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2017年も多くの愛すべきデジタル製品が登場しました。マイナビニュースでは、デジタル業界に造詣の深いライター諸氏による年末特別連載「2017年ベスト買い物」を12月末まで随時掲載していきます。今年、実際に購入した製品のなかで最も「買ってよかった!」と思ったものを紹介する本企画。第10回は、国内外を飛び回り、スマートフォンを中心にIT、家電分野で活躍するライター、太田百合子さん。2017年ベスト買い物は、Androidスマートフォン「Galaxy S8+」(サムスン電子製)です。

○「大画面と持ちやすさ」の矛盾を解決

私にはテレビドラマなどにちらっと登場したスマホの機種名を当てるという特技があるのですが、最近はそんな私でも一瞬では見分けられないくらい、スマホのデザインが似通ってきています。画面は大きい方が見やすいし、角は丸い方が持ちやすいとなれば、似てくるのも当然と言えば当然の話。スマホのデザインは常に、この「見やすい大画面と持ちやすさ」という矛盾するテーマに、挑み続けてきたといってもいいでしょう。

そんな永遠にも思えるテーマに、今年、一定の解をもたらしたのが、サムスンの「Galaxy S8」と「Galaxy S8+」でした。大画面と持ちやすさを両立させるために、敢えてディスプレイのアスペクト比を変えて、端末の前面をほぼ全部をディスプレイに。一度にたくさんの情報を表示できる縦長大画面と、片手で無理なく握れる本体幅の両立を実現したわけです。この流れは新たなトレンドとして、後の「iPhone X」やファーウェイの「Mate 10 Pro」などにもつながっていくのですが、やはり最初のインパクトは大きかった。発表会の会場でフレームレスなInfinity Displayの目にしたとき、「スマホの画面もここまできたか」と、思わず感嘆の声を漏らしてしまったほどです。

○料理写真を撮るならこれ。ほとばしるシズル感

そんなわけで、予約開始と同時に6.2インチのドコモ版「Galaxy S8+」をオーダーしたのですが、単に見やすく持ちやすいだけでなく、その使い勝手や機能、拡張性も気に入っています。たとえば使い勝手でいうと、「Galaxy S8+」は全面ディスプレイゆえ、物理的なホームキーがないのですが、ディスプレイ上に表示されるホームを強く押すと、ボタンを押し込んだかのような振動が返ってきて、非常にわかりやすくなっています。

また機能面では特にカメラが秀逸。流行りの2眼レンズではないものの、F値1.7の非常に明るいレンズが搭載されていて、暗いシーンにも強い。中でも特に料理におすすめで、「食事モード」ではシズル感のある料理写真がおどろくほど簡単に撮れます。その後もいろいろなスマホを試していますが、料理写真はこれがナンバーワンだと思っています。

拡張性では、VRゴーグルの「Galaxy Gear VR」、360度カメラの「Galaxy Gear 360」との連携がすばらしいです。「Galaxy Gear 360」で撮影したあと、「Galaxy S8+」を「Galaxy Gear VR」にセットして今撮ったばかりの映像がすぐにVRで楽しめるのですが、この間、難しい操作は一切必要ありません。私には96歳になる祖母がいるのですが、この夏に帰省した際、彼女にもVRを体験してもらいました。足の悪い祖母がもう行くことのできない、山の上にあるお墓の様子を360度動画で撮影してきて、バーチャル墓参りをしてもらったのです。これも連携が簡単でPCなしに手軽にVRが楽しめる「Galaxy S8+」ならでは。祖母もものすごく喜んでくれて、これだけでも買って良かったと思いました。

○指紋センサーの位置は改善に期待

一方で、不満がまったくないわけではありません。中でもストレスを感じるのは、生体認証に関してです。前面がほぼ全部ディスプレイとなっため、指紋センサーは背面のカメラレンズの横に配置されているのですが、この位置がどうにも使いづらい。指紋センサーに触れようとすると、否が応にもレンズに触れてしまうからです。それがイヤで生体認証にはもっぱら顔認証を使っているのですが、これも「iPhone X」のそれと比べると、特に暗い場所での認識率が落ちるように思います。ほかに虹彩認証も使えるのですが、顔認証と併用ができない上、目をしっかりあわせなくてはならず、急いでいるときは少々もどかしく感じてしまいます。

○ペンはなくとも満足できる1台!

その後、購入した「iPhone X」の顔認証が思いの外、使い勝手が良かったこともあって、次の世代ではぜひとも、顔認証の精度または指紋センサーの位置の改善に期待したいところ。とはいえ、全体としては大変満足しています。ペンが使える「Galaxy Note8」が発売になった今、ともすれば暴走しそうな物欲を、「Galaxy S8+があるし」と自分に言い聞かせて、どうにか抑えられているのがその何よりの証拠。というわけで、この年末にすっからかんにならず、無事お正月が迎えられるのも「Galaxy S8+」のおかげなのです。