蕭長滾氏ら、台湾野球殿堂入り 日本統治時代に都市対抗出場

蕭氏は1940年、高雄市団の一員として都市対抗に出場。レギュラーメンバーではなく、チームも初戦で全京城(現ソウル)に敗れたが、俊足や強肩が南海軍(現ソフトバンク)関係者の目に留まり、入団を打診されたという。
戦後は指導者の道を進み、1974年に高雄リトルリーグを世界一に導くなどして「球界の諸葛孔明」(棒壇諸葛)と呼ばれた。1990年からは台湾プロ野球、統一のコーチ・顧問を歴任し、2013年に病気のため93歳で死去した。
一方の林信彰氏は1937年生まれの80歳。軍や銀行の野球部コーチを経て1989年に当時実業団チームだった三商の指揮官に正式就任した。台湾の「プロ野球元年」1990年には、チームを前期優勝に導くも、年間王者決定シリーズ敗退のため辞任した。近年はOB戦への参加が多くなり、昨年11月の慈善試合「台湾OB対巨人OB」でも台湾側の顧問として中部・台中の球場に姿を現した。
野球殿堂入り表彰者の選考・発表は5回目。2015年度(第2回)の表彰者には、台湾でも「国民的英雄」として尊敬を集める王貞治氏が唯一選ばれている。
殿堂入りの条件は、スポーツ記者や球界関係者による投票で有効票の75%を得ること。
(謝静ブン/編集:羅友辰)