就任後初めて日本を訪れた韓国の康京和外相と河野太郎外相らと会談について、韓国紙は「日韓慰安婦合意の実施を圧迫」と報道。別の韓国紙は「合意破棄は北の核開発を助ける」と警告している。資料写真。

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2017年12月22日、韓国の康京和外相が就任後初めて日本を訪れ、河野太郎外相らと相次いで会談した。今回の訪日について、韓国紙は「15年末の日韓慰安婦合意の実施を河野外相が圧迫」と報道。別の韓国紙は「合意破棄は北朝鮮の核開発を助ける」と警告し、合意の補完を提言している。

朝鮮日報は日韓外相会談に関して、日本メディアを引用し「河野外相は慰安婦合意を着実に実施するよう望むと述べた」と報じた。日本の外務省関係者が「慰安婦合意(の実施)なくしては日韓関係もない。日本政府の立場は合意を履行せよというもの以上でも以下でもないと話した」とも伝えている。

会談で康外相は韓国内で不満が渦巻く合意の検証作業を進めている外相直属のタスクフォース(TF)が27日に発表する内容と「韓国政府の立場は別の問題」と説明。同紙は「TFが『合意過程と内容に問題があった』と指摘したとしても、文在寅政権が合意を破棄したり再交渉を要求したりすることにはならない、というわけだ」と解説している。

一方で康外相は東京都内のホテルで開いた韓国紙特派員らとの懇談会で、「慰安婦問題は人権問題なので、被害者を中心にアプローチしていく」と強調。「そのような観点で合意経過や内容がどれくらい不足していたかを検証することが(TFの)評価の最も大きな部分になる」と述べた。

TFの結果発表前に、その内容を日本側に詳細に説明するとも明言。「そうすることが外交的礼儀。外交当局としては、この状況をよく管理し、困難がこれ以上深まらないようにしていこうという共感が互いの間にある」と理解を求めた。

韓国政府の立場を明らかにする時期に関しては「疎通を十分に行うためにある程度時間はかかる。疎通にどれくらいかかるのか、立場がいつごろ出てくるかなどは今のところ、この日だと述べるのは難しい」と言明。来年2月の平昌冬季五輪以降に先送りされる可能性については「時期に関しては多方面から考慮したい」とするにとどめた。

こうした中、中央日報は「韓国政府が検証結果を根拠に慰安婦合意を破棄すれば、これは韓日関係を火の中に投げ入れる格好となる」と主張。「北朝鮮の核の脅威に共に向き合う韓国と日本としては、少なくとも生存のために力を合わせるのが当然だ。慰安婦合意を破棄することで両国間の信頼に大きな亀裂が生じれば安保協力にも打撃を与える」と警鐘を鳴らしている。

その上で「慰安婦合意のうち、われわれが憤りを感じる点が少なくないのは事実だ。日本側の謝罪も十分でなく、慰安婦被害者の意見を聞かなかった点も問題だ」と指摘。「それでも合意を破棄するより、日本首相の謝罪の手紙を駐韓日本大使が被害者に直接伝える形などの補完策で解決するのが望ましい」との論陣を張っている。(編集/日向)