向を持っている。

 海外挑戦のためには、高校でさらに飛躍しなければならない。国内で最も注目度の高いウインターカップでの活躍は、第一歩。チームは悲願の初勝利を挙げたばかりだが、江原は「とりあえず、ベスト8に入ることが目標。さらに決勝まで行って、優勝したいです」とさらに突き進む意欲を示した。

 25日に行われる2回戦では、岡山学芸館(岡山)と対戦する。経験を積めば積むほど可能性と期待は膨らむが、注目ルーキーはどこまでステージを上がれるだろうか。(平野貴也 / Takaya Hirano)