不祥事企業の株価低迷は投資家にとって麻薬なみの魅力!

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◆ナンピンもルールを守れば必勝パターンに

「不祥事株投資は麻薬のようなもの。上場廃止という大きなリスクが伴う一方で、うまくいけば短期間で倍以上の利益が出る。一度味わうとやめられなくなってしまいます」

 と話すのは、暴落株を拾う「底値投資」で2億円の資産を築いた吉良吉影氏だ。

 過去には粉飾決算事件時のオリンパス、東日本大震災直後の東京電力にそれぞれ数百万円を投じ、投資額を倍以上に膨らませる成功を収めてきた。不祥事銘柄ほど値動きは大きくないが、業績不振で売られ続けている銘柄でも同様の魅力を感じて積極的に投資している。これらの「底値銘柄」には手を出してはいけないものもあるが、その判断ポイントは2つあるという。

「まずは上場を維持できること。そしてもうひとつは、悪材料が出尽くしていることです。次の爆弾が眠っていそうに見えたら見送ります」

 そのうえで、以下のエントリー条件を満たしてきた銘柄に投資する。_甬遒離船磧璽箸離汽檗璽肇薀ぅ鵑波身している、▲汽檗璽肇薀ぅ鵑魍笋蟾んで下落した後で、値動きが落ち着いてきた、ボリンジャーバンドが-2σか-3σにタッチ、で初来安値やストップ安をつけた直後、ヂ濕敘槊┐篆用倍率が改善してきた(小さくなってきた)、Χ叛喇埒玉段舛両豺腓脇蔚伴錣量段舛防調の兆しが見えること、の6つの条件だ。当てはまる数が多いほど、成功率は高まるという。

 ’17年の成功例として、電子回路基板メーカーのメイコーがある。業績不振に加え、震災の工場被災、ベトナム工場の火災で大きな負債を背負い、長い間売り叩かれた銘柄だったが、’16年に赤字を脱出したことで株価が300円から900円に急騰、その後の押し目となる700円台で投資し、2か月で500万円の利益を得た。

「電気・機械セクターの業績回復が報じられていたのと、ボリンジャーバンドで-3σにタッチ、700円のサポートラインで底堅い動きをしていたことからエントリーに踏み切りました」

 業績不振が続いたワコムでも、わずか3か月で300万円の利益を得た。市場が赤字見通しを織り込んで悪材料出尽くしに見えたことと、ボリンジャーバンドの-3σにタッチしたのを機にエントリーしたのが成功した。

◆「ナンピンもルールを守れば必勝パターンになります」

 底値株投資では、買った後でさらなる下落に見舞われることも多い。そんなとき、吉良氏は果敢にナンピン買いを仕掛けている。

「ただし、浅い下落での中途半端なナンピンは厳禁です。1度目は買値から50%以上、2度目は70%以上下げたところまで待ってからナンピンすれば、多くのケースで利益を出せています」

 こうした底値株投資では、成果が出るまでに時間がかかることもある。

「悲壮感でいっぱいになることもありますが、資金は常に循環しているので焦らず待つことです」

【個人投資家 吉良吉影氏】
某地方都市に暮らす公務員トレーダー。’05年に100万円で株式投資を始め、’11年に億超えを達成。現在は2億円を超える資産を有し、逆張りのスイングトレードをしながら月数十万に達する貸株金利を満喫中

取材・文/森田悦子 取材/高城 泰(ミドルマン) 図版/ミューズグラフィック

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