成田美寿々、さらなる飛躍のカギは上半身にあり(撮影:村上航)

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今季活躍した注目選手のスイングから強さの要因を探る“Playback LPGATour2017”。第31回はツアー通算8勝を挙げている成田美寿々。決勝ラウンドでの爆発力はツアー随一で、ついた異名は“逆転の成田”。そんな25歳のスイングを、上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が解説する。
【連続写真】成田美寿々はパワーがアダに?そのスイングを徹底解剖

今年は2年ぶりに優勝し、賞金ランキング11位となった成田さんです。「ザ・クイーンズ」でもキャプテンとして日本の優勝に貢献しました。
アドレスは肩幅よりもかなり広めのスーパーワイドスタンスです。これから力強くスイングするぞ、という気持ちがアドレスに表れています。重心も下半身にあり、だれが押してもぐらつかないほどの安定感が伝わってきます。身体的にもポテンシャルの高い成田さんだけに、もっと賞金ランキングの上位に顔を出してもいいと思いますが、それができない原因はダウンスイングにあると思われます。切り返しの時点で、帽子のつばが目標方向を向くのが早いですね。まだ両手が肩の高さぐらいにあるのに、ボールよりも目標方向に向いています。それが上体の傾きにつながっているのです。
頭が傾くのは、力みすぎるからでしょう。本来、ダウンスイングではクラブの重みを感じながら打ちたいところですが、切り返しの段階で力が入っているため、懐に余裕が生まれません。その結果、スイングのバランスが崩れたり、軸が傾くのでスイング軌道にもブレが生じます。しかも、腕に力が入ると、どうしてもクラブを外から下ろそうとします。それを嫌がって無理にインサイドから下ろそうとすることも、上体の傾きにつながっていると思います。また、腕を返すローテーションの時間も短くなるため、フェースコントロールを行いづらく、方向性も安定しません。
成田さんの場合、ポテンシャルが大きく、気持ちも積極的なので、つい上体に力が入ってしまうのでしょう。下半身には躍動感と安定感が備わっているだけに、切り返しでの力みを抑え、頭の角度が変わらなければ、抜群のダウンスイングになるのは間違いありません。あとはインパクトの瞬間に力を入れるだけで、ショットの精度がかなり上がります。力に頼らない切り返しとダウンスイングを覚えたら、顔の開きも軽減されて、もっといいスイングになります。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。上田の出場試合に帯同、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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